Raymonda / Ballet de l’Opera national de Paris

noimage

振付:ルドルフ・ヌレエフ
出演:マリ=アニエス・ジロ、ジョゼ・マルティネズ、ニコラ・ル・リッシュ
収録:2008年12月 パリ・オペラ座ガルニエ宮 / 145分

ストリーミング配信

amazonビデオ(及び medici.tv)で見られるこの映像、「私が所持するバレエ映像」のくくりに入れていいものかとずっと考えていたのですが…(ストリーミングだと手元に置けるわけでは無いから、配信停止になったら終わりですものね)とりあえず入れてみることにしました。amazonビデオのラインナップから消えませんように と願うとともに、どこかのテレビ局が放映してくれたらいいのになあ。


商品情報

国内|amazonビデオ

クレジット

振付
ルドルフ・ヌレエフ Rudolf Nureyev
原振付
マリウス・プティパ Marius Petipa
音楽
アレクサンドル・グラズノフ Alexandre Glazunov
台本
Lidia Paskova / Marius Petipa
美術
Nicholas Georgiadis
照明
Serge Peyrat
指揮
Kevin Rhodes
演奏
Orchestre Colonne
撮影
Francois Roussillon

キャスト

Raymonda:マリ=アニエス・ジロ Marie-Agnes Gillot
Jean de Brienne:ジョゼ・マルティネズ Jose Martinez
Abderam:ニコラ・ル・リッシュ Nicolas Le Riche
Henriette:Dorothee Gilbert
Clemence:Emilie Cozette
Beranger:Josua Hoffalt
Bernard:Florian Magnenet
La Comtesse de Doris:Stephanie Romberg
Le Roi Andre II de Hongrie:Emmanuel Hoff
Couple d'espagnols:Aurelia Bellet / Christophe Duquenne
Couple de Sarrasins:Geraldine Wiart / Simon Valastro

感想

さて、ほぼ10年前の映像ということになりますね。ヌレエフの振付はプティパを踏襲していますが、今まで見た「ライモンダ」全幕の中では一番異国情緒の香りが強いように思いました。私自身が「ライモンダ」全幕を見たのが久しぶりなので特にそう感じたのかもしれませんが…ニコラス・ジョージアディスの豪華絢爛な美術、特に2幕でアブデラムの登場と共に広がるヌレエフ好みの美しい幕の印象は強烈でした。振付もアラベスク文様を思わせるようにコール・ドの配置が動きますし(舞台を鳥瞰するカメラが効果的でした)、ライモンダとヘンリエッタたちのバ・ド・サンク、アブデラムを加えたパ・ド・シスも振付で文様を織っていくようでもあり。

ジロのライモンダは、medici.tvであの手を叩くヴァリエーション(だけ無料公開されている)を見た時には役に合っていないのではと少し思ったりもしたのですが、全幕で見て好感を持ちました。というか、ライモンダという女性ってどういうキャラクターが正解なのか、今もわかっていないのですけれど…運命に翻弄され(かける)ながらも流されるでもなく抗うでもなく毅然と存在し、グランドバレエのヒロインとしては成熟した内面を持つ女性、だと思っていて。それが彼女に合っていたように思います。

パとパの間にも細やかに気を配ったポワントワークの美しさ、歌うようなアームスの素晴らしさにうっとりする一方で、力技みたいに見えてしまうところもあって。印象としてはプティパよりヌレエフが振り付けたところの方が彼女の素晴らしさが際立っていたのではないかと。リフトだけはどのパートナーも重そうに見えてしまって、(見ている私が)現実に戻ってしまうのが勿体無かったな…。

ジャンとアブデラムがジョゼとニコラというのがまた贅沢で。踊りの量も舞台の上にいる時間も、もしかしたらアブデラムの方がジャンより多い?しなやかで野性味ある振付がニコラによく合っていました。もしジャンが間に合わずにアブデラムに攫われていたら…それはそれでライモンダは幸せに暮らしたのでは、とも。ライモンダの夢の中に登場したマント姿のジョゼは少女漫画の王子様のごとし。後ろに白いバラが見えた気がしました。ジョゼの正統派の美しいヴァリエーションも堪能できたし、この二人をキャスティングしたルフェーブルさんに感謝だわ…。

ドロテとコゼットのエトワール二人をヘンリエッタとクレメンスに配役したのも贅沢ですね。音楽性が合うのか、ジロと3人で踊るところが驚異的に美しかったです。オファルトとマニュネを始め、他のダンサーたちも皆素晴らしくて楽しめました。画質が良いし、カメラワークも心得ていてストレスがありません。