Grandi Momenti Di Danza

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出演:ニコレッタ・マンニ、ティモフェイ・アンドリヤシェンコ ほか
収録:2020年12月18-20日 ミラノ・スカラ座 / 75分

録画

コロナ禍において無観客で撮影・上演されたミラノ・スカラ座バレエ団単独のガラ公演がNHKプレミアム・シアターで放映されました。マニュエル・ルグリが芸術監督について初のシーズン開幕ということで、彼らしくよく目を配ったプログラムになっていると感じました。


クレジット

指揮
デーヴィッド・コールマン David Coleman
演奏
ミラノ・スカラ座管弦楽団 Orchestra del Teatro alla Scala
照明
Marco Filibeck (La Sylphide, Le Corsaire, Excelsior, Le Spectre de la rose, Don Chisciotte)
Carlo Cerri (SENTieri, Progetto Händel)

演目

「ラ・シルフィード」 第2幕から La Sylphide, from Act II

振付:オーギュスト・ブルノンヴィル August Bournonville
音楽:ヘルマン・セヴェリン・レーヴェンショルド Herman Severin Løvenskjold

ヴィットリア・ヴァレリオ Vittoria Valerio
ニコラ・デル・フレオ Nicola Del Freo

「海賊」から Le Corsaire

原振付:マリウス・プティパ Marius Petipa
改訂振付:マニュエル・ルグリ Manuel Legris
音楽:アドルフ・アダン Adolphe Adam ほか

メドーラ:ヴィルナ・トッピ Virna Toppi
コンラッド:マルコ・アゴスティーノ Marco Agostino
ズルメア:アントネッラ・アルバーノ Antonella Albano
ビルバント:マッティア・センペルボーニ Mattia Semperboni
オダリスク:アニェーゼ・ディ・クレメンテ Agnese Di Clemente / ガイア・アンドレアノ Gaia Andreanò / リンダ・ジュベッリ Linda Giubelli
ミラノ・スカラ座バレエ団

「センティエリ」から”トリオ” SENTieri

振付:フィリップ・クラッツ Philippe Kratz
音楽:フレデリック・ショパン Fryderyk Chopin
ピアノ:Marcelo Spaccarotella

アレッサンドラ・ヴァサッロ Alessandra Vassallo
クリスティアン・ファジェッティ Christian Fagetti
アンドレア・リッソ Andrea Risso

「エクセルシオール」第2幕から パ・ド・ドゥ Excelsior, Pas de deux from Act II

振付:ウーゴ・デラーラ Ugo Dell’Ara
音楽:ロムアルド・マレンコ Romualdo Marenco

マルティナ・アルドゥイーノ Martina Arduino
フェデリコ・フレージ Federico Fresi

「ヘンデル・プロジェクト」第2幕から パ・ド・ドゥ Progetto Händel, Pas de deux from Act II

振付:マウロ・ビゴンゼッティ Mauro Bigonzetti
音楽:ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル Georg Friedrich Händel

マリア・チェレステ・ローサ Maria Celeste Losa
ガブリエーレ・コラード Gabriele Corrado

「ばらの精」から Le Spectre de la rose

振付:ルドルフ・ヌレエフ Rudolf Nureyev, from Michail Fokin
音楽:カール・マリア・フォン・ウェーバー Carl Maria von Weber

エマヌエラ・モンタナーリ Emanuela Montanari
クラウディオ・コヴィエッロ Claudio Coviello

「ドン・キホーテ」第3幕から グラン・パ・ド・ドゥ Don Chisciotte, Grand Pas de deux, Act III

振付:ルドルフ・ヌレエフ Rudolf Nureyev after Michael Fokin
音楽:ルドヴィク・ミンクス Ludwig Minkus

ニコレッタ・マンニ Nicoletta Manni
ティモフェイ・アンドリヤシェンコ Timofej Andrijashenko
ガイア・アンドレアノ Gaia Andreanò
ミラノ・スカラ座バレエ団

感想

スカラ座の歴史とヌレエフとに敬意を払いつつ、今後の方向性を打ち出したラインナップ、ということになるでしょうか。特に男性ダンサーについては、早くもルグリ効果が出てきていると思いました。なんというか、ウィーンの男性陣と踊りの質が似た人が増えてきた気がするのですよね。『ラ・シルフィード』のニコラ・デル・フレオとか『海賊』ビルバント役のマッティア・センペルボーニとか。ウィーン同様、スカラ座でも若く才能あるダンサーがルグリの薫陶をうけてぐいぐい成長する姿が見られると思うと楽しみでなりません。

無観客で上演されたスカラ座では、オケピは板で塞がれ、平土間にオーケストラを配置して上演されたため、指揮者のコールマンさんの位置も当然オケピの定位置よりは高い場所に。そのせいか、引きの映像は正面からのものが少なかったように感じます。

『海賊』はオダリスクのあと洞窟のシーンでした。「センティエリ」に出てたリッソくんは、角度によってヌレエフに似てる時があるんですよね。踊っているところ、もっと見てみたいです。ご贔屓ファジェッティくんの踊りももっと見たかったですよルグリ監督。。

ボッレ以外のダンサーが『エクセルシオール』の奴隷役を踊るの、初めてみました。ヌレエフ版の『ばらの精』、今まで見たことあったかなあ。コヴィエッロのばらの精、最後の跳躍はもっとこれ見よがしでもいいかもと思ったけれど、ニジンスキーもこんな感じだったのかしらという、芳しき香りを身にまとったばらの精でした。バラの香りを少女に送る仕草が、香りが目に見えそうにクリアな表現で。不思議な魅力があって目が離せなかったです。

ドンキはスカラ座の看板ペアにて。ダンサーとしての質は違う2人だと思うけど、さすが夫婦だけあって息がぴったりだし、ティモくんはエレガントなダンサーが踊るバジルのお手本になりそう。ニコレッタ・マンニのキトリも結婚式にふさわしい華やかさと多幸感があってよきよき。ヴァリエーションを踊ったガイア・アンドレアノは『海賊』オダリスクも踊っていたけど、弾けるように踊っていて目を引きました。

ルグリとNHKの蜜月を思うと、次は全幕ものの中継も見られそうですよね。「ラ・バヤデール」の頭の方がキャンセルになったと聞きましたが、どうか1つでも多くの公演が無事に上演できますように。