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演出:山本康介
出演:吉田都 ほか
収録:2019年8月7,8日 新国立劇場 オペラハウス / 141分

録画

ものすごいチケット争奪戦となった都さんの引退公演がNHKプレミアムシアターで放映されました。都さんのインタビューもあり。ちょっとだけ見たら寝ようと思っていたのに、一瞬たりとも目が離せず最後まで見てしまいました。参加された全てのダンサーが素晴らしく真心のこもった踊りを届けてくれたのがテレビを通してでも伝わってきて、都さんを送るにふさわしい暖かな公演でしたよね。山本康介さんの演出も都さんに寄り添った素敵なものでした。


クレジット

演出
山本康介 Kosuke Yamamoto
指揮
井田勝大 Katsuhiro Ida
演奏
東京フィルハーモニー交響楽団 Tokyo Philharmonic Orchestra

演目

「シンデレラ」第3幕から Cinderella, Act 3

振付:フレデリック・アシュトン Frederick Ashton
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ Sergei Prokofiev

吉田都 Miyako Yoshida


「Flowers of the Forest」から ”Scottish Dances” "Scottish Dances" from Flowers of the Forest
振付:デーヴィッド・ビントレー David Bintley
音楽:マルコム・アーノルド Malcolm Arnold

池田武志 Takeshi Ikeda / 渡辺恭子 Kyoko Watanabe / 石川聖人 Masato Ishikawa / 石山沙央理 Saori Ishiyama / 塩谷綾菜 Ayana Shiotani / 高谷遼 Ryo Takaya, ※「高」ははしごだか
スターダンサーズ・バレエ団


「アナスタシア」第2幕から Anastasia, Act2
振付:ケネス・マクミラン Kenneth MacMillan
音楽:P.I. チャイコフスキー P.I. Tchaikovsky

平田桃子 Momoko Hirata, 英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団
ジェームズ・ヘイ James Hay, 英国ロイヤル・バレエ団


「誕生日の贈り物」から Birthday Offering
振付:フレデリック・アシュトン Frederick Ashton
音楽:アレクサンドル・グラズノフ Alexander Glazunov
編曲:ロバート・アーヴィング Robert Irving

吉田都 Miyako Yoshida / フェデリコ・ボネッリ Federico Bonelli, 英国ロイヤル・バレエ団
島添亮子 Akiko Shimazoe, 小林紀子バレエ・シアター / 福岡雄大 Yudai Fukuoka, 新国立劇場バレエ団
米沢唯 Yui Yonezawa, 新国立劇場バレエ団 / 井澤駿 Shun Izawa, 新国立劇場バレエ団
渡辺恭子 Kyoko Watanabe, スターダンサーズ・バレエ団 / 池田武志 Takeshi Ikeda, スターダンサーズ・バレエ団
永橋あゆみ Ayumi Nagahashi, 谷桃子バレエ団 / 三木雄馬 Yuma Miki, 谷桃子バレエ団
沖香菜子 Kanako Oki, 東京バレエ団 / 秋元康臣 Yasuomi Akimoto, 東京バレエ団
阿部裕恵 Hirte Abe, 牧阿佐美バレヱ団 / 水井駿介 Shunsuke Mizui, 牧阿佐美バレヱ団


「白鳥の湖」第4幕から Swan Lake, Act 4
振付:ピーター・ライト Peter Wright
音楽:P.I. チャイコフスキー P.I. Tchaikovsky

吉田都 Miyako Yoshida / フェデリコ・ボネッリ Federico Bonelli, 英国ロイヤル・バレエ団


「ドン・キホーテ」からグラン・パ・ド・ドゥ Don Quixote
振付:マリウス・プティパ Marius Petipa / アレクサンドル・ゴルスキー Alexander Gorsky
音楽:ルートヴィヒ・ミンクス Ludwig Minkus

米沢唯 Yui Yonezawa, 新国立劇場バレエ団 / 秋元康臣 Yasuomi Akimoto, 東京バレエ団


「リーズの結婚」第2幕から La Fille mal gardée, Act2
振付:フレデリック・アシュトン Frederick Ashton
音楽:フェルディナン・エロール Ferdinand Hérold
編曲:ジョン・ランチベリー John Lanchberry

ミーガン・グレース・ヒンキス Meaghan Grace Hinkis, 英国ロイヤル・バレエ団 / ヴァレンティーノ・ズケッティ Valentino Zucchetti, 英国ロイヤル・バレエ団


「シルヴィア」第3幕から Sylvia, Act3
振付:デーヴィッド・ビントレー David Bintley
音楽:レオ・ドリーブ Léo Delibes

小野絢子 Ayako Ono, 新国立劇場バレエ団 / 福岡雄大 Yudai Fukuoka, 新国立劇場バレエ団


「くるみ割り人形」からグラン・パ・ド・ドゥ The Nutcracker
振付:ピーター・ライト(レフ・イワノフ版に基づく) Peter Wright, based on Lev Ivanov
音楽:P.I. チャイコフスキー P.I. Tchaikovsky

ヤスミン・ナグディ Yasmine Naghdi, 英国ロイヤル・バレエ団、平野亮一 Ryoichi Hirano, 英国ロイヤル・バレエ団


「ミラー・ウォーカーズ」から The Mirror Walkers
振付:ピーター・ライト Peter Wright
音楽:P.I. チャイコフスキー P.I. Tchaikovsky

吉田都 Miyako Yoshida / イレク・ムハメドフ Irek Mukhamedov

感想

あかねさんが怪我で降板して演目など一部変更がありましたが(あかねさんはきっと、とても落胆されたと思いますが…)本当に暖かくて素晴らしい公演でした。真摯に舞台とバレエと己とに向き合い、長く活躍し、その美しい魂とバレエで観客に深く愛された都さん。その美徳の全てが舞台の上にあった、と思いました。一緒に舞台に立ってこの公演を成し遂げてくださった全てのダンサーたちとスタッフのみなさん、そしてもちろん公演を収録してくださったNHK(「プロフェッショナル」の時からご縁を繋げてくださっていたことも素晴らしいエピソード)にも心から感謝、、、もう口を開くと「すごい」「素敵」「美しい」「素晴らしい」しか出てこない、そんな舞台でした。

都さんが演じてきた役を日本と英国で活躍するダンサーたちが踊り、都さんご自身は節目節目で踊られた「シンデレラ」や「白鳥の湖」だけでなく、初めて踊る「誕生日の贈り物」のフォンティーン役や「ミラー・ウォーカーズ」もあって。ポワントに憧れた気持ちを象徴するような「シンデレラ」から始まるのが本当に素晴らしいですよね(その時点で涙腺が…)。また、最後にムハメドフが来て踊ってくれたのも嬉しいことでした。二人の信頼の厚さが踊りにあらわれていて…。私には、都さんの白のお衣装がローザンヌ出場時のお写真に重なりました。実際は全く違うのに不思議なのですが、髪飾りなども含めて初々しさというか、ピュアなものを感じたのかもしれません。バレエダンサーとしての素晴らしいキャリアが大きく美しい円としてつながったように感じて、新たな門出にふさわしかったと思います。

フェデと都さんのパートナーシップを久しぶりに見られたのも嬉しかったです。前に見たタケットさん振付の小品で、二人が心底楽しそうにキラキラくるくる踊られていたのを思い出してしまいました。公演の中で流れたという、大原さん、サー・ピーター、それにケヴィン・オヘアのVTRも一緒に流れたのもよかったですね。公演では「Flowers of the Forest」と「アナスタシア」の間にヒンキスとズケッティの「タランテラ」がありましたが、放映ではカット。バランシンはやはり見られませんでしたか…。残念です。この二人のバランシン、超絶技巧なのに品があったと聞いたので、見たかったなあ。