The Royal Ballet Dances Frederick Ashton
振付:フレデリック・アシュトン
収録:2013年2月21日 コヴェントガーデン王立歌劇場 / 本編84分 + 特典15分
画像リンク先:amazon.co.jp - 海外版DVD
NHK プレミアムシアターで放映されたものを録画。アシュトンの没後25年を記念したプログラムですが、同時に先シーズンで退団したプリンシパルのタマラ・ロホ(とセルゲイ・ポルーニン)のロイヤル・バレエでの最後の舞台でもありました。フラワーシャワーまで含めてたっぷりと収録放映して下さるなんて、本当に嬉しいこと。
(2013.07.30追記)2013年9月に本映像のDVD/Blu-rayがOpus Arteより発売になるそうです。
商品情報
特典映像:フレデリック・アシュトン紹介/作品紹介(春の声、タイス、モノトーンズ)/アシュトン・ファンデーション紹介
- 海外|DVD(Opus Arte:OA1116D) Release: 2013/09/02
FORMAT:NTSC / REGION:0
- 海外|Blu-ray(Opus Arte:OABD7128D) Release: 2013/09/02
クレジット
- 振付
- フレデリック・アシュトン Frederick Ashton
- 指揮
- エマニュエル・プラッソン Emmanuel Plasson
- 演奏
- コヴェントガーデン王立歌劇場管弦楽団 Orchestra of the Royal Opera House
- 映像
- Margaret Williams
収録
- 「ラ・ヴァルス」 La Valse
-
音楽:モーリス・ラヴェル Maurice Ravel
美術:アンドレ・ルヴァスール Andre Levasseur
照明:ジョン・B.リード John B Read
演出:クリストファー・カー Christopher Carr小林ひかる Hikaru Kobayashi / 平野亮一 Ryoichi Hirano
サマンサ・レイン Samantha Raine / ベネット・ガートサイド Bennet Gartside
ヘレン・クロフォード Helen Crawford / ブライアン・マロニー Brian Maloney - 「タイスの瞑想曲」 'Meditation' from Thais
-
音楽:ジュール・マスネ Jules Massenet
衣装:アンソニー・ダウエル Anthony Dowell
照明:ジョン・B.リード John B Read
ソロ・ヴァイオリン:Vasko Vassilevリャーン・ベンジャミン Leanne Benjamin / ワレリー・フリストフ Valeri Hristov
- 「春の声」 Voices of Spring
-
音楽:ヨハン・シュトラウス Johann Strauss II
衣装:ジュリア・トレヴェリアン・オーマン Julia Trevelyan Oman
照明:ジョン・B.リード John B Read崔由姫 Yuhui Choe / アレグザンダー・キャンベル Alexander Campbell
- 「モノトーンズ Ⅰ&Ⅱ」 Monotones I and II
-
作曲:エリック・サティ Erik Satie
編曲:クロード・ドビュッシー Claude Debussy / ロラン・マニュエル Roland-Manuel / ジョン・ランチベリー John Lanchbery
美術:フレデリック・アシュトン Frederick Ashton
照明:ジョン・B.リード John B Read
演出:リン・ウォリス Lynn Wallisモノトーンズ Ⅰ
エマ・マグワイア Emma Maguire / 高田茜 Akane Takada / ダヴィド・チェンシーメフ Dawid Trzensimiechモノトーンズ Ⅱ
マリアネラ・ヌニェス Marianela Nunez / ネヘミア・キッシュ Nehemiah Kish / エドワード・ワトソン Edward Watson - 「マルグリットとアルマン」 Marguerite and Armand
-
音楽:フランツ・リスト Franz Liszt
編曲:ダドリー・シンプソン Dudley Simpson
美術:セシル・ビートン Cecil Beaton
照明:ジョン・B.リード John B Read
演出:グラント・コイル Grant Coyle
ピアノ:ロバート・クラーク Robert Clarkマルグリット:タマラ・ロホ Tamara Rojo
アルマン:セルゲイ・ポルーニン Sergei Polunin
アルマンの父:クリストファー・サウンダース Christopher Saunders
公爵:ギャリー・エイヴィス Gary Avis
感想
アシュトンの様々なタイプの作品と、ロイヤルのダンサーたちを楽しめる公演でした。中でも「モノトーンズ」などはなかなか日本で覧る機会はなさそうなので、興味深く見る事ができました。
特に印象的だった最後の2つに絞って書きますが、「ラ・ヴァルス」のワルツには金子扶生さんとアクリ璃嘉さんのお姿もあったし、全般に日本人ダンサーの活躍が嬉しい映像でした。
「モノトーンズ」は初見。最初に「3つのジムノペディ」を使った「モノトーンズII」をつくり、その好評を受けて「3つのグノシェンヌ」に「モノトーンズI」を振り付けたのだとか。音楽を視覚化した作品とするなら不満が残る部分があるのですが、ダンサーの個性を楽しむならばとても面白かったです。
特に「モノトーンズII」。ワトソンのムーヴメントが際だっておりました。ヌニェスとワトソンの詩情がとても素敵なんだけど、そこに人の良さそうなほんわかしたキッシュが加わる事で絶妙な味わいになっていたような。キッシュったら、カーテンコールでもニッコリ笑顔で憎めないわー。この3人のプリンシパルの関係性を面白く思えたら、「モノトーンズI」のダンサーたちから受ける印象も少し変わってきたかも。
退団したロホとポルーニンをゲストに迎えての「マルグリットとアルマン」はこの公演のハイライト。
ポルーニンは時々はっとするほどヌレエフを彷彿とさせる事が(私には)あるのですが、今回はその瞬間がなかったなぁ。ヌレエフが踊った役なのに。彼の踊りが退団前とどれくらい変わっているかは私にはわかりませんが、ロホの技術とパッションに見合うだけのエネルギーある踊りだと思いました。彼なりに期するところがあったのではないかしら。不遜で激しさの際立つアルマンで、幸せな場面よりも裏切りに激怒するところが圧巻。彼の個性である暗い影がそうさせるのでしょうか。
ロホはもちろん大熱演で、特に最後の寝室の場面がとてもよかったと思います。そこまでのマルグリットは(劇場で見たらそうは感じないだろうと思うのですが、映像で見ると)トゥーマッチでは?と思える表現もあって。でもきっとそれがロホのマルグリットなんですよね。ドレスと髪型はもう少し調整してもよかったかもと素人目には思ったりしましたけど、ロホほどのこだわりの人だからあれが彼女の好みなのかな。
マルグリットの取り巻きの紳士たちには蔵さん、平野さん、ベネット・ガートサイドやワレリー・フリストフ、トーマス・ホワイトヘッドなどなど。不思議で仕方無いのは、どの人も一番似合わないカツラを付けているように思えること(笑)。カリカチュア?トーマス・ホワイトヘッド、せっかくの男前が〜。公爵役のギャリーはもちろん素敵でしたけど、この侯爵ってとことん脇役なのですね…。むしろアルマン父で見たかったかなぁ。サウンダースさんも素敵なんですけどね。セシル・ビートンの美術、特にあのシンプルな装置も大好きです。
カーテンコールもたっぷり収録されていて感動でした。絶えることのないフラワーシャワーと拍手と歓声。劇場中がロホを讃え別れを惜しんでいて、私も涙…。
この映像を含んだ商品
英国ロイヤル・バレエ「ザ・コレクション」BOX 新装版 (ロイヤル・チャーター60周年記念,15枚組)(更新日:2021/08/21)
2016年に発売されたOpus Artのロイヤル・バレエのDVD/Blu-ray BOXが新装版で発売されるそうです。ロイヤル・バレエの映像をこれから集めようという方には、個別に買うよりずーっとお手頃で省スペースなのでオススメです。
含まれているのは本映像を含めた以下の15点。
- 「ジゼル」ロイヤル・バレエ (2014)
- 「ラ・バヤデール」ロイヤル・バレエ (2009)
- 「ドン・キホーテ」ロイヤル・バレエ (2013)
- 「眠れる森の美女」ロイヤル・バレエ (2006)
- 「くるみ割り人形」ロイヤル・バレエ (2009)
- 「白鳥の湖」ロイヤル・バレエ (2009)
- 「シルヴィア」ロイヤル・バレエ (2005)
- 「ラ・フィーユ・マル・ガルデ」ロイヤル・バレエ (2015)
- 「ラプソディー/二羽の鳩」ロイヤル・バレエ (2016)
- 「アシュトン・セレブレーション」ロイヤル・バレエ (2013)
- 「ロミオとジュリエット」ロイヤル・バレエ (2012)
- 「うたかたの恋」ロイヤル・バレエ (2009)
- 「不思議の国のアリス」ロイヤル・バレエ (2011)
- 「ウィンターズ・テイル」ロイヤル・バレエ (2014)
- 「McGregor: Three Ballet」ロイヤル・バレエ
- 海外|DVD(Opus Arte:OA1338BD) Release: 2021/09/24
FORMAT:NTSC / REGION:0
- 海外|Blu-ray(Opus Arte:OABD7292BD) Release: 2021/09/24
この映像を含んだ商品
英国ロイヤル・バレエ: フレデリック・アシュトン・コレクション Vol.1(最終更新日:2018/12/18)
Opus Arteから、本映像を含んだロイヤル・バレエのアシュトン作品を集めたDVD/Blu-ray BOXがリリースされます。「マルグリットとアルマン」は、タマラ・ロホとゼナイダ・ヤノウスキーの引退公演をそれぞれ収めたメモリアル版。Vol.1と銘打っていることからVol.2以降への期待も高まりますね。
- 海外|DVD(Opus Arte:OA1280BD)
FORMAT:NTSC / REGION:0
[国内仕様盤] Release: 2019/01/24
[海外盤] Release: 2018/12/28
- 海外|Blu-ray(Opus Arte:OABD7209BD)
[国内仕様盤] Release: 2019/01/24
[海外盤] Release: 2018/12/28
この映像を含んだ商品
英国ロイヤル・バレエ「ザ・コレクション」BOX(ロイヤル・チャーター60周年記念,15枚組)(更新日:2017/02/03)
Opus Arteから、ロイヤル・バレエのDVD/Blu-ray BOXがリリースされます。なんと15枚組でチャイコフスキー三大バレエからマクレガー、最新の「二羽の鳩/ラプソディー」まで大充実のラインナップ。
含まれているのは本映像を含めた以下の15点。
- 「ジゼル」ロイヤル・バレエ (2014)
- 「ラ・バヤデール」ロイヤル・バレエ (2009)
- 「ドン・キホーテ」ロイヤル・バレエ (2013)
- 「眠れる森の美女」ロイヤル・バレエ (2006)
- 「くるみ割り人形」ロイヤル・バレエ (2009)
- 「白鳥の湖」ロイヤル・バレエ (2009)
- 「シルヴィア」ロイヤル・バレエ (2005)
- 「ラ・フィーユ・マル・ガルデ」ロイヤル・バレエ (2015)
- 「ラプソディー/二羽の鳩」ロイヤル・バレエ (2016)
- 「アシュトン・セレブレーション」ロイヤル・バレエ (2013)
- 「ロミオとジュリエット」ロイヤル・バレエ (2012)
- 「うたかたの恋」ロイヤル・バレエ (2009)
- 「不思議の国のアリス」ロイヤル・バレエ (2011)
- 「ウィンターズ・テイル」ロイヤル・バレエ (2014)
- 「McGregor: Three Ballet」ロイヤル・バレエ
- 海外|DVD(Opus Arte:OA1222BD) Release: 2016/09/30
FORMAT:NTSC / REGION:0
[国内仕様盤] Release: 2016/11/11
[海外盤] Release: 2016/09/30
- 海外|Blu-ray(Opus Arte:OABD7210BD) Release:
[国内仕様盤] Release: 2016/11/11
[海外盤] Release: 2016/09/30
Official Trailer
この記事の更新履歴
- 2021.11.19 - amazon.com/amazon.co.uk 商品リンク削除
- 2021.08.21 -Opus Arte「The Royal Ballet Collection」新装版DVD/Blu-ray Box 追加
- 2018.12.12 - 「英国ロイヤル・バレエ: アシュトン・コレクション Vol.1」DVD/Blu-ray BOX情報掲載
- 2018.01.15 - HMV & BOOKS online 店名変更による差し替え
- 2016.09.15 - Opus Arte「The Royal Ballet Collection」DVD/Blu-ray Box 追加
- 2015.01.05 - 国内代理店変更によるリンク貼り替え
- 2014.03.08 - リンクメンテナンス
- 2013.09.29 - DVD/Blu-ray仕様追記, オフィシャルトレイラー追記
- 2013.07.30 - Opus Arte DVD/Blu-ray情報初出。仕様確認中です。