Dance on Screen

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監督:ライナー・モリッツ
出演:マシュー・ボーン、ジョン・ノイマイヤー、クレメント・クリスプ 他
制作:2013年 ウィーン / 60分

録画

クラシカで録画。”IMZ(International Music+Media Centre, 国際音楽メディアセンター)が主催する「ダンス・スクリーン」25周年を記念して制作された、膨大な貴重映像でダンスの歴史を紐解くドキュメンタリー”とのこと。これ、凄く面白いです。ダンスと映像が互いに影響しあい発展してきた歴史、そして舞台用作品を映像化する事の意味や問題などにも触れられていますし、何より引用される映像が貴重。


クレジット

監督
ライナー・モリッツ Reiner E. Moritz
コメント

ブリギッテ・クラーメル Brigitte Kramer, 監督/制作
ボブ・ロッキャー Bob Lockyer, 元BBC ダンス/プロデューサー
クレメント・クリスプ Clement Crisp, フィナンシャル・タイムズ 舞踊評論家
ユーリ・ファテーエフ Yuri Fateyev, マリインスキー・バレエ芸術監督
マイケル・ナン Michael Nunn, バレエ・ボーイズ
ウィリアム・トレビット William Trevitt, バレエ・ボーイズ
マシュー・ボーン Matthew Bourne, 振付家
ヴァレリー・ゲルギエフ Valery Gergiev, 指揮者
マーガレット・ウィリアムズ Margaret Williams, 監督/プロデューサー
ジョン・ノイマイヤー John Neumeier, 振付家/芸術監督
林懐民 Lin Hwai-min, 振付家/芸術監督
ヨ・ストロムグレン Jo Stromgren, 振付家
レイフ・オヴェ・アンスネス Leif Ove Andsnes, ピアニスト
ブリジット・ルフェーブル Brigitte Lefevre, パリ・オペラ座バレエ団芸術監督

収録(抜粋)

  • 「春の祭典」 Sacre

    振付:サシャ・ヴァルツ Sasha Waltz
    生贄:エカテリーナ・コンダウローワ Yekaterina Kondaurova

  • 「蛇のダンス」 1896 Danse Serpentine

    ロイ・フラー Loie Fuller

  • 「ラ・シルフィード」 1903 La Sylphide

    エレン・プライス Ellen Price

  • バーレッスン 1920

    タマーラ・カルサヴィナ Tamara Karsavina

  • 「魔女のダンス」 1926 Hexentanz

    振付:マリー・ウィグマン Mary Wigman
    インタビュー:Hanya Holm Hanya Holm

  • 映画「四十二番街」 42nd Street

    振付:バズビー・バークレイ Busby Berkeley

  • 映画「セカンド・コーラス」 1940 Second Chorus

    フレッド・アステア Fred Astaire

  • 「モシュコフスキのワルツ」 1940 Moszkowski Waltz

    振付:ワシリー・ワイノーネン Vasily Vainonen

  • 「白鳥の湖」 1947 Swan Lake

    オディール:マイヤ・プリセツカヤ Maya Plisetskaya

  • 映画「赤い靴」 1948 The Red Shoes
  • 映画「恋愛準決勝戦」 1951 Royal Wedding

    フレッド・アステア
    インタビュー:ハーミズ・パン Hermes Pan

  • 「バフチサライの泉」 The Fountain of Bakhshiserai

    振付:ロスチスラフ・ザハロフ Rostislav Zakharov
    ガリーナ・ウラノワ Galina Ulanova / マイヤ・プリセツカヤ Maya Plisetskaya

  • 「アパラチアの春」 1958 Appalachian Spring

    振付:マーサ・グラハム Martha Graham

  • 「海賊」 1963 Le Corsaire

    振付:マリウス・プティパ Marius Petipa
    ルドルフ・ヌレエフ Rudolf Nureyev

  • 「レ・シルフィード」 1963 Les Sylphides

    振付:ミハイル・フォーキン Michail Fokine
    マーゴ・フォンテーン Margot Fonteyn / ルドルフ・ヌレエフ

  • 「ザ・レッスン 授業」 1963 The Lesson

    振付:フリミング・フリント Flemming Flindt

  • 「レッド・ワイン・イン・グリーン・グラシズ」 1967 Red Wine in Green Glasses

    振付:ブリギット・クルベリ Birgit Cullberg

  • 「スパルタクス」 1967 Spartacus

    振付:ユーリー・グリゴローヴィチ Yuri Grigorovich
    ウラジーミル・ワシーリエフ Vladimir Vasiliev

  • 「エチュード」 1969 Etudes

    振付:ハロルド・ランダー Harald Lander

  • 「ブランチ」 1976 Branches

    振付/ダンス:マース・カニングハム Merce Cunningham

  • 「リベレーションズ」 Revelations

    振付:アルヴィン・エイリー Alvin Ailey

  • 「灰 霧 風に吹かれる埃」 1986 Aske, Skodde, Stov for vinden

    振付:シェスティ・アルヴェベルグ Kjersti Alveberg

  • 「クロス・チャンネル」 1991 Cross Channel

    振付:リー・アンダーソン Lea Anderson

  • 「アウトサイド・イン」 1994 Outside In

    振付:ヴィクトリア・マークス Victoria Marks

  • 「ベラスケスの小さな美術館」 1994 Le petit Musee de Velasquez

    振付:エドゥアール・ロック Edouard Lock

  • 「白鳥の湖」 1996 Swan Lake

    振付:マシュー・ボーン Matthew Bourne

  • 「エンター・アキレス」 1996 Enter Achilles

    振付:ロイド・ニューソン Lloyd Newson

  • 「宇宙飛行士通り」 1999 Alley of the Cosmonauts

    振付:サシャ・ヴァルツ Sasha Waltz

  • 「行草 弐」 2005 Cursive II

    振付:林懐民 Lin Hwai-min

  • 「若者と死」 2005 Le Jeune homme et la mort

    振付:ローラン・プティ Roland Petit
    マリ=アニエス・ジロ Marie-Agnes Gillot / ニコラ・ル・リッシュ Nicolas Le Riche

  • 「カーメン」 2006 Car-men

    振付:イリ・キリアン Juri Kylian

  • 「メンブロス・シア・ジ・ダンサ」 2008 Membros Cia. de Danca

    振付:タイス・ヴィエイラ Tais Viera

  • 「ゼロ度」 2008 zero degrees

    振付:アクラム・カーン Akram Khan
    シディ・ラルビ・シェルカウイ Sidi Larbi Cherkaoui

  • 「ボレロ」 2008 Bolero

    振付:モーリス・ベジャール Maurice Bejart
    ニコラ・ル・リッシュ

  • 「テクトニック」 2008 Tecktonik
  • 「隣人」 2009 The Neighbour

    振付:ヨ・ストロムグレン Jo Stromgren

  • 「マタイによる憐れみ」 2010 Passion

    振付:アラン・プラテル Alain Platel

  • 映画「ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち」 2011 Pina

    監督:ヴィム・ヴェンダース Wim Wenders

  • 「春の祭典」 2011 Sacre du printemps

    振付:ピナ・バウシュ Pina Bausch

  • 「マーラー交響曲第3番」 2013 Mahler Three

    振付:ジョン・ノイマイヤー John Neumeier

感想

ライナー・モリッツが制作した「Dance on Screen」はこの60分の映像と、DVD化された「A History of Dance on Screen」(90分)の2種類があるのですが、今回クラシカで放映されたのは前者です。ライナー・モリッツのプロダクションのサイトにも差異の明確な説明は見つけられなかったのですが、2013年にサンフランシスコで開催された「dance screen 2013」でワールドプルミエとして上演された映像は上演時間からするとこちらなのかしら……。後者はDVD用に再編集したもの?よく分かりませんでした(DVDについては最後に)。

メインのコントリビューターはフィナンシャルタイムズ紙の舞踊評論家、お馴染みのクレメント・クリスプ氏と、元BBCでダンス関係のプロデューサーだったボブ・ロッキャー氏、それとバレエ・ボーイズのマイケル・ナンとウィリアム・トレビット両氏、マシュー・ボーン……イギリスのご意見番たちですね。他にゲルギエフやファテーエフのマリインスキー陣、ブリジット・ルフェーブルやジョン・ノイマイヤーなども登場します。

1896年のロイ・フラー「蛇のダンス」から2013年にライヴ・シネマで中継されたパリ・オペラ座バレエ「マーラー交響曲第3番」まで。その場にいて実際に見なければ伝聞から想像するしかない芸術だったダンスが映像によって記録が可能になり、作品中に使われたり創作過程で欠かせないものになったり、舞台作品とはまた違う映像作品が作られるようになったり。ダンスと映像の関係はこの100年以上の間にずいぶん変わりました。

バレエ界の貴重な証人でもあるクリスプ氏による歴史的なバレエダンサーや振付家と映像の紹介、長くBBCでダンス番組に関わってきたロッキャー氏による各国のテレビ局が担ったバレエと映像の歴史、ブリギッテ・クラーメルやマーガレット・ウィリアムズのようにダンス映像を撮る側の人、バレエ・ボーイズの2人のように、踊る側でも作る側でも撮る側でもある人、そしてノイマイヤーのように作る人。様々な立場と経験を持つ人達が語る「ダンスと映像」の話は非常に興味深いものでした。特にノイマイヤーの言葉はとても示唆に富んでいて、彼の考えを聞いただけでもこの映像を見た甲斐ありましたし、得るところの大きなドキュメンタリーだと思いますよ。

貴重なアーカイブもたんまり出てきます(ほんの一言二言のコメントではあるのですがアンスネスが出てくるタイミングが最高で、思わず吹き出しました。よりによってアンスネス・笑)。60分でこれだけ面白かったら90分のDVD版はどんな刺激が待っているのかしら、とDVD買う気になりましたですよ。YTにアップされているDVDのトレイラーを見ると、今回テレビ放映されたものには収録されていなかった「ラ・バヤデール」影の王国(マリインスキー新劇場開場記念の時?)とアンナ・パヴロヴァ「瀕死の白鳥」があったので、30分の差異があるなら他にもいろいろ見られるのではないかと期待。(ただ、DVDは仏/独字幕のみとなっています)


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本映像より30分ほど長い同じ素材(プラスα)で製作されたと思われるドキュメンタリー。このDVDについては「History of Dance on Screen」でご紹介していますのでご参照いただけたら。

この記事の更新履歴

  • 2015.08.11 - DVD「History of Dance on Screen」へのリンク追加