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振付:リチャード・シーガル
出演:バレエ・オブ・ディファレンス
収録:2018年2月22日 タンツ・ケルン / 23分 + 19分 + 28分

録画

クラシカジャパンで録画。バレエ・オブ・ディファレンスによる、リチャード・シーガル振付作品のトリプル・ビル『ON BODY』を3回に分けて放映されたものとのことなので、一夜ものとして1つにまとめて掲載しています。


クレジット

映像監督
ベネディクト・メロウ Benedict Mirow

演目

「BoD」 BoD

振付:リチャード・シーガル Richard Siegal
音楽:DJ ハラム DJ Haram
衣裳:ベッカ・マッカーレン=トラン Becca McCharen-Tran / CHROMAT CHROMAT
照明:ジル・ジョンネル Gilles Gentner

Claudia Ortiz Arraiza / Léonard Engel / Courtney Henry / Yvonne Compaña Martos / Tigran Mikayelyan / Margarida Neto / Matthew Rich / Nicola Strada / Diego Tortelli / Jin Won Young / Zuzana Zahradníková


「MADE FOR WALKING」 MADE FOR WALKING

振付・演出・衣裳:リチャード・シーガル Richard Siegal
音楽スケッチ:ロレンツォ・ビアンキ・ホエシュ Lorenzo Bianchi Hoesch
照明:ジル・ジョンネル Gilles Gentner

Claudia Ortiz Arraiza / Courtney Henry / Margarida Neto / Matthew Rich


「UNITXT」 UNITXT

振付・演出・照明・映像デザイン:リチャード・シーガル Richard Siegal
音楽:アルヴァ・ノト Alva Noto
オブジェ&衣裳デザイン:コンスタンティン・グルチッチ Konstantin Grcic

Claudia Ortiz Arraiza / Jemima Rose Dean / Léonard Engel / Courtney Henry / Yvonne Compaña Martos / Tigran Mikayelyan / Margarida Neto / Matthew Rich / Nicola Strada / Diego Tortelli / Jin Won Young / Zuzana Zahradníková


感想

バレエ・オブ・ディファレンスはミュンヘンとケルンを拠点とするカンパニーだそうです。芸術監督のリチャード・シーガルは、カンパニーの名が示す通り、様々な分野とのコラボレーションで舞台を作り上げているとのこと。この映像でもそれぞれに個性ある作品となっていて、バレエ・ダンスに限らず多方面から注目をあびているのだろうな、という感じ。

最初の『BoD(Ballet of Difference)』はポワント着用。クロマットのデザイナー、ベッカ・マッカーレン=トランによる衣装は、シンプルなレオタードやタイツにチュチュやスポーツのプロテクター的な、空気で膨らませた様々な形のパーツをつけたユニークでスポーティなもの。10人のダンサーたちが次々出てくるだけで楽しい。振付にもスポーツっぽいムーヴメントがあり、女性陣はポワントを履いているのでバレエの言語的な部分もありました。どこかフォーサイスを思わせるところもあり、馴染みやすかったです(フォーサイスのフランクフルト・バレエで活躍していた方だそうで、納得)。

バレエみたいに高くリフトすることはないけど、ダンサー同士のコンタクトもそこそこありましたし、一番ハードそうなのはチューリッヒ→バイエルンに在籍していたティグラン・ミカエルヤンが担っていたので見応えありました(カンパニーのサイトにはAlumni含め彼の名前は出てこないので、ゲストだったのかもしれません)。カンパニーの名前がついているからには、名刺がわりみたいな作品なのでしょうかね。DJハラムの音楽が癖になります。2017年初演とのこと。

2つめの「Made for Walking」は4人のダンサーによるもので、黒の厚底ブーツで床を踏み鳴らしながら踊っていくもの。この公演が世界初演だったようです。わー、これも癖になるよ。ROSASみたいなところもあるし、なんか他にも知っているような…Michelle Dorranceのタップだったりクラブシーンだったりあるいは民族舞踊的なものだったりするかもしれないけど、とにかく歩を刻むというシンプルな動きが大きく豊かに広がっていくのが、本当に面白い。最後のCourtney Henryのソロは、彼女の踊りとても魅力的だったので見られたのはよかったのですが、それまでと全くガラリと変わってしまうので、作品的にはどうなのかな、と思ったり。

音楽はステージの脇の小さな机にMacBookがあって、ロレンツォ・ビアンキ・ホエシュがマイクで声なども入れつつその場で出しているようでした。ダンサーたちも声をだして(歌ったりして)ます。1つめの作品でも存在感を示していた四人のダンサーがここでもノンストップで踊り続けるのですが、え、一夜ものなのに…?3つめの作品にも彼ら出てるけど。。

最後の「UNITXT」は12名のダンサーが出演。2013年にバイエルン国立バレエのために作られた作品だそうで、クラシックのメソッドが身体に入っているダンサーに振り付けられたのがわかる作品でした。これも癖になる電子音楽(アルヴァ・ノト)。ポワントを履いてのバレエの動きといろんなダンスシーンから引用したユニークなムーヴメントとが交錯するのが面白いし、反復と増幅を繰り返して踊られていくのにもパワーがあり、引き込まれてしまいました。クラシックのメソッドを新しいダンスムーヴメントの中でツールとして使っていくのがフォーサイス的、なのかな。ダンサーたちの無尽蔵の体力と強靭なテクニックもすごいよ。ライトが切り替わるところは、私はちょっとダメでした(こちらの問題ですが、こういうの苦手なので)。

リチャード・シーガルはこの作品の他にもいくつかバイエルン国立バレエに提供しているようでした。初めて見るカンパニーの初めてみる作品の映像って、なかなか受け入れられないままに見終わってしまうことが多いのですが、ここはダンサーが魅力的なので、もっと見たい!となりました。ドキュメンタリーも制作されているようなので、いつかそれも見られたらいいなー。おもしろかったです。