Bejart Celebration - Collaborative Gala by Bejart Ballet Lausanne and The Tokyo Ballet

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振付:ジル・ロマン、モーリス・ベジャール
出演:モーリス・ベジャール・バレエ団、東京バレエ団
収録:2017年11月22日 東京文化会館 / 164分

録画

WOWOWで録画。WOWOWでは第1部「テム・エ・ヴァリアシオン」と第2部「ベジャール・セレブレーション」を分けて2ヶ月に渡って放映したのですが、元は同じ公演ですので1つにまとめて出しました。それぞれ冒頭に番組イントロダクションあり。第1部がBBLによるジル・ロマン振付の新作、第2部がBBLと東京バレエ団合同でベジャール作品の再構成したアンソロジー的なもの。


収録

第一部「テム・エ・ヴァリアシオン」 t'M et variations...

振付:ジル・ロマン Gil Roman
音楽:シティ・パーカッション Citypercussion(ティエリー・ホーシュテッター Thierry Hochstätter / jBメイアー jB Meier)によるライブ演奏
ニック・ケイヴ Nick Cave / ウォーレン・エリス Warren Ellisによるサウンドトラック
衣装:Henri Davila
照明:Dominique Roman

アランナ・アーキバルド Alanna Archibald / ジャスミン・カマロタ Jasmine Cammarota / キャサリーン・ティエルヘルム Kathleen Thielhelm / スン・ジャユン Jiayong Sun / ジェイム・オエッソ Jaym O’Esso / リザ・カノ Lisa Cano / ファブリス・ガララーグ Fabrice Gallarrague / ハビエル・カサド・スアレス Javier Casado Suárez / ガブリエル・アレナス・ルイス Gabriel Arenas Ruiz / ヴィト・パンシーニ Vito Pansini / ジュリアン・ファヴロー Julien Favreau / マッティア・ガリオット Mattia Galiotto / ローレンス・リグ Lawrence Rigg / クゥィンテン・ギリアムズ Kwinten Guilliams / ドノヴァーヌ・ヴィクトワール Denovane Victoire / ミケランジェロ・ケルーチ Michelangelo Chelucci / クレリア・メルシエ Clélia Mercier / キアラ・ポスカ Chiara Posca / 大橋真理 Mari Ohashi / フロリアーヌ・ビジョン Floriane Bigeon / カルメ・アンドレス Carme Andres / ヴァレリア・フランク Valerija Frank / オアナ・コジョカル Oana Cojocaru / エリザベット・ロス Elisabet Ros / カテリーナ・シャルキナ Kateryna Shalkina / スヴェトラーナ・シプラトワ Svetlana Siplatova / コナー・バーロー Connor Barlow
モーリス・ベジャール・バレエ団

第2部「ベジャール・セレブレーション」 Béjart fête Maurice

振付:モーリス・ベジャール Maurice Bejart
振付指導・装置:ジル・ロマン Gil Roman
衣装:Henri Davila
照明:Dominique Roman

  1. 『1789・・・そして私たち』より 第一交響曲

    音楽:ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン 交響曲第1番第4楽章 Ludwig van Beethoven
    コナー・バーロー Connor Barlow / スヴェトラーナ・シプラトワ Svetlana Siplatova
    ダニエル・ゴールドスミス Daniel Goldsmith / 大橋真理 Mari Ohashi
    クゥィンテン・ギリアムズ Kwinten Guilliams / モーリス・ベジャール・バレエ団
    加藤くるみ / 上田実歩 / 髙浦由美子 / 中島理子 / 榊優美枝 / 足立真里亜
    中村祐司 / 山田眞央 / 高橋慈生 / 安楽葵 / 岡本壮太 / 岡﨑司

  2. 『ヘリオガバル』より

    音楽:チャドの伝統音楽 musique traditionnelle africaine
    アランナ・アーキバルド Alanna Archibald / ジェイム・オエッソ Jaym O’Esso
    ポルシア・アダムズ Portia Adams / アントワーヌ・ル・モアル Antoine Le Moal

  3. 『わが夢の都ウィーン』より 「シャンブル・セパレへ行きましょう」

    音楽:アントン・ウェールベン(ピエール・ブーレーズ指揮) Anton von Webern
    エリザベット・ロス Elisabet Ros / ジュリアン・ファヴロー Julien Favreau

  4. 『アレポ』より

    音楽:ユーグ・ル・バール Hugues Le Bars
    奈良春夏 / 木村和夫 / 伝田陽美 / ブラウリオ・アルバレス Braulio Alvarez

  5. 『わが夢の都ウィーン』より 「ウント・ゾー・ヴァイター」

    音楽:ヨハン・シュトラウス Johann Strauss
    ヴィクトル・ユーゴー・ペドロソ Wictor Hugo Pedroso

  6. 『ディブク』より ハナンとレア

    音楽:ユダヤの伝統音楽(ヴァイオリン:イツァーク・パールマン) musique traditionnelle juive
    ジャスミン・カマロタ Jasmine Cammarota / ヴィト・パンシーニ Vito Pansini

  7. 『バロッコ・ベルカント』より パ・ド・シス

    音楽:リカルド・ブロスキ Riccardo Broschi
    沖香菜子 / 三雲友里加 / 政本絵美 / 秋元康臣 / 宮川新大 / 岸本秀雄

  8. 『パトリス・シェローが、三島とエヴァ・ペロンの出会いを演出する』より

    音楽:ユーグ・ル・バール Hugues Le Bars
    大橋真理 Mari Ohashi / スン・ジャユン Jiayong Sun

  9. 『ハムレット』より ハムレットとその母妃

    音楽:デューク・エリントン「サッチ・スウィート・サンダー」 Duke Ellington
    エリザベット・ロス Elisabet Ros / ジュリアン・ファヴロー Julien Favreau

  10. 『我々のファウスト』より パ・ド・ドゥ

    音楽:ヨハン・セバスチャン・バッハ Johann Sebastian Bach
    上野水香 / 柄本弾

  11. 『バクチ』より 「バクチⅢ」シヴァとシャクティーの踊り

    音楽:インドの伝統音楽 Musique traditionnelle indienne
    カテリーナ・シャルキナ Kateryna Shalkina / ファブリス・ガララーグ Fabrice Gallarrague

  12. 『ロッシーニアーナ』より ティエポロのプルチネッラ

    音楽:ジョアキーノ・ロッシーニ「絹のはしご」 Gioacchino Rossini
    ローレンス・リグ Lawrence Rigg / クゥィンテン・ギリアムズ Kwinten Guilliams

  13. 『1789・・・そして私たち』より 第九交響曲

    音楽:ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン 交響曲第9番第3楽章 Ludwig van Beethoven
    キャサリーン・ティエルヘルム Kathleen Thielhelm / スン・ジャユン Jiayong Sun
    スヴェトラーナ・シプラトワ Svetlana Siplatova / ダニエル・ゴールドスミス Daniel Goldsmith
    モーリス・ベジャール・バレエ団
    渡辺理恵 / 永田雄大 / 吉川留衣 / 和田康佑

感想

第1部「テム・エ・ヴァリアシオン」はジルが毎日ベジャールさんからもらっていたという手紙の返信をダンサーを通して日記のように書いた、というもの。音楽はニック・ケイヴとウォーレン・エリスのサウンドトラックとシティ・パーカッションによる生演奏。ストーリーはなく、散文的な…感情の振り幅はそんなになくて、ちょっとしたおしゃべりというか。

第2部。幕が上がったままの舞台で男性ダンサーが一人、バーでウォームアップ。休憩から戻った観客がだんだんと席に着いていき舞台モードに入って行く、という演出なのですが、それに被せてのナレーションと簡単なベジャールの経歴紹介。うーん、個人的にはそこに被せないで欲しかった。最後の演目紹介にナレーションで説明が入っていたのも、個人的にはとても邪魔だと感じました。もう少し視聴者の感じる力を信頼してほしい、と。

残念といえば、『ライト』より「レジデンツ」がカットされていたのも非常に残念でした。仕方ないことではありますが…関わった全ての人たちの努力が無に帰するような愚かなことは、今後は無しでお願いしたいです。

印象に残っているのはシャルキナとガララーグのバクチ、あとプルチネッラを踊ったローレンス・リグやクゥィンテン・ギリアムズみたいなダンサーは大好きです。ジュリアンは神様系の神々しいのを1つ見たかったし、大貫真幹さんが踊る予定だったはずの〈ウント・ゾー・ヴァイター〉を見られなかったのはとても残念だったけど…ヴィクトル・ユーゴー・ペドロソも良いダンサーですね。

しかしほんの一部の作品とはいえ、こうして並ぶと、ベジャール作品の多様性、音楽のセンス、ユーモア、バレエのパを尊重しつつオリジナルな振付など改めて感じるところがあります。幕が降りる直前、プルチネッラを踊ったダンサーがバーで美しいプリエをしたのが、その象徴だった気がしました。

10年後の11月22日という大切な日の公演で披露されたのは、確かにベジャール作品を集めたガラだけれど、この10年間のカンパニー(と東京バレエ団)が積み上げてきたものがしっかり提示された公演だったように思います。