Don Quixote / The Royal Ballet, 2019

英国ロイヤル・バレエ「ドン・キホーテ」高田茜&アレクサンダー・キャンベル

振付:カルロス・アコスタ
出演:高田茜、アレクサンダー・キャンベル ほか
収録:2019年2月16,19日 イギリス・ロンドン ロイヤル・オペラ・ハウス / 128分 + 特典映像12分

画像リンク先:amazon.co.jp - Blu-ray

昨シーズンのシネマで上映された高田茜さんとキャンベル主演の「ドン・キホーテ」がWOWOWで放映されました。本編前に、茜さんのコメントあり。
なお、こちらは新書館より5月下旬にBlu-rayが発売予定です。特典映像ありとのことなので、そちらも楽しみですね。


商品情報

国内|Blu-ray(新書館:DB200501) Release: 2020/05/23

クレジット

原振付
マリウス・プティパ Marius Petipa
振付
カルロス・アコスタ Carlos Acosta
音楽
ルートヴィヒ・ミンクス Ludwig Minkus
改訂音楽
マーティン・イェーツ Martin Yates
美術
ティム・ハトリー Tim Hatley
照明
ヒュー・ヴァンストーン Hugh Vanstone
指揮
マーティン・イェーツ Martin Yates
演奏
ロイヤル・オペラ・ハウス管弦楽団 Orchestra of the Royal Opera House

キャスト

ドン・キホーテ:クリストファー・サウンダーズ Christopher Saunders
サンチョ・パンサ:フィリップ・モーズリー Philip Mosley
ロレンツォ:ギャリー・エイヴィス Gary Avis
キトリ:高田茜 Akane Takada
バジル:アレクサンダー・キャンベル Alexander Campbell
ガマーシュ:トーマス・ホワイトヘッド Thomas Whitehead
エスパーダ:ヴァレンティノ・ズケッティ Valentino Zucchetti
メルセデス:マヤラ・マグリ Mayara Magri
キトリの友人:崔由姫 Yuhui Choe / ベアトリス・スティックス=ブルネル Beatriz Stix-Brunell
マタドール:Nicol Edmonds / Benjamin Ella
ロマのカップル:Itziar Mendizabal / Tomas Mock
ドリアードの女王:金子扶生 Fumi Kaneko
キューピッド:アナ・ローズ・オサリバン Anna Rose O’Sullivan
ドルシネア:Lara Turk
ファンダンゴ:Gina Storm-Jensen / Nicol Edmonds

感想

カルロス・アコスタ版「ドン・キホーテ」、つい最近の初演だと思っていたけれど…2013年でした。公演数を重ねた分だけこなれていますね。2019年には来日公演でも披露されましたし、見ているこちらもすっかりお馴染みになったような。来日公演は怪我で降板された高田さんのキトリを、映像で改めて楽しめるのも嬉しいです。初演の時は「アコスタ版どんな感じ?」と好奇心が先に立っていたのが、今回はキャスト違いを見比べる楽しみもありました。

サウンダーズさんの品のあるドン・キホーテと愛嬌たっぷりのモーズリーさんのサンチョの組み合わせは今回も鉄板。そしてもちろんギャリーのロレンツォは可愛い。最後にキトリとバジルをめちゃくちゃ祝福するところがいいよねえ。ガマーシュはホワイトヘッド。細かい演技から目が離せないし、最後にマタドールたちとシンクロで踊るところはコミカルかつカッコよくて。アコスタ版はみんなが幸せの笑顔で終わるのが好きです。そして今回、ガマーシュの衣装が帽子からマントまでめちゃくちゃ豪華だということに気づきました。

高田さんのキトリは愛らしさと気の強さのバランスがいいですね。ツンデレかと思いきや、深くまっすぐな愛ゆえの頑なさ、というのがよく伝わりました。第1幕でギャリーお父さんに「そんなやつと結婚なんてダメダメ!」って拒否されてガチギレの顔もかわいい(笑)。駆け落ちした先にお父さんが迎えに来ても、結婚を許してもらえるまでテコでも動かない子だろうなって、ニカニカしながら見てました。

キャンベルのバジルは気のいい兄ちゃんだけど、キトリのまっすぐの愛情を深ーく受け止める包容力があって。扇子の扱いが激しすぎたのだけは笑ってしまいましたが、絶対に品位を落とさない踊りといい、ご本人の性格の良さが透けて見えるよう。3幕の華やかなpddにも愛があって、しみじみよかったな。

まっすぐなキトリとはまた違う愛情を示したメルセデス役のマヤラも、とても素敵でした。まだ若いのに成熟したメルセデスで、存在感がありました。キトリとの対比が際立つのがよいメルセデスなのだなと、今回初めて気づいた気がします。エスパーダ役のズケッティも平野さんとはまた別路線で、たぶん意識して自分なりの役作りをしたのがよくわかったし、メルセデスとの関係性という点では、マヤラとズケッティの方がカップルの空気感がありました。面白いね。

キトリの友人、ユフィさんとベアトリスはヌニェスの映像の時もキャスティングされていたけど、今回の方がキトリの悪友っぽく、普段からガールズトーク全開でつるんでいそう。マタドールたちの中にルカくんがいたのですが、思わず釘付けになるほど踊りもポーズもビシビシ決まってました。あの衣装と立ち姿もかっこよかった。ベガー?の中には中尾さんもいて目立ってましたよね。テオくんとかルーカスも目立つ場所にいたのも嬉しい。

夢の場では茜さんと扶生さん(ドライアド)の並びが嬉しかったですね。扶生さんが伸びやかな四肢を生かして踊るのも眼福だし、アナ・ローズのキューピッドも華やかで。茜さんはキトリのキャラクターのあとで見るドルシネアだから更に際立つ盤石の踊りとロマンティシズム。堪能しました。こんな贅沢で美しい夢なら、ドン・キホーテだけでなく私も見たいですわ。

ロイヤル・バレエの舞台は目がいくつあっても足りないのはいつものことですが、さらに今回は、周りの人たちがみんな二人の愛を応援しているのでコール・ドもみんな二人の踊りを食い入るように見つめているのがいいな。多幸感につつまれるエンディングまで、堪能しました。


この記事の更新履歴

  • 2020.06.12 - Blu-ray商品リンク追加
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