The Bronze Horseman / Mariinsky Ballet

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振付:ユーリ・スメカロフ
出演:ウラジーミル・シクリャローフ、ヴィクトリア・テリョーシキナ 他
収録:2016年6月15,17日 マリインスキー第2劇場 / 129分

録画

WOWOWで録画。これも今の所DVD/Blu-ray化はされていない映像です。スメカロフの再構成・再振付によってこの作品がマリインスキーの舞台に戻ってきました(オリジナルは1949年にロスチスラフ・ザハロフが振付)。サンクトペテルブルクならではのバレエですね。


クレジット

原振付
ロスチスラフ・ザハロフ Rostislav Zakharov
振付
ユーリ・スメカロフ Yuri Smekalov
音楽
レインゴリト・グリエール Reinhold Glière
台本
ピョートル・アボリモフ(アレクサンドル・プーシキンの抒情詩による) Pyotr Abolimov, after a poem by Alexander Pushkin
プロダクションデザイン
Andrei Sevbo
衣装
タチアーナ・ノギノーワ Tatiana Noginova
照明
Alexander Naumov
ビデオグラフィック
Alexander Logvinov
音楽監督・指揮
ワレリー・ゲルギエフ Valery Gergiev
撮影
Louise Narboni

キャスト

エフゲニー:ウラジーミル・シクリャローフ Vladimir Shklyarov
パラーシャ:ヴィクトリア・テリョーシキナ Viktoria Tereshkina
ピョートル皇帝:ダニーラ・コルスンツェフ Danila Korsuntsev
舞踏会の女王:エカテリーナ・コンダウーロワ Ekaterina Kondaurova
イブラヒム:イワン・オスコルビン Ivan Oskorbin
メンシコフ:イスロム・バイムラードフ Islom Baimuradov
道化バラキレフ:グレゴリー・ポポフ Grigory Popov
コロンビーヌ:ソフィア・イワーノワ=スコブリコワ Sofia Ivanova-Skoblikova
ハーレクイン:ワシーリー・トカチェンコ Vasily Tkachenko

Parasha’s Mother:Valeria Karpina
Peter’s Fledglings:Andrei Arseniev / Denis Zainetdinov / Nikita Lyashchenko / Kirill Leontiev / Daniil Lopatin / Alexei Nedviga
Dutch Sailors:Fyodor Murashov / Ramanbek Beishenaliev / Viktor Litvinenko / Ilya Zhivoi / Alexander Saveliev
The French Ambassador:Dmitry Pykhachov
The British Ambassador:Alexander Beloborodov
The Dutch Ambassador:Nikolai Naumov
The Italian Ambassador:Rafael Musin
Contredanse:Xenia Fateyeva / Shamala Guseinova / Oxana Marchuk / Alexandra Lampika / Alexei Tyutyunnik / Boris Zhurilov / Andrei Ushakov / Rufat Mamedov
A Female Acrobat:Anastasia Asaben
The Trumpeter:Alexei Popov
Officer:Dmitry Sharapov
Russkaya:Maria Lebedeva / Maria Adzhamova / Polina Rassadina / Yevgeny Konovalov / Oleg Demchenko / Alexei Atamanov
Mischievous Girls:Oxana Marchuk / Svetlana Tychina / Svetlana Russkikh

# 役名・人名の日本語表記はWOWOWによる

感想

プーシキンの「青銅の騎士」に基づいた作品。振付のスメカロフはザハロフのオリジナルを復元するのではなく、オリジナルを尊重しつつ現代のダンサーのテクニックや舞台美術などを用いて今の観客に合うよう制作したとのこと。大掛かりな装置やビデオプロジェクションを使い、ワガノワの生徒から楽器奏者、馬までが舞台に上がる豪華なプロダクションでした。ロシア的なものがふんだんに盛り込まれているのも印象に残ります。

舞台は1824年のサンクトペテルブルク。幸せな恋人たちだったエフゲニーとパラーシャですが、ワシリエフスキー島に暮らすパラーシャが大洪水で命を落としてしまいます。エフゲニーは悲しみから気が触れてしまい、この街を作り上げたピョートル大帝に恨みを向けるようになり…というお話で、1幕ではエフゲニーがパラーシャにピョートル大帝の功績を話すという形で大帝時代の様子も描かれます。

大帝のマッチョっぷりや髭狩りの様子も織り込みつつ、民衆によるルースカヤやヨーロッパ諸国から大使を招いての豪華な舞踏会などもあって非常に豪華。この場面もそうですが、プロローグからエピローグまで、絶えずこの街がピョートル大帝の壮大な計画の上に作り上げられた都市であることを意識させる作りです。

意欲作ではあるものの、派手やかな場面が1幕に集中していて(お話として仕方のないところなのですが…)3幕の成功はエフゲニーの肩に掛かっているという感じがしました。このバレエのために作られたグリエールの曲も、もう短く整理してもよいような。でもなんというか、最後の「偉大な都市への賛歌」でグッときて、終わりよければ…みたいな気分になるのも確かです。この街と恋人たちへの賛歌で終わるのが良いですね。

テリョーシキナはたおやかなパラーシャ。彼女の美しいアームスがとても能弁で見ほれておりました。シクリャローフも適任だと思いますが3幕は少し単調に感じられました。演出上の問題かなーと思うけれど。怪演してたのがコルスンツェフ。ピョートル大帝のカツラ姿に二度見三度見(笑)。あのノーブルな王子にバイタリティ溢れる皇帝がこんなに似合うとは驚きです。舞踏会の女王にコンダウーロワが配されるなど豪華な舞台でした。