Dansaren, The Dancer

Dancer [DVD] [Import]

監督:Donya Feuer
出演:Katja Bjorner
制作:1994年 / 96分

画像リンク先:amazon.co.jp - 海外版DVD

ちょっと古い映像ですが、当時スウェーデン王立バレエ学校の生徒だったKatja Bjornerを追ったドキュメンタリー映画。ずいぶん前から気になっていて、今回ようやく買ってみました〜。


商品情報

海外|DVD(First Run Features) Release: 2005/05/24

FORMAT:NTSC / REGION:

クレジット

監督
ドーニャ・フォイヤー Donya Feuer
出演

カーチャ・ビョルナー Katja Bjorner / アンネリ・アルハンコ Anneli Alhanko / エルランド・ヨセフソン Erland Josephson

感想

監督のドーニャ・フォイヤーは2011年に亡くなられているのですが、アメリカ人ダンサー/振付家で、イングマール・ベルイマン監督と「魔笛」などでのコラボでも知られている方だっとか。お名前で検索したら、ピナ・バウシュもアメリカ時代にフォイヤーと交流があったようですね。

映画の内容は、スウェーデン王立バレエ学校の生徒だったカーチャ・ビョルナーが90年にローザンヌでプロフェッショナル・プライズを受賞してからの卒業するまで?の数年間を追ったもののようです。(ローザンヌでの思い出と、このあとオランダ国立バレエに入団する、というような話が出て来る)

私が見た北米版はスウェーデン語に英語字幕つき/英語話者は字幕なし、というものでした。ナレーションはなく、時には出演者の話が映像に重ねられて進むタイプのドキュメンタリーで、カーチャ本人も俳優のエルランド・ヨセフソンの質問に答えたりする形で話しています。

確かにこのビョルナー、とても魅力的なダンサーだと思います。美人さんでプロポーションもよいし、足先も美しい。努力家でもあるようです。映画の中で彼女が踊る「ジゼル」や「眠れる森の美女」なども年齢を考えれば見事なもの。卒業後はオランダ国立バレエに入団し、その後(このドキュメンタリーの中でも「戻ってくるわ」と言っていた通りに)スウェーデン王立バレエに移籍してファーストソリストまで昇進。その後結婚して休団しサンフランシスコの別のコンテ系カンパニーで踊ったりもしていたようです。で、今はお子さんも生まれて、、ということのようなのですが、もう踊ってはいないのかしら。現在の所属などはちょっと調べただけでは分かりませんでした。


説明やナレーションがないので(もしかすると原語で聞けばもう少し情報があるのかもですが、英語字幕はホントに最小限)、そこに映る舞台が何の時かなどはなかなか把握しにくいようには思いました。最後まで見るうちに「あーあれはそういう事だったのか」と分かるものもあるのですが、学校公演とかコンクール的なものとか、バレエ団公演のコール・ドで出たりとか、そういうものがちょいちょい入っていたと思います。

舞台以外のレッスン映像は、たぶん映像用に時間を取って撮影したものも多いのではないかしら。スタジオに一人だけだったり、スウェーデン王立バレエのプリマ、アンネリ・アルハンコと一対一で白鳥の指導を受けたり、ミハイル・メッセレルからバーレッスンを受けたり、ルディ・ヴァン・ダンツィヒから「ロミオとジュリエット」を指導されたり…と豪華な布陣に驚かされました。ロミジュリは衣装をつけてスタジオで踊っているものも挿入されていますが、とても瑞々しいジュリエットでした。前述のエルランド・ヨセフソンとの対話も映像用でしょう。

他の生徒さんたちとの授業の様子も多くはありませんが見る事ができます。例えば、少し前までベルリンのバレエミストレスだったヴァレンティナ・サビーナさんが小さな生徒たち(最初のマズルカ)やカーチャたちにパキータのヴァリエーションを指導するところなど。サビーナさんが指導終わりで教室を去っていくところが格好良かったわ〜。男子生徒たちがAleksander Khmelnitskiyの指導で踊りまくるところなども、見応えありました。


この映画のもう1つの見どころは、スウェーデン人初のプリマ・バレリーナ・アッソルータ、アンネリ・アルハンコの存在だろうと思います。彼女の事は全く知らなかったのですが、とても魅力的なバレリーナですね。上にも少し触れましたが、床が傾斜したスタジオ(ちゃんとこういうスタジオがあるのかーと感心)でビョルナーと並んでオデットの振りをなぞって見せているところなど、実に詩的です。

アルハンコが踊る「マノン」「ロミオとジュリエット」「令嬢ジュリー」の短い断片を繋げたものと「白鳥の湖」を少し見られましたが、美しくドラマティックなバレリーナで目が釘付けになりました。撮影当時で40歳前後だった彼女を舞台で見る機会がなかったのはとても残念ではありますが、映像で構わないからぜひ全編で見たいと思わせられました。


映画の中には、カーチャたちダンサーのつま先のクローズアップが多数登場します。確かにつま先こそがクラシック・バレエのダンサーを象徴するものであり、彼らの肉体的負担が一番表れる場所でもありますものね。フリードの職人さんたちがポワントを制作する様子もところどころに挿入されていましたし、カーチャのポワントフィッティングなどの様子などもありました。その点でも、つま先はこの映画の象徴と言えそう。

そういえば全体に「寄り」が多いです(ドキュメンタリーなのでそれは全幕と違ってストレスにはなりませんが)。バレエ学校生徒のドキュメンタリーだからとレッスンの参考や踊りを楽しむことを目的に見ようというのであれば、それにはそぐわないタイプの映像だとは思います。

説明が最低限のドキュメンタリーで、しかも(少なくとも私には)あまり馴染みのないスウェーデンのダンサーたちが登場するという事で、今となっては多少見る人を選ぶ映像かもしれません。でもハマると凄く面白く見られると思います。私は(実はあまり期待せずに購入したのですが)なかなか面白く見る事ができました。アルハンコの存在がとても大きかったです。


この映像を含んだ商品

The Art of Ballet

北米|DVD-BOX(First Run Features:FRF 914451D) Release: 2010/10/26

FORMAT:NTSC / REGION:0(エトワールのみREGION1)


この記事の更新履歴

  • 2021.11.20 - amazon.com/amazon.co.uk 商品リンク削除