The Winter's Tale / The Royal Ballet

タルボット:《冬物語》[DVD]

振付:クリストファー・ウィールドン
出演:エドワード・ワトソン、ローレン・カスバートソン 他
収録:2014年3月 ロイヤル・オペラ・ハウス / 119分

画像リンク先:amazon.co.jp - 海外版DVD

2014年初演の話題作がDVD/Blu-rayの発売と変わらず(それより早かったかしら?)NHKプレミアムシアターで放映に。シェイクスピア「冬物語」をクリストファー・ウィールドンがジョビー・タルボットの音楽でバレエに仕立てました。


商品情報

特典映像:「冬物語」へのイントロダクション / キャスト・ギャラリー
特装版のみプロダクション・イメージ・ポストカード(8枚セット)付き

海外|DVD(Opus Arteナクソス ミュージックストア:OA1156D)

FORMAT:NTSC / REGION:0

[国内仕様盤] Release: 2015/01/28

[海外盤] Release: 2015/01/05

海外|DVD 特装版(Opus Arteナクソス ミュージックストア:OA1159SE)

FORMAT:NTSC / REGION:0

[国内仕様盤] Release: 2015/01/28

[海外盤] Release: 2015/01/05

海外|Blu-ray(Opus Arteナクソス ミュージックストア:OABD7157D)

[国内仕様盤] Release: 2015/01/28

[海外盤] Release: 2015/01/05

クレジット

振付
クリストファー・ウィールドン Christopher Wheeldon
音楽
ジョビー・タルボット Joby Talbot
美術
ボブ・クローリー Bob Crowley
照明
ナターシャ・カッツ Natasha Katz
Projection design
Daniel Brodie
Silk effects design
Basil Twist
指揮
デーヴィッド・ブリスキン David Briskin
演奏
コヴェントガーデン王立歌劇場管弦楽団 Orchestra of the Royal Opera House
On-stage band
Bansuri: Eliza Marshall
Dulcimer: Gregory Knowles
Percussion: Rob Farrer, Jeremy Wiles
撮影
ロス・マクギボン Ross MacGibbon

キャスト

レオンティーズ(シチリア王):エドワード・ワトソン Edward Watson
ハーマイオニ(シチリア王妃):ローレン・カスバートソン Lauren Cuthbertson
パーディタ(シチリア王女):サラ・ラム Sarah Lamb
マミリアス(シチリア王子):ジョー・パーカー Joe Parker
ポーライナ(王妃の侍女):ゼナイダ・ヤノウスキー Zenaida Yanowsky
アンティゴナス(王の家臣):ベネット・ガートサイド Bennet Gartside
ポリクシニーズ(ボヘミア王):フェデリコ・ボネッリ Federico Bonelli
フロリゼル(ボヘミア王子):スティーヴン・マクレイ Steven McRae
ボヘミア王の家臣:トーマス・ホワイトヘッド Thomas Whitehead
羊飼い:ギャリー・エイヴィス Gary Avis
羊飼いの息子:ヴァレンティーノ・ズケッティ Valentino Zucchetti
羊飼いの女:ベアトリス・スティックス・ブルネル Beatriz Sitx-Brunell

感想

「不思議の国のアリス」の制作チームによる新作シェイクスピア「冬物語」はボヘミアとシチリアを舞台にした二世代の物語で、シチリア王の妄想と激しい嫉妬から始まる悲劇と愛とが描かれています。プリンシパル大量投入に加えて、滋味深いキャラクターから活きのいい若手まで層の厚いダンサーたちが登場し、ドラマも踊りも見応えがありました。

更にボブ・クローリーの美術とナターシャ・カッツの照明、バジル・ツイストによるシルクエフェクト(と、もちろんお人形も!)も美しくて、映像で見てこれなら劇場空間で見たらかなりドラマティックでしょうねー。ジョビー・タルボットの音楽は脳内リピートしてしまうタイプではないけど、バンスリやダルシマー、アコーディオンなどのオンステージバンドが奏でる音色の異国情緒もあり、「物語」感があってよかったのでは。


ロイヤル・バレエの新作が「冬物語」だと知った時、きっと誰もがレオンティーズはエドだと思ったハズ。その期待は十二分に応えられていました。私の場合、この戯曲はレオンティーズの妄想嫉妬はあまりにも突飛で感情移入しそこねたまま読み終わるのが常なのですが、エドが演じると「さもありなん」に思える説得力(笑)。それでも最後まで見ると、やっぱりマミリアスとアンティゴナス(熊もシルクエフェクトだったねー、上手いアイディア)は無駄死にだよなーと思うんですけどね…でも、登場人物とお話も交通整理されていて、ちゃんと感情移入先もあって、よく出来てると思います。

シチリア王とボヘミア王が幼なじみであることと、これから始まるドラマが波乱含みである事を伝えるプロローグの後、第1幕の舞台はシチリアの宮殿。演技巧者のダンサーたちによる見応えあるドラマでした。宮殿の人たちによる踊りも大人の雰囲気。第2幕は16年後のボヘミア、大きな木のある広場(かしら?)は祝祭感にあふれていて、踊るのは村人の扮装をしたボヘミア王子とその美しい恋人、そして若さ溢れる村人たち。そして第3幕はまたシチリアへ。。。


戯曲では「時」も台詞を話すのですが、このバレエには当然出てきません(笑)。でも、16年の年月は、シチリア王とボヘミア王にも平等に年をとらせます。16年前は鷹揚だったボヘミア王(ボネッリ)は偏屈っぽくなってしまったし、シチリア王は妻と息子を亡くし、16年間ずっと後悔と悲しみの闇の中にいる。ポーライナ(侍女)だって王妃の生存を隠して守り通し、自分の夫やシチリア王子と王女を死を悼みながら、レオンティーズを文字通り支えて来たんですよね。16年…その重みが堪えるのは私が年を取った証しでしょうか。

エドのレオンティーズは素晴らしい。でも彼だけが突出している訳ではなく、どのダンサーも役を生きているから厚みがありました。気高いハーマイオニ役のローレン・カスバートソンと侍女ポーライナ役のゼナイダ・ヤノウスキーには特に感情移入しまくっておりました。ポーライナはもう一人の主役と言ってよく、この役をゼナイダが踊ってくれてよかった…彼女だからこその深い余韻がありました。フェデリコ・ボネッリの鷹揚なボヘミア王も素敵だったわー。3幕でエドと仲直りした時に、1幕と同じ振りを踊るのがぐっときました。(でも逃亡したフロリゼルたちを追う形相は凄かった!トーマスも・笑)

子ども世代のサラ・ラムとスティーヴンは鬼ほど踊らされていましたが、その点の見応えも保証つき。1幕のドラマが重いので、2幕のディヴェルティスマンに救われた気がします。他のキャストもみなハマっていて、これだけのダンサーを揃える現在のロイヤル・バレエがクリストファー・ウィールドンを得てシェイクスピアの新作バレエを作った、この完璧なタイミングに感謝したくなりました。

ウィールドンは、振付家として以上に作り出すビジュアルや世界観(演出家としての部分?)が好き。今回も、1幕の人工美/大人世代の悲劇、2幕の自然美/子ども世代の愛と祝祭感との対比が見事でした。


この映像を含んだ商品

英国ロイヤル・バレエ「ザ・コレクション」BOX 新装版 (ロイヤル・チャーター60周年記念,15枚組)(更新日:2021/08/21)

海外|DVD(Opus Arte:OA1338BD) Release: 2021/09/24

FORMAT:NTSC / REGION:0

海外|Blu-ray(Opus Arte:OABD7292BD) Release: 2021/09/24

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英国ロイヤル・バレエ「ザ・コレクション」BOX(ロイヤル・チャーター60周年記念,15枚組)(更新日:2017/02/03)

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FORMAT:NTSC / REGION:0

[国内仕様盤] Release: 2016/11/11

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[国内仕様盤] Release: 2016/11/11

[海外盤] Release: 2016/09/30


Official Trailer

vc

この記事の更新履歴

  • 2021.11.19 - amazon.com/amazon.co.uk 商品リンク削除
  • 2021.08.21 -Opus Arte「The Royal Ballet Collection」新装版DVD/Blu-ray Box 追加
  • 2018.01.15 - HMV & BOOKS online 店名変更による差し替え
  • 2016.09.15 - Opus Arte「The Royal Ballet Collection」DVD/Blu-ray Box 追加