Relève: Histoire d’une création

ミルピエ パリ・オペラ座に挑んだ男

監督:ティエリー・デメジエール/アルバン・トゥルレー
出演:バンジャマン・ミルピエ 他
制作:2015年 フランス / 114分

画像リンク先:amazon.co.jp - DVD

長年芸術監督を務めたブリジット・ルフェーブルの後任として2015/2016年シーズンにその座に着いたバンジャマン・ミルピエ。芸術監督として振付る最初の演目「クリア、ラウド、ブライト、フォワード」完成までの40日間に密着したドキュメンタリー映画です。


商品情報

国内|DVD(トランスフォーマー:TMSS-368) Release: 2017/07/07

特典映像:ユーゴ・マルシャン&ジェルマン・ルーヴェ来日時インタビュー映像

クレジット

監督
ティエリー・デメジエール Thierry Demaizière
アルバン・トゥルレー Alban Teurlai
出演

バンジャマン・ミルピエ Benjamin Millepied

レオノール・ボーラック Léonore Baulac
エレオノール・ゲリノー Eleonore Guérineau
レティツィア・ガローニ Letizia Galloni
マリオン・バルボー Marion Barbeau
オーバーヌ・フィベール Aubane Philbert
ロレーヌ・レヴィ Laurène Levy
イーダ・ヴィーキンコスキ Ida Viikinkoski
ロクサーヌ・ストイジャノフ Roxane Stojanov
ユーゴ・マルシャン Hugo Marchand
ジェルマン・ルーヴェ Germain Louvet
アクセル・イーボ Axel Ibot
フロリモン・ロリュー Florimond Lorieux
アリステール・マダン Allister Madin
マルク・モロー Marc Moreau
イヴォン・ドゥモル Yvon Demol
ジェレミー・ルー・ケール Jérémy-Loup Quer

ジェニファー・ヴィソッキ Jennifer Visocchi
アメリ・ジョアニデス Amélie Joannidès
カミーユ・ボン Camille Bon
オニール八菜 Hannah O'Neill
ヤニック・ビトンクール Yannick Bittencourt
シリル・ショクルン Cyril Chokroun
フローラン・メラック Florent Melac
パブロ・レガザ Pablo Legasa
イザック・ロペス・ゴメス Isaac Lopes Gomes
アントニン モニー Antonin Monié

ヴィルジニア・グリ Virginia Gris, アシスタント 元ダンサー
エレナ・ボネ Elena Bonnay, リハーサル・ピアニスト
セバスチャン・マルコヴィッチ Sebastien Marcovici, バレエ教師 NYCBプリンシパル
エルワン・ル・ルー Erwan Le Roux, バレエ部門組合担当
ステファン・リスネ Stéphane Lissner, パリ・オペラ座総裁
ディミトリ・シャンブラス Dimitri Chamblas, ”サードステージ”芸術監督
オリヴィエ・アルデアノ Olivier Aldeano, 事務局長
イリス・ヴァン・ヘルペン Iris Van Herpen, 衣装デザイナー
グサヴィエ・ロンズ Xavier Ronze, ガルニエ宮衣装部
ジェイニー・テイラー Janie Taylor, リハーサル指導 NYCBプリンシパル
ルノー・フォーヴィオ Renaud Fauviau, 舞台監督 元ダンサー
バンジャマン・ペッシュ Benjamin Pech, エトワール アシスタント
アルノー・ダストゥエ Arnaud Dastouet, ガルニエ宮 小道具部長
グザヴィエール・バロー Xaviere Barreau, 専属医師
ヨアン・ボウ Yoann Bohu,専属医師
オーレリー・デュポン Aurelie Dupont, エトワール
マキシム・パスカル Maxime Pascal, 指揮
ニコ・マーリー Nico Muhly, 音楽
ルーシー・カーター Lucy Carter, 照明クリエーター
ユナイテッド・ヴィジュアル・アーティスツ UVA / United Visual Artists, 舞台美術

感想

すごいエネルギーです。ミルピエの変革への動きの速さと信念の強さ、振付とダンサーたちへの情熱もそうだし、新作に選ばれた若きダンサーたちも、すごい熱量を持った人が次々出て来て、踊り、しゃべり倒し、仕事をこなしていく。スピードを意識した編集で、それが際立っていました。

長い歴史を持つパリ・オペラ座バレエ団で史上最年少の芸術監督となり、若いクリエイティヴスタッフと若いダンサーで作られる最初の作品「クリア、ラウド、ブライト、フォワード」。この映画はその制作過程とミルピエの芸術監督としてのスタートを記録したものですが、ミルピエのこと、私全然知らなかったなーと。ダンサーとしての彼も来日公演で見ただけだし、振付作品も数作しか見たことないし。イーサンとは仲よさそうなんだよなーとか、「ブラックスワン」の一件とかナタリー・ポートマンと結婚したとか、その程度の知識と興味しかなかった。

でもこの映画を見たら、自分でバリバリに動いて見本を見せてくれるし、働く環境も改善してくれる、怪我の様子を気にかけ、常に励まし良いところを褒め「自分のために踊れ、舞台で踊る喜びを味わえ」とプッシュしてくれる。怪我をしたダンサーを見た時の、自分も痛くてたまらないような顔!あら、ダンサーには良いボスじゃない?と思って。

上演計画とか彼の振付作品の良し悪しとか急激すぎる改革とか、芸術監督としては色々あるのでしょうけど、スタジオにいる時の彼は揺るぎない。会議とか取材対応とかスケジュール調整とかはわかりやすく目が死んでるのが笑えるけど、それだけに、もっと小さな自分のカンパニーで自分のやりたいことに専念する決断を早くしたのは悪いことではなかったとも。

パリ・オペラ座の芸術監督としては1年も経たずにその座を離れたことで彼とカンパニーは合わなかったということになるのでしょうが、でも彼がもたらしたものも大きくて、フィジカル面のフォローを手厚くし、彼が重用したダンサーが早々にエトワールとなるなど若い世代が台頭するなど、パリオペに詳しくない私でもすぐに思いつきます。

作曲したニコ・マーリーの表情豊かなキャラクター、マキシム・パスカルのダンサー以上にエネルギー使ってそうな指揮姿、ミルピエのアシスタントのヴィルジニアの働きぶりも印象に残ります。衣装部が苦労して製作したチュチュが土壇場に使わないことに、っていうのはちょっと気の毒かな…。そして、これだけ頑張って準備を進めてもストで公演が中止になる不毛さ。

クライマックスは「クリア、ラウド、ブライト、フォワード」のプルミエだけど、それはもちろん全ては見られません。公演映像とリハーサル映像を交えて紹介する感じ。彼が振付家としてどうなのかは私にはわからないけど。でも最後のシーンで全員が客席に向かって歩いてくるときに、真ん中にユーゴ・マルシャンがいるこの安定感はなんだろう、って。ダンサーをプッシュし続けるミルピエの言葉を、1年に満たない期間だったとしても浴び続けて舞台に立った若いダンサーたちのこれからが、本当に楽しみ。


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