Onegin / Stuttgarter Balett

Tchaikovsky: Crankos Onegin

振付:ジョン・クランコ
出演:アリシア・アマトリアン、リーデマン・フォーゲル 他
収録:2017年11月3,5日 シュツットガルト国立歌劇場 / 本編99分 + 特典映像102分

画像リンク先:amazon.co.uk - 海外版DVD

NHKプレミアムシアターで録画。Unitel制作で共同制作にNHKが名を連ねています。「オネーギン」がハイビジョン映像で手元に残るなんて、こんな嬉しいことはありません。
(2018.09.26追記)2018年11月に海外版DVD/Blu-rayが発売になります。


商品情報

特典映像:特典映像:Set & Costume Designer Jurgen Rose on Onegin and his creations for the Stuttgart Ballet. A conversation with Marcia Haydee and Reid Anderson (102分)

海外|DVD(C Major Entertainment:801208)

FORMAT:NTSC / REGION:0

海外|Blu-ray(C Major Entertainment:801304)

クレジット

原作
アレクサンドル・プーシキン Alexander Pushkin
振付
ジョン・クランコ John Cranko
音楽
ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー Pyotr Ilyich Tschaikowsky
編曲
クルト・ハインツ・シュトルツェ Kurt-Heinz Stolze
舞台美術・衣装
ユルゲン・ローゼ Jürgen Rose
指揮
ジェームズ・タグル James Tuggle
演奏
シュツットガルト国立歌劇場管弦楽団 Staatsorchester Stuttgart
映像監督
Michael Beyer

キャスト

タチヤーナ:アリシア・アマトリアン Alicia Amatriain
エフゲーニ・オネーギン:フリーデマン・フォーゲル Friedemann Vogel
オリガ:エリサ・バデネス Elisa Badenes
レンスキー:デーヴィッド・ムーア David Moore
グレーミン公爵:ジェイソン・レイリー Jason Reilly
ラーリナ夫人:メリンダ・ウィザム Melinda Witham
乳母:マリシア・ハイデ Marcia Haydée

感想

クランコ生誕90年と、現在上演されている改訂版の初演からちょうど50年という記念の年に、「オネーギン」が収録がなされたのは何よりのことです。ハイデが乳母役でゲスト出演しているので、特別感が際立ちますね。

タチヤーナ役をアマトリアン、オネーギン役をフォーゲル。レンスキーのデヴィッド・ムーアとオリガ役のバデネスは、昨年放映された「ロミオとジュリエット」の主演ペアですね。更にはグレーミン公爵にジェイソン・レイリーという豪華キャスト。

ユルゲン・ローゼの美しい美術と、ガラで多用されるドラマティックなパ・ド・ドゥ。演技面重視の演目という印象も強いけれど、改めてじっくり見ると主役からコール・ドまでハードな振りが満載のバレエだったよね、と思い出しました。本家のダンサーたちが誇りを持って踊る様子が頼もしい。1幕の若い男女のコール・ドを見るのは、カンパニーの充実度も計り知る楽しみでもありますね。

フォーゲルは都会的な身のこなしで、チャイコフスキーの音楽に呼応するかのような哀愁を帯びた青年でした。片田舎の文学少女であるタチヤーナが夢中になるのも納得の佇まいで、1幕の彼はタチアナから見たオネーギンの姿だったのかもしれないと思うほど。タチアナの名の日の騒動も、退屈や苛立ちがきっかけだったにせよ都会の友人たちとの悪ふざけくらいの軽い気持ちでレンスキーをからかっているうちに取り返しのつかないことになった…ようにも見えました。そこから先の後悔と苦悩の表現は話の盛り上がりとともに切々と…うん、後半の方が良い出来だったように思います。

アマトリアンは素晴らしいタチアナでした。最初から最後まで役を生きていて、ドラマティック。彼女はフィジカルも強いので、あのハードなクランコの振付もハードに見せずに踊れるのですよね。フォーゲルがパートナーを大切に踊るのもあって、感情のピークが踊りのピークに重ならないように見えたところがあったのは少し残念だったかな。この二人よく一緒に組むのにそういう時もあるのだな、と。もちろん、それは二人ならもっと踊れるとわかっているからこその贅沢な不満なのですが。

デーヴィッド・ムーアのレンスキー誠実な好青年。欲を言えばあと少し背中を柔らかく使うレンスキーが好みなのだけど、これは私の好みの問題なので。バデネスのオリガは、割とちゃんとレンスキーを愛してましたよね。確かに名の日のお祝いではオネーギンとばかり踊ってレンスキーを怒らせたけど、甘えてのことって感じで、浅はかな娘の印象はなかったです。私は、オリガはこれくらいの娘でいてほしい。

でも、とにかく今のカンパニーのダンサーたちで「オネーギン」が収録されたことを喜びます。今回のプレミアムシアターではこの「オネーギン」とハンブルク・バレエ「タチヤーナ」(再放送)が続いて放映されたわけですが、続けて見ると、互いに補完するものがあって、この物語をより深く見られる気がしました。


Official Trailer


この記事の更新履歴

  • 2018.09.26 - C Major Entertainment DVD/Blu-ray商品情報追加