Ouliana Lopatkina, la Divine

ロパートキナ 孤高の白鳥 [DVD]

監督:マレーネ・イヨネスコ
出演:ウリヤーナ・ロパートキナ
製作:2014年 フランス / 本編93分

画像リンク先:amazon.co.jp - DVD

マレーネ・イヨネスコ監督によるロパートキナのドキュメンタリー。舞台やリハーサルの映像多数で見惚れるばかり。モノローグやイヨネスコ映画でおなじみの方々のインタビューからもロパートキナの魅力が伝わります。


商品情報

国内|DVD(アルバトロス:ALBSD-2019) Release: 2016/09/02

特典映像:予告編

クレジット

監督・脚本
マレーネ・イヨネスコ Marlene Ionesco
出演

ウリヤーナ・ロパートキナ Uliana Lopatkina
アニエス・ルテステュ Agnes Letestu
ミハイル・ビオトロフスキー Mikhail Piotrovsky, エルミタージュ美術館館長
イリーナ・チスチャコーワ Irina Tchistiakova
ピエール・ラコット Pierre Lacotte
ジャン=ギョーム・バール Jean-Guillaume Bart


抜粋映像
  • 「愛の伝説」 TheLegend of Love

    振付:ユーリー・グリゴローヴィチ Yuri Grigorovich
    音楽:アリフ・メリコフ Arif Melikov
    with:エフゲニー・イワンチェンコ Yevgeny Ivanchenko / イリヤ・クズネツォフ Ilya Kouznetzov

  • 「マルグリットとアルマン」 Marguerite and Armand

    振付:フレデリック・アシュトン Frederick Ashton
    音楽:フレデリック・ショパン Frederic Chopin
    with:ティムール・アスケロフ Timour Askerov
    コーチ:イリーナ・チスチャコーワ Irina Tchistiakova

  • 「ショピニアーナ(レ・シルフィード)」 Chopiniana, Montansier Theatre

    振付:ミハイル・フォーキン Mikhail Fokin
    音楽:フレデリック・ショパン Frederic Chopin
    with:マラト・シェミウノフ Marat Shemiunov

  • 「病める薔薇」 The Sick Rose

    振付:ローラン・プティ Roland Petit
    音楽:グスタフ・マーラー Gustav Mahler
    with:マラト・シェミウノフ Marat Shemiunov

  • 「ロシアの踊り」 Russian Dance

    振付:アレクサンドル・ゴールスキー Alexander Gorsky / カシヤン・ゴレイゾフスキー Kasyan Goleizovsky
    音楽:P.I.チャイコフスキー P.I. Tchaikovsky

  • 「三つのグノシエンヌ」 Three Gnossiennes

    振付:ハンス・ファン・マーネン Hans Van Manen
    音楽:エリック・サティ Eric Satie
    with:イワン・コズロフ Ivan Kozlov

  • 「イン・ザ・ナイト」 In the night

    振付:ジェローム・ロビンズ Jerome Robbins
    音楽:フレデリック・ショパン Frederic Chopin
    with:アンドレイ・エルマコフ Andrei Ermakov
    コーチ:イリーナ・チスチャコーワ Irina Tchistiakova

  • 「ステイン・アライヴ」 Staying Alive

    振付:ローラン・プティ Roland Petit
    音楽:ビージーズ Bee Gees
    with:イワン・コズロフ Ivan Kozlov

  • 「カルメン」 Carmen

    振付:アルベルト・アロンソ Alberto Alonso
    音楽:ジョルジュ・ビゼー Georges Bizet / ロディオン・シチェドリン Rodion Shchedrin
    with:アルチョム・シュピレフスキー Artem Shpilevsky

  • 「瀕死の白鳥」 They Dying Swan

    振付:ミハイル・フォーキン Mikhail Fokine
    音楽:カミーユ・サン=サーンス Camille Saint-Saens

  • 「ジュエルズ」よりダイアモンド Diamond from Jewels

    振付:ジョージ・バランシン George Balanchine
    音楽:P.I.チャイコフスキー P.I.Tchaikovsky
    with:ジャン=ギョーム・バール Jean-Guillaume Bart

  • 「ヨハン・シュトラウス・ボール」 Johann Strauss ball

    振付:ジャン=ギョーム・バール Jean-Guillaume Bart
    音楽:ヨハン・シュトラウス Johann Strauss fils / ヘルメスバーガー Hellmesberger

  • 「タンゴ」 Tango

    振付:ニコライ・アンドローソフ Nikolai Androsov
    音楽:アストル・ピアソラ Astor Piazzolla

感想

先だって引退が発表されたロパートキナ。バレエに全てを捧げる彼女の魅力がたっぷり詰まった映画です。思慮深く真摯な姿勢とその美しい舞姿は、神様からの贈り物。時折のぞく茶目っ気ある笑顔、こぼれ落ちそうに輝く瞳。彼女と同時代に生き、その舞姿を見られた幸運に改めて感謝しながら見ました。

印象に残るのはルテステュとバールという同世代のパリ・オペラ座エトワールたちが言葉を尽くして彼女の魅力を語ったこと。ルテステュが「その名前を聞いただけで彼女の踊りが脳裏に浮かぶほど鮮烈な印象を与える優雅なバレリーナ」だとロパートキナを形容したのは全くその通りだと思うし、バールに至っては未だ興奮冷めやらぬといったていで彼女と踊った時の幸せを語り、賛美しつくしていました。バールのようにクラシックを大切にする人がロパートキナと一緒に踊り作品を依頼されるなんて幸せでたまらないでしょうね。

ロパートキナ自身のモノローグも深く、重みがあります。成功したら、その成功は忘れてしまうこと。「愛の伝説」のメフメネ=バヌーや「オネーギン」のタチアーナの人間性、愛。ワガノワバレエ学校の建物内を歩いて紹介してくれていましたが、あの有名なスタジオの入り口の手前の映像って初めて見たかも。学校時代のこと、ドゥジンスカヤ先生の口調を真似ていたのも可愛らしい。

そうそう。どの演目のどの衣装の時もロパートキナの動きと共にそれがふわりと揺れる、その美しい余韻までもが記憶に残るんですよね。映画の中にあった「マルグリットとアルマン」の衣装合わせで明確に「ここはこうしたい」と指示する彼女を見て納得しました。あの衣装に伝わる余韻までがロパートキナの意図なのだと。衣装のみならず照明やオーケストラ、もちろんパートナーに対しても彼女の明確な要求があるのも、理想の舞台を作り上げるため。

作品引用は、「愛の伝説」に始まって「愛の伝説」で終わる感じでしたね。舞台映像ありリハーサルありで、いずれも見入ってしまうものでした。「白鳥の湖」が入らず「ステイン・アライヴ」や「タンゴ」が入ったのは収録時期によるのかもしれませんが、彼女自身の意識も反映していそうな。「瀕死の白鳥」のまるで水を進む白鳥のようだったチュチュのさざめきとあの美しいつま先、詩的だった「ジュエルズ」と「ショピニアーナ」も忘れがたいです。


Official Trailer

vc vc vc