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出演:東京バレエ団、C/Ompany、カリーナ・ゴンザレス、吉山シャール ルイ・アンドレ、東京シティ・バレエ団、牧阿佐美バレヱ団
収録:2019年4月6日 NHKホール / 150分

録画

8回目を迎えたNHKバレエの饗宴、今回は北米大陸のカンパニーから初のゲストとしてヒューストン・バレエのプリンシパル、カリーナ・ゴンザレスと吉山シャール ルイ・アンドレが登場。C/Ompanyの出演も大きなトピックスでしたね。もはや恒例のといって差し支えないよねと思うけど、NHKさんには今後も末長くの開催をお願いしたいです。


クレジット

指揮
井田勝大
演奏
東京フィルハーモニー交響楽団

演目

「セレナーデ」東京バレエ団 Serenade

振付:ジョージ・バランシン George Balanchine
音楽:P.I.チャイコフスキー P.I. Tchaikovsky

上野水香 / 川島麻実子 / 中川美雪
秋元康臣 / ブラウリオ・アルバレス Braulio Alvarez
二瓶加奈子 / 三雲友里加 / 政本絵美 / 秋山瑛

岸本夏未 / 伝田陽美 / 金子仁美 / 加藤くるみ / 上田実歩 / 髙浦由美子 / 涌田美紀 / 安西くるみ / 榊優美枝 / 足立真里亜 / 最上奈々 / 菊池彩美 / 中沢恵理子
和田康佑 / 岡﨑司 / 鳥海創 / 南江祐生


「ロメオとジュリエット」からバルコニーのパ・ド・ドゥ Romeo and Juliet

振付:スタントン・ウェルチ Stanton Welch
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ Sergei Prokofiev

ジュリエット:カリーナ・ゴンザレス Karina González, ヒューストン・バレエ団プリンシパル
ロミオ:吉山シャール ルイ・アンドレ Charles-Louis Yoshiyama, ヒューストン・バレエ団プリンシパル


「bolero/忘れろ」C/Ompany

構成:大植真太郎
音楽:モーリス・ラヴェル Maurice Ravel
振付・出演:大植真太郎 / 辻本知彦


「Octet」東京シティ・バレエ団

振付:ウヴェ・ショルツ Uwe Scholz
音楽:フェリックス・メンデルスゾーン Felix Mendelssohn

第1楽章:清水愛恵 // キム・セジョン / 中弥智博
佐合萌香 / 平田沙織 / 飯塚絵莉 / 渡邉優 / 植田穂乃香 / 福田建太 / 吉留諒 / 濱本泰然 / 土橋冬夢
第2楽章:岡博美 / 石黒善大
第3楽章:沖田貴士 // 玉浦誠 / 福田建太 / 吉留諒
第4楽章:清水愛恵 // キム・セジョン / 沖田貴士
佐合萌香 / 平田沙織 / 飯塚絵莉 / 渡邉優 / 斉藤ジュン / 植田穂乃香 / 玉浦誠 / 中弥智博 / 福田建太 / 吉留諒 / 濱本泰然 / 土橋冬夢


『ドン・キホーテ』第3幕 牧阿佐美バレヱ団 Don Quixote

演出・振付:アザーリ・M・プリセツキー Azali Plisetsky / ワレンティーナ・サーヴィナ Valentina Savina
(プティパ、ゴルスキー版に基づく)
音楽:ルードヴィヒ・ミンクス Ludwig Minkus

キトリ::阿部裕恵
バジル::清瀧千晴
ドン・キホーテ:保坂アントン慶
サンチョ・パンサ:細野生
キトリの友だち:日髙有梨 / 中川郁
町の女たち:織山万梨子 / 西山珠里 / 高橋万由梨 / 光永百花
ボレロ:田切眞純美 / 石田亮一
ファンダンゴ:茂田絵美子 / 竹石玲奈 / 岡本麻由 / 田辺彩 / 佐藤かんな / 武本真利亜 / 三宅里奈 / 塩澤奈々 / 島津華子 / 白濵春可 / 今村のぞみ / 佐伯可南子 / 中島哲也 / 坂爪智来 / 松田耕平 / 鈴木真央 / 元吉優哉 / ラグワスレン・オトゴンニャム Lkhagvasuren Otgonnyam / 米倉大陽 / 山際諒 / 石山陸 / 渡會慶 / 近藤悠歩 / 山本達史
キューピッド:米澤真弓
キューピッドたち(日本ジュニアバレエ):岩﨑優愛 / 大熊美里 / 大橋理帆 / 小川紗空 / 河鰭春奈 / 清田めいな / 小宮彩香 / 後藤美櫻 / 齋藤咲来 / 進士凛々香 / 永易雪 / 浪崎杏樹
貴族たち:稲津友梨花 / 渡部由綺子 / 土屋桜 / 中山希望 / 塚田渉 / 依田俊之 / 細谷森 / 小池京介

感想

東京バレエ団「セレナーデ」は、このカンパニーの現在地を鮮やかに見せてくれたように思います。男性陣をアピールできる作品ではないけれど、個性豊かなプリンシパルからよく揃った美しいコール・ドまで大充実。作品から垣間見えるドラマもカンパニーの特色が出て面白いですよね。ノーブルな秋元さんが堪能できたのも嬉しかったです。

ヒューストンのゴンザレスと吉山さんはスタントン・ウェルチ版「ロミオとジュリエット」。瞬く星空の下で踊られるロマンティックなpddでした。ウェルチの流れに逆らうようなリフトは大変そうなところもありましたが、却って吉山ロミオの頼り甲斐に見えたりも。ずっと見たいと願っていたカリーナのジュリエットは期待通り愛らしく多幸感に包まれました。出産から舞台復帰してからまだ半年足らずとは思えないほど。吉山さんも爽やかで甘く、立派な役デビューでした。

C/Ompanyが「バレエの饗宴」に出ると知ったときはワクワクがとまりませんでした。イントロダクションに大植さんのローザンヌ出場時の映像まで出てきましたね!休憩時間中のステージにパンイチで登場した大植さんはバレエの大技も見せてくれて(嬉!)、つかみはOK。バレエ出身の大植さんと辻本さん対比を見せ、ベジャールさんのボレロの参照がありつつの、ひねりの効いた作用反作用のムーヴメントが楽しい。

バミりの赤バッテンは、ベジャールさんのボレロの赤円卓にあやかって?いるのかなーと思っていたけど、最後の最後に大道具さんが赤い長布で大きな赤いバッテンを描いたのはむしろニジンスキー?そしてこれを生演奏のボレロで見られてしまう贅沢。最後のロビーでのパフォーマンスが見られなかったのは残念だけど、放送時間2時間半の枠では各カンパニーのアプローズも削られるほどでしたから仕方ない、か。

今回の白眉は東京シティ・バレエ団「Octet」でした。ウヴェ・ショルツ作品を定期的に上演しているだけあって雑なところが一切なく、綿密に組み立てられた音楽の視覚化を堪能しました。演奏速度を損なわないスピーディな振付を美しくキビキビと踊っていくのが気持ちよかったです。成熟した清水愛恵さんの華やかな存在感が印象に残りました。

トリは牧阿佐美バレヱ団の「ドン・キホーテ」第3幕。子役さんまで大勢登場してグランドバレエの1幕を上演するのが牧の定番って感じですね。整然としていて品がよい3幕でした。清瀧さんは爽やかバジル!ジャンプも高いしどの瞬間をとってみても美しい、本当によいダンサーですね。音楽にピタピタはまるのが気持ちよい、エレガンスのあるバジルでした。阿部さんも引けを取らないテクニシャンで、清涼感あるカップル。欲を言えば、結婚式だしもう少し表情豊かに喜びを表現しても楽しいかな。主役級のダンサーが脇を固める手堅い舞台でした。