The Sleeping Beauty / Staatsballett Berlin
振付:ナチョ・ドゥアト
出演:ヤナ・サレンコ、マリアン・ワルター 他
収録:2015年9月 Deutsche Oper Berlin / 120分
画像リンク先:amazon.co.jp - 国内仕様DVD
ナチョ・ドゥアトが当時芸術監督だったミハイロフスキー劇場バレエで初演した「眠れる森の美女」。その後移籍して芸術監督となったベルリン国立バレエで映像化されました。主演はサレンコ/ワルター。
商品情報
- 海外|DVD(Bel Air Classiques:BAC131)
FORMAT:NTSC / REGION:0
[国内仕様盤] Release: 2016/10/21
[海外盤] Release: 2016/10/14
- 海外|Blu-ray(Bel Air Classiques:BAC431)
[国内仕様盤] Release: 2016/10/21
[海外盤] Release: 2016/10/14
クレジット
- 振付・台本
- ナチョ・ドゥアト Nacho Duato
- 音楽
- P.I. チャイコフスキー P.I. Tchaikovsky
- 原案
- イワン・フセヴォロシスキー Ivan Vsevolozhsky
- 美術
- アンゲリーナ・アトラギッチ Angelina Atlagic
- 照明
- ブラッド・フィールズ Brad Fields
- 指揮
- ロベルト・ライマー Robert Reimer
- 演奏
- ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団 Orchestra of the Deutsche Oper Berlin
- 映像監督
- アンディ・ゾマー Andy Sommer
キャスト
King Florestan:Michael Banzhaf
The Queen:Beatrice Knop
Princess Aurora:Iana Salenko
Prince Desire:Marian Walter
The Master of Ceremony:Arshak Ghalumyan
The Nurse:Martina Bockmann
Pages:Elvis Abazi / Ty Gurfein
The Fairies & their Suites
Candide Fairy:Anastasia Kurkova / Dominic Hodal
Fleur de Farine Fairy:Krasina Pavlova / Alexej Orlenco
Miettes Fairy:Aurora Dickie / Kevin Pouzou
Canari Fairy:Marina Kanno / Federico Spallitta
Violante Fairy:Elena Pris / Olaf Kollmannsperger
Lilac Fairy:Sarah Mestrovic / Nikolay Korypaev
Carabosse:Rishat Yulbarisov
Alexander Abdukarimov / Alexander Korn / Artur Lill / Vladislav Marinov / Lucio Vidal / Wei Wang
Four Princes:Nikolay Korypaev / Kevin Pouzou / Alexej Orlenco / Olaf Kollmannsperger
The Duchess:Sebnem Gulseker
Trio:Krasina Pavlova / Vladislav Marinov / Ulian Topor
The Fairy Gems
Sapphire:Anastasia Kurkova
Amethyst:Krasina Pavlova
Gold:Elena Pris / Olaf Kollmannsperger
Puss in Boots and White Pussycat:Danielle Muir / Ulian Topor
The Bluebird and Princess Florine:Marina Kanno / Nikolay Korypaev
Little Red Riding Hood and the Grey Wolf:Maria Boumpouli / Dominic Hodal
The Frog Prince and the Princess:Lisa Breuker / Alexander Shpak
Cinderella and the Prince:Aoi Suyama / Taras Bilenko
感想
ドゥアト版「眠れる森の美女」、ミハイロフスキー・バレエで初演された際にザハロワ主演のWeb中継を見たのですが、あまり記憶になく…。今回はその後芸術監督に就任したベルリン国立バレエでの上演。スタイリッシュでゴージャスな美術は、色合いも何もかもが好み。
「眠れる森の美女」全幕で120分だから、それなりに音楽はカットされていますね。オリジナルの台本を元にしているのと、おそらくドゥアト自身がこの作品にあまり馴染みがないからだと思うのですが、話やキャラクターの矛盾点を納得いくように直す類の改訂ではなく、プティパの振付をドゥアト風に改訂したもののようですね。また、舞台に上がる人数も少なめで装置構造もシンプルになっています。
プティパの振付は少しだけ残っているけどほぼ別物なので、(そのためにこの映像を買う方はあまりいらっしゃらないとは思うけれど)コンクールなどのヴァリエーションの参考には全くなりません。振付的にはどの役も踊りが増えて難易度も上がっているように見えますが、ムーヴメントで感情心情を語るタイプの振付には見えなかったかも。うーん、でもこれはダンサーのドゥアト習熟度も関わることですし、映像で見た限りでは私にはそう思えました。
以下思ったことを徒然に。
特にオーロラ姫はハードな役。踊っているのがサレンコだから軽々踊っているように見えるけど、すべてのヴァリエーションの難易度が上がっている上に、4人の求婚者と優雅に踊りまくってから休憩なしでローズアダージオ(ここは変更なしだった)とか、鬼としか言いようがない。2幕にも長いソロがあるし。普通のオーロラ姫以上に踊るダンサーを選ぶ役だと思います。
カラボスはガタイの良い男性が黒のロングドレス姿で登場。舞台いっぱい使って動くからダイナミックだし、カーテンコールでも大きな拍手をもらっていました。
初夏の庭園って感じの1幕が良い。ガーランドワルツ(花輪が出てこないからガーランドじゃないけど)なんて、とても素敵でした。衣装も爽やかで、もう少し身分と年齢が高いと思われる人たちのドレスアップとの違いも素敵。求婚者たちは存在感薄かったです。2幕の幻影のコール・ドの踊りも結構好きでした。狩りの場面はちょっと微妙かな…農民の踊りがあったのはよかったけど。
オーロラ姫が100年の眠る部屋に誰も一緒にいないのはちょっと淋しい。目が覚めたらお付きも誰もいなくて見知らぬ男性に手を握られてたら、そりゃあ驚くよね(笑)。王子としても目覚めたオーロラ姫と国王夫妻に結婚の申し込みもその場でできないしね。
3幕の冒頭、窓の外からおとぎ話の登場人物たちが覗き込んでいるのが可愛いかった。記載されたキャストの他に幸福の王子もいたような。白猫を踊ったDanielle Muirが気に入りました。あと、青い鳥たちが踊っている時に長靴を履いた猫がそーっと王の玉座の足元に出てきて踊りを見守っていたのが楽しかった。すぐに引っ込んじゃったけど、これをもう少し膨らませても楽しそう。
フロリナ王女は菅野茉里奈さん、青い鳥がニコライ・コリパエフでこのペアはすごく良かったー。コリパエフの足さばきが軽やかで美しくて…プティパ版の振付で見たかったです。赤ずきんも可愛かった。
マリアン・ワルターはサポートも踊りも盤石なのはわかっているのですが、着地が本当に美しくて。そうそう、国王と王妃も時々踊ってくれるんですが、ベアトリス・クノップの美しき王妃が嬉しかったです。
カーテンコール、ドゥアトはジーンズと黒ハイネックで登場し、あっという間に去って行きました。エンドクレジット表記のために画面が小さくなってから登場したので、あまりしっかり拝見できなくて残念。
Official Trailer
この記事の更新履歴
- 2021.11.19 - amazon.com/amazon.co.uk 商品リンク削除
- 2018.01.15 - HMV & BOOKS online 店名変更による差し替え
- 2017.11.14 - 感想書きました
- 2017.06.28 - リンクメンテナンス