Bobbi Jene

監督:Elvira Lind
出演:Bobbi Jene Smith 他
制作:2017年アメリカ,デンマーク / 本編95分 + 特典映像

画像リンク先:amazon.co.jp - 海外版DVD

バットシェバ舞踊団のダンサーだった Bobbi Jene Smith のドキュメンタリー。2017年トライベッカ映画祭のドキュメンタリー部門でBest Feature / Best Cinematography / Best Editing を受賞しているそうです。ダンサーのドキュメンタリーだと思って見始めたけれど、それ以前に一人の女性の生き様を記録したものとして力強い。


商品情報

特典映像:Onstage (A new interview with director Elvira Lind and Bobbi Jane Smith) / Deleted Scenes / A Study on Effort / Arrowed / Theatrical Trailer

海外|DVD(Oscilloscope Laboratories) Release: 2018/03/13

FORMAT:NTSC / REGION:1

海外|Blu-ray(Oscilloscope Laboratories) Release: 2018/03/13

クレジット

監督
Elvira Lind
出演
Bobbi Jene Smith / Or Meir Schreiber / Ohad Naharin / David Harvey / Laura Dern ほか

感想

バットシェバ舞踊団のダンサーとして10年間イスラエルで活躍したBobbi Jene Smithは30歳を過ぎ、アメリカに戻る決意をします。それは、家族のいるアメリカで創作活動に軸足を移す一方で、恋人とは離れ離れになるということでもあり。大きな決断をした彼女が邁進していく様子と、その率直な言葉とを、この映画は写し取っていました。

ダンサー/振付家としての彼女の創作活動やパフォーマンスに圧倒されるという点だけでも凄みのある映画なのですが、30代になった女性の生々しい感情というか環境というか、それらが響いてきます。イスラエル人ダンサーの恋人は約10歳年下で、一緒にNYに行こうと誘ってもまだ家族やカンパニーと離れる気がない様子。遠距離恋愛と年の差。そして母との会話も。

私、彼女とオハッドが付き合ってたことがあるって知らなかったので、それも驚いたのですが(笑)、Bobbi Jeneとオハッドの会話も、ボスとダンサーというだけではない10年の重みのようなものがあって、なかなかグッときました。Bobbiはアメリカに戻ったあと、イスラエル・ミュージアムでのJerusalem International Dance weekに招聘されて再度イスラエル入りして作品を上演しているのですが、その時もオハッドはエリさんと見にきていました。上演後に観客が次々と彼女に感想を伝えて去っていくのを、人が少なくなるまで少し離れたところで待っているオハッド、という映像もありました。その姿もまたなんというか…。

Bobbi Jeneの公演は見た人から熱烈なスタオベを受けるのですが、この映画の抜粋だけではどんな作品かはわかりにくい。ある女性の人生を描いているのだろうなというのはわかるのですが…。この公演には全裸で踊るところやあからさまに性的な描写も含まれていて、そういう描写をすることについてコラボレーターの男性ダンサー(David Harvey)にアドバイスを請うところや彼女の母と話すところも収められていました。このお母さん、さすが彼女の母親だと思うのだけど、愛情に溢れていて素敵でした。後日別の公演を客席で見た母親とBobbi Jeneとの会話もよかったな。

映画にはボーイフレンドのOrのいろいろも写っていたりするので、生々しいのがダメな人にはおすすめはできないけれど…Bobbi Jeneのありようは、みんな見たらいいんじゃないかな。それぞれ受け取るものが大きいと思うのです。リージョン1で北米盤ゆえ日本語字幕はありませんが、英語字幕は出せます。普通の話し言葉なので聞き取りにくかったりするところもあったけど、割とみんな平坦な英語を話してくれるので字幕があれば入ってきやすかったです。


Orとの遠恋は大丈夫なのかなーとハラハラしたけども、後日談として、結局彼も2016-17シーズンでカンパニーを退団してアメリカに渡り、その後二人は結婚したみたいですね。Bobbi Jeneはちょうど最近イギリスで公開が始まったばかりのGeorgia Parris監督「MARI」という作品で妊娠したダンサーの役で出演しているとか。そして、彼女自身も赤ちゃんを授かったそう。

監督のElvira Lindは撮影当時、オスカー・アイザックの彼女で(現在は結婚しているみたい)、この映画は同年代の、30代を迎えた女性のドキュメンタリーを撮りたいということから始まったそう。彼女と知り合ったきっかけは2012年のオスカーとBobbi Jeneがニューヨークで行ったパフォーマンスで、オスカーとBobbiはジュリアード時代からの付き合いとのこと。特典映像にその時のパフォーマンス「ARROWED」の一部も入っていましたし、「A Study on Effot」というBobbi JeneとヴァイオリニストのKeir GoGwitによるパフォーマンスも収録されています。特典映像みっちりで、Deleted Scenes なども含めて面白かったです。

あ、そういえば2017年シャイヨー宮でのバットシェバ舞踊団「Last Work」にもBobbi Jeneは参加していたけれど(後ろでずっと走っていた青ドレスの女性)、あれはゲスト出演だったのかしら。


Official Trailer