Quatre Chorégraphes d’aujourd’hui à l’Opéra de Paris: Thierree / Shechter / Perez / Pite

noimage

振付:ジェームス・ティエレ、ホフェッシュ・シェクター、イヴァン・ペレーズ、クリスタル・パイト
収録:2018年5月17,18,23日 パリ・オペラ座ガルニエ宮 / 117分

録画

WOWOWで録画。わー、クリスタル・パイトの「ザ・シーズンズ・カノン」がテレビで見られるなんて!嬉しいです。


演目

フロロン Frôlons

振付・音楽・装置・衣装:ジェームス・ティエレ James Thierrée
照明:Cécile Giovansili-Vessière
演奏:Marie Walter, altiste / Myrtille Hetzel, Violoncelliste / Rosalie Hartog,violoniste
歌手:Ofélie Crispin
パーフォーマー:Florian Albin, danseur / Igor Bekagaev, danseur / Elias Castillo, ténor / Samuel Dutertre, comédien / Noémie Ettlin, danseuse / Magnus Jakobsson, comédien
声:シャーロット・ランプリング Charlotte Rampling

アマンディーヌ・アルビッソン Amandine Albisson
ヴァレンティーヌ・コラサント Valentine Colasante
エヴ・グリンツテイン Eve Grinsztajn


ザ・アート・オブ・ナット・ルッキング・バック The Art of Not Looking Back

振付:ホフェッシュ・シェクター Hofesh Shechter
音楽:ホフェッシュ・シェクター Hofesh Shechter
ジョン・ゾーン John Zorn
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ Jean-Sébastien Bach
ニティン・ソーニー Nitin Sawhney
衣裳:Becs Andrews
照明:Lee Curran

オニール八菜 Hannah O’Neill
ミュリエル・ジュスペルギ Muriel Zusperreguy
マリオン・バルボー Marion Barbeau
エロイーズ・ブルドン Héloïse Bourdon
イダ・ヴィキンコスキ Ida Viikinkoski
カロリーヌ・オズモン Caroline Osmont
マリオン=ゴーチエ・ド・シャルナセ Marion Gautier de Charnacé
クレマンス・グロス Clémence Gross
エロイーズ・ジョクヴィ Héloïse Jocqueviel


ザ・メイル・ダンサー The Male Dancer

振付:イヴァン・ペレーズ Iván Pérez
音楽:アルヴォ・ペルト Arvo Pärt
衣裳:アレハンドロ・ゴメス・パロモ Alejandro Gómez Palomo
舞台装置・照明:Tanja Rühl

ステファン・ビュリオン Stéphane Bullion
フランソワ・アリュ François Alu
ヴァンサン・シャイエ Vincent Chaillet
オーレリアン・ウェット Aurélien Houette
パブロ・レガサ Pablo Legasa
マルク・モロー Marc Moreau
ジェレミー=ルー・ケール Jérémy-Loup Quer
イヴォン・ドモル Yvon Demol
シモン・ル・ボルニュ Simon Le Borgne
サミュエル・ミュレ Samuel Murez


ザ・シーズンズ・カノン The Seasons’ Canon

振付:クリスタル・パイト Crystal Pite
音楽:マックス・リヒター Max Richter
舞台装置:Jay Gower Taylor
衣裳:Nancy Bryant
照明:Tom Visser

ローラ・エケ Laura Hecquet
リュドミラ・パリエロ Ludmila Pagliero
アリス・ルナヴァン Alice Renavand
エヴ・グリンツテイン Eve Grinsztajn
フランソワ・アリュ François Alu
アレッシオ・カルボーネ Alessio Carbone
ヴァンサン・シャイエ Vincent Chaillet

感想

ジェームス・ティエレ「フロロン」は開演前のガルニエ宮のいたるところで全身を覆う衣装のダンサーたちが爬虫類のごとく床を這い回り、パフォーマーたちが観客をナビゲートしたりするパフォオーマンス。最後は舞台に収束していくのだけど、こういうオンサイトのパフォーマンスがやりたくなるような場所ですよね、ガルニエ宮。最後にマスクを取ってカーテンコールに出てきたダンサーたちの中に二山治雄さんがいましたね。

演目の性格上観客の姿もたくさん映り込んでいたわけですが、若い観客が多いなーと感心しました。他のヨーロッパ諸国の劇場中継映像を見ると、コンテンポラリーダンス公演でも年配の人がほとんどなことが多い気がするのに(撮影が入る日が年間会員で埋まる日だったりするのかもしれない?)。ガルニエ宮は観光客も多いところではあるけれど、この演目はどうだったんだろう。各演目の拍手や歓声は相当熱いものがありました。

ホフェッシュ・シェクターの「ザ・アート・オブ・ナット・ルッキング・バック」は9人の女性ダンサーに振り付けられたもの。オリジナルは6人だったんですね。ナレーションや叫び声もホフェッシュ自身のものなのかしら。バレエの基本的なポーズや武術から派生したような動きがあって、そこからトランスしていくように激しくなる。時々ふっと我にかえるように次のフェーズに切り替わっていくところなども含め、現代アート作品に似た感じのものがあるなーと思うのだけど、ダンサーの生身の身体が息を切らせ汗だくになりながら踊ることで、見ている側の感覚は全く別物に。面白かったし、癖になりそうです。

イヴァン・ペレーズの「ザ・メイル・ダンサー」には男性ダンサーが10人。この公演の上演期間中、出演しているダンサーたちがアレハンドロ・ゴメス・パロモがデザインした衣装を嬉しそうにインスタグラムにアップしてたのを思い出しました。男性性の”常識”への問いかけをニジンスキー「牧神の午後」を参照しながら綴っている、のかな。アリュの存在がこの作品の鍵ですね。

ビュリオンがソロで上着を脱いだ時の背中が美しさよ。ル・ボルニュがゴールドのビーズ(?)をキラキラさせて踊るソロも気に入りました。ご贔屓パブロのソロはできれば上からでなく正面から見せてほしかったな…。あと、今まであまりピンとこなかったマルク・モローなのですが、重用される理由が少しだけ見えたような気がしました。

最後はみんな大好きクリスタル・パイト「ザ・シーズンズ・カノン」再演。カンパニー全体を一つの個として振付されていて、ゾクゾクするほどカッコいい。フランソワ・アリュのソロはこの作品の価値を高めているし、女性陣を率いるローラ・エケや他にもいくつかのデュエットはあるのだけど、それでも1番の主役は大地のうねりのようなムーヴメントでしょう。これは現地で見たいなあ。。

あとね、公演そのものの話ではないのですが、今までパリ・オペラ座バレエの公演録画ってエトワールまたは本当にメインキャストくらいしか名前が出ないエンドクレジットが多かったんです。この映像はおそらく出演者全員の名前が出てきたのでは。これは嬉しかったです。


この記事の更新履歴

  • 2019.06.13 - 感想書きました。