Coppelia / The National Ballet of Japan

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振付:ローラン・プティ
出演:小野絢子、福岡雄大 他
収録:2017年2月24,26日 新国立劇場オペラパレス / 93分

録画

NHKプレミアムシアターで2017年3月に放映。上演から1カ月足らずで放映されるのはありがたい。ローラン・プティ「コッペリア」が日本人キャストで映像として残るのも嬉しいです。


クレジット

音楽
レオ・ドリーブ Leo Delibes
振付
ローラン・プティ Ropland Petit
コレオグラフィック・スーパーバイザー
ルイジ・ボニーノ Luigi Bonino
装置・衣裳
エツィオ・フリジェーリオ Ezio Frigerio
照明
ジャン・ミッシェル・デジレ Jean-Michel Desire
指揮
ポール・マーフィー Paul Murphy
演奏
東京交響楽団 Tokyo Symphony Orchestra

キャスト

スワニルダ:小野絢子
フランツ:福岡雄大
コッペリウス:ルイジ・ボニーノ Luigi Bonino
スワニルダの友人:寺田亜沙子 / 木村優里 / 柴山紗帆 / 細田千晶 / 飯野萌子 / 広瀬碧

感想

愛らしくてどこか健康的でもあり、新国らしいコッペリアで楽しかったです。2008/09シーズン以来の再演だったのですね。プティのスタイルやエスプリの部分は薄めだけれど、質が高いダンサーが揃っていて主役からコール・ドまで踊りの部分でも演技の部分でも「ん?」ということがない。世界観が壊れないのって本当に大切だと思うのです。

小野さんのスワニルダは表情がくるくる変わるのも愛らしく、コメディエンヌの一面が楽しい。フランツを思う気持ちと、女友達を引っ張る姉御肌、好意を寄せる男性陣をあしらうのも嫌味なく共存する街の人気者でした。1幕の兵隊さんたちのローズアダージオばりのシークエンスを踊るところも素敵だし、2幕でコッペリウスに促されてスペインだのチャルダッシュだの踊るところも鮮やかで素晴らしかった。

福岡さんのフランツも予想を軽く超える伊達男。あれで更にフェロモンなんか滲ませてくれちゃったら、確実に惚れてました。その世界観やユニークな振付が目を引きがちなプティ版コッペリアにおいて、目をみはるほどに男らしく、血の通った鮮やかな踊りっぷりが強く印象に残ります。なんて頼もしいんだ…。

若い残酷さと対比されるボニーノのコッペリウスはさすがに動きのキレはなくなりつつあり、しんどそうに見えるところも。彼なりのコッペリウスは愛すべき存在だし十分に楽しませてもらったけれど…いずれ彼が舞台から降りる日のことを考えてしまって、誰が後を継ぐのかな…と寂しい気持ちにも。そういう意味では、ダブルキャストだった菅野さんのコッペリウスも見てみたかったです。

スワニルダの友人たちもそれぞれ表情豊かでプティスタイルも美しくこなしていて、華やかでした。新国はこのポジションのダンサーたちが本当に充実していますね。また、兵隊さんの真ん中にいた渡邉峻郁さんが、ずーっとスワニルダをうっとり見つめていて、舞台を通して役作りをされていたのも好印象です。


あ、そうだ本編とは関係ありませんが…今まで新国のテレビ中継は全てのキャストがエンドクレジットに流れていたと思うのですが、今回はスワニルダの友人までだったんですよね。公演に関わった全てのスタッフとキャストには敬意を持って、エンドクレジットに記載してほしいです。新国立劇場さんもNHKさんも宜しくお願いします。