The Sleeping Beauty / Mariinsky Ballet 2015
振付:コンスタンチン・セルゲイエフ
出演:アリーナ・ソーモワ、ウラジーミル・シクリャローフ 他
収録:2015年6月1日 マリインスキー第2劇場 / 155分
画像リンク先:amazon.co.jp - DVD
チャイコフスキー生誕175周年記念として上演された公演が、マリインスキー来日記念でDVDになりました。WOWOWでも放映されましたね。コルプがカラボスで出演、というのも注目されました。
商品情報
- 国内|DVD(ポニーキャニオン:PCBP-52411) Release: 2016/03/16
クレジット
- 音楽
- ピョートル・チャイコフスキー P.I. Tchaikovsky
- 台本
- イワン・フセヴォロジスキー Ivan Vsevolozhsky
マリウス・プティパ Marius Petipa - 原作
- シャルル・ペロー Charles Perrault
- 振付
- マリウス・プティパ Marius Petipa
- 改訂振付
- コンスタンティン・セルゲイエフ Konstantin Sergeyev
- 美術
- シモン・ヴィルサラーゼ Simon Virsaladze
- 音楽監督・指揮
- ヴァレリー・ゲルギエフ Valery Gergiev
- 演奏
- マリインスキー劇場管弦楽団 The Mariinsky Orchestra
- 撮影
- Olivier Simoneet
キャスト
オーロラ姫:アリーナ・ソーモワ Alina Somova
デジレ王子:ウラジーミル・シクリャローフ Vladimir Shklyarov
リラの精:クリスティーナ・シャプラン Kristina Shapran
カラボス:イーゴリ・コルプ Igor Kolb
フロリナ王女:オクサーナ・スコーリク Oksana Skorik
青い鳥:アレクセイ・ティモフェーエフ Alexei Timofeyev
The King:Vladimir Ponomarev
His Queen:Elena Bazhenova
The Tendor Fairy:Diana Smirnova
The Playful Fairy:Tatiana Tiliguzova
The Generous Fairy:Anastasia Asaben
The Brave Fairy:Yana Selina
The Carefree Fairy:Valeria Martynyuk
Catalabutte, The Master of Ceremonies/Gallifron:Andrei Yakovlev
ダイアモンドの精:ソフィア・イワノワ=スコブリコワ Sofia Ivanova-Skoblikova
The Sapphire Fairy:Diana Smirnova
The Gold Fairy:Tatiana Tiliguzova
The Silver Fairy:Yekaterina Ivannikova
The White Cat:Yana Selina
Puss in Boots:Grigory Popov
The Little Red Riding Hood:Tamara Gimadieva
The Gray Wolf:Oleg Demchenko
Maidservant:Alisa Petrenko
The Hunter:Kirill Leontiev
感想
久しぶりにセルゲイエフ版を見ました。古臭く感じる方もいるでしょうけど、私はやっぱりこれが好きだと再認識。
1幕最初の編み針のシーケンスがカットされていたのと1幕オーロラのソロに噴水の水が出てなかったのが残念でした。あのヴァイオリンの音色の向こうから水の音が聴こえて来るのが好きだったのに。フィナーレで噴水が出るなら1幕も復活させていただきたいわ。でも、マリインスキー管のEntr’acteがたっぷり聴けて(今回はコンミスとピット内がたっぷり見られました)幸せだし、2幕狩りの場の農民と狩人の踊りと3幕のキャラクター達のディヴェルティスマンもカットがなくて何より。
ソーモワは輝けるオーロラ姫でした。若い頃の彼女はまだ身体ができてなくて音取りもポーズも苦手だったけど、今は心身ともに充実が伺えて頼もしかったです。長身だけど愛らしく気品あるオーロラでした。シクリャローフも美丈夫だし惚れ惚れするほどクリアな踊りで流石だなーと思うけれど、ソーモワは彼には少し背が高いのだろうか。サポートがうまくいってないみたいでしたよね。2幕のぴっちり横分けと3幕のラメ髪はいつもちょっと笑ってしまうのですが、でも若さと地位ゆえの少々尊大な狩の場の存在感は、彼の良いところだと思うのですよね。
シャプランは癖のない素直なダンサーですね。リラの精としては印象に残りにくいなと思ったけど、若さゆえかなぁ。温かみのある存在感なので、役にあってはいるのだと思う。コルプが踊るカラボスはゴシック的。でも前時代的なセルゲイエフ版カラボスを演じても現代性がもたらされてユニークでした。やっぱり観客を裏切らないコルプ。
スコーリクはフロリナ王女だとちょっと持て余してしまうというか。もう少し違うタイプの役が似合う気がしました。青い鳥のティモフェーエフは足さばきも綺麗で好印象。もう少し腕が綺麗に使えたら好みかな。おそらく彼にはスコーリクは少し背が高いのかもしれないけど、綺麗にまとめてましたね。あと美形のポポフくんが長靴を履いた猫って何の罰ゲームなのでしょうね…。ちょっとがっかりだよー、綺麗な跳躍を見せてくれたのが救いです。
これぞグランド・バレエ、という「眠れる森の美女」でした。マリインスキーのダンサーはあの大きなチュチュがよく似合うよねー。幸せでした。
この記事の更新履歴
- 2018.01.15 - HMV & BOOKS online 店名変更による差し替え
- 2017.11.13 - 感想書きました。