Ashton: The Dream / Symphonic Variations / Marguerite and Armand - The Royal Ballet
振付:フレデリック・アシュトン
出演:ゼナイダ・ヤノウスキー、ロベルト・ボッレ、スティーヴン・マックレー、高田茜 他
収録:2017年6月7日 コヴェント・ガーデン王立歌劇場 / 本編121分 + 特典映像17分
画像リンク先:amazon.co.jp - 国内仕様DVD
映画館中継のあった2017年のアシュトントリプルビル、ヤノウスキーのロイヤル・バレエ引退公演がDVD/Blu-rayになりました。茜さんがタイターニアでマックレーと共に「真夏の夜の夢」の主演をつとめたことも話題に。
商品情報
特典映像:『真夏の夜の夢』について / ポワントを履いたボトム / 『シンフォニック・ヴァリエーションズ』について / ゼナイダ・ヤノウスキーのインタビュー
- 海外|DVD(Opus Arte:OA1264D)
FORMAT:NTSC / REGION:0
[国内仕様盤] Release: 2018/07/27
[海外盤] Release: 2018/07/27
- 海外|Blu-ray(Opus Arte:OABD7240D)
[国内仕様盤] Release: 2018/07/27
[海外盤] Release: 2018/07/27
クレジット
- 振付
- フレデリック・アシュトン Frederick Ashton
- 指揮
- エマニュエル・プラッソン Emmanuel Plasson
- 演奏
- コヴェント・ガーデン王立歌劇場管弦楽団 Orchestra of the Royal Opera House
- 撮影
- ロス・マクギボン Ross MacGibbon
収録
- 「真夏の夜の夢」 The Dream
-
音楽:フェリックス・メンデルスゾーン Felix Mendelssohn
編曲:ジョン・ランチベリー John Lanchberry
美術:David Walker
演出指導:アンソニー・ダウエル Anthony Dowell
レスリー・コリア Lesley Collier
合唱指揮:Charles Cole
合唱:London Oratory Junior Choirティターニア:高田茜 Akane Takada
オベロン:スティーヴン・マックレー Steven McRae
Changeling Indian Boy:Ambrose Bartlett
Puck:Valentino Zucchetti
Bottom:Bennet Gartside
Rustics:Benjamin Ella / Kevin Emerton / Solomon Golding / Erico Montes / Calvin Richardson
Helene:Itziar Mendizabal
Demetrius:Tomas Mock
Hermia:Claire Calvert
Lysander:Matthew Ball
Peaseblossom:Gemma Pitcheley-Gale
Cobweb:Emma Maguire
Moth:Elizabeth Harrod
Mustardseed:Romany Pajdak - 「シンフォニック・ヴァリエーションズ」 Symphonic Variations
-
音楽:セザール・フランク Cesar Franck
美術:Sophie Fedorovitch
演出:Wendy Ellis Somes / Malin Thoors
ピアノソロ:Paul Stobartマリアネラ・ヌニェス Marianela Nunez
ワディム・ムンタギロフ Vadim Muntagirov
Yasmine Naghdi / James Hay
Yuhui Choe / Tristan Dyer - 「マルグリットとアルマン」 Marguerite and Armand
-
音楽:フランツ・リスト Franz Liszt
オーケストレーション:Dudley Simpson
美術:Cecil Beaton
演出/ベネッシュ・ノーテーター:Grant Coyle
ピアノソロ:Robert Clarkマルグリット:ゼナイダ・ヤノウスキー Zenaida Yanowsky
アルマン:ロベルト・ボッレ Roberto Bolle
Armand’s Father:Christopher Saunders
A Duke:Gary Avis
Admirers of Marguerite:Matthew Ball / Reece Clarke / David Donnelly / Nicol Edmonds / Kevin Emerton / Tomas Mock / Fernando Montano / Erico Montes
Maid:Mica Bradbury
感想
「真夏の夜の夢」、ようやく今のロイヤル・バレエの映像が出ましたね。しかも茜さんとマックレーが主演。二人ともこの喜劇の主役としてはちょっと真面目で、そこが可笑しかったりも。踊りの美しさと安定感は言うまでもなく、見ていて多幸感に包まれました。
脇も皆芸達者なのでもちろん楽しいのですが、マシュー・ボールのコメディ調がこんなに素晴らしいとは思わなかったわ。パック役のズケッティも軽やかでした。もちろんボトム役のベネット・ガートサイドの熱演も忘れるわけにはいきません。全体に品の良い喜劇に仕上がっていたと思います。さすがロイヤル・バレエ、やりすぎないのね。
地味(ごめんなさいっ)な割にとてもハードな作品であるらしい「シンフォニック・ヴァリエーションズ」は実力派ダンサーが揃って見応えのある上演でした。6人いると一人くらい「あ、惜しい…」ってことになったりするのですが、この組はみなさんお見事。きっとアシュトンが意図したポーズそのものに違いない、と言う美しさを堪能しました。それに6人ともあの衣装が似合っていることも奇跡のようだわ。特に男性のあの片袖+帽子は、ムンタギロフ以上に似合ってる人見たことないかもしれない。
そしてヤノウスキーのロイヤル・バレエ引退演目の「マルグリットとアルマン」。お相手は引退請負人ロベルト・ボッレ。いったい世界中で何人のプリマ・バレリーナが彼の相手で引退しているやら。ゼナイダとボッレはとても相性が良いようで、とても感動的なドラマが見られました。踊り・演技面とも釣り合うパートナーと踊って引退できたのは彼女のために良かったと思うのですが、できたら彼女のためにいつもそうあって欲しかった、とも。
彼女のマルグリットは本当に素晴らしかった。アルマンパパ(サウンダーズさん!)に息子と別れるよう頼まれ、それを受け入れ、喪失感に耐えて呆然としているところに、パパからこめかみに尊敬のキスを受けて…涙腺が決壊するのですよね。公爵がギャリーだったのもゴージャスだし、取り巻きも男前が揃っていて眼服でございました。セシル・ビートンの美術が映えていたのも印象に残ります。
本編のカーテンコールは通常のものだけで、特典映像にそのあとのカーテンコールが(一部?)収録されていました。私は映画館中継を見ていないのですが、女性プリンシパルたちも花を渡しに登場したのかな。収録されているのは男性プリンシパルからで、ケヴィン監督のスピーチ、そして映画館中継の最後までだったのではないかと。
(2018.11.22追記)この公演映像はCSのテレ朝チャンネルで「アシュトン・セレブレーション」として、高田茜さんとワディム・ムンタギロフのインタビューつき(トータル5分弱)で放映されました。高田さんはこの作品の魅力やパートナーのマックレーから与えられたものをいつか若いパートナーに手渡し伝統の一部となりたいというコメントを。
ワディムは「シンフォニック・ヴァリエーションズ」を踊る難しさを熱弁。どのダンサーも口を揃えて難しいという作品だけれど(そして見ている側へその難しさが伝わりにくいことでもピカイチかも?)、そのハードさが彼の熱弁でようやく少し理解できた感じ。でもワディムのこの役は本当に素晴らしかったから、彼がその困難さに関わらず全てをこの役に捧げたのもよくわかりました。そして白Tシャツに緑のジャージパンツ、首に白いタオルをかけたその姿でも素敵さを失わないワディムったら。
この映像を含んだ商品
英国ロイヤル・バレエ: フレデリック・アシュトン・コレクション Vol.1(最終更新日:2018/12/18)
Opus Arteから、本映像を含んだロイヤル・バレエのアシュトン作品を集めたDVD/Blu-ray BOXがリリースされます。「マルグリットとアルマン」は、タマラ・ロホとゼナイダ・ヤノウスキーの引退公演をそれぞれ収めたメモリアル版。Vol.1と銘打っていることからVol.2以降への期待も高まりますね。
- 海外|DVD(Opus Arte:OA1280BD)
FORMAT:NTSC / REGION:0
[国内仕様盤] Release: 2019/01/24
[海外盤] Release: 2018/12/28
- 海外|Blu-ray(Opus Arte:OABD7209BD)
[国内仕様盤] Release: 2019/01/24
[海外盤] Release: 2018/12/28
この記事の更新履歴
- 2021.11.17 - amazon.com/amazon.co.uk 商品リンク削除
- 2018.11.22 - コメント追記