Rhapsody | The Two Pigeons / The Royal Ballet

英国ロイヤル・バレエ〈ラプソディ〉〈二羽の鳩〉(2016 フレデリック・アシュトン振付)[DVD]

振付:フレデリック・アシュトン
出演:ナタリア・オシポワ、スティーヴン・マックレー、ローレン・カスバートソン、ワディム・ムンタギロフ
収録:2016年1月26日 ロイヤルオペラハウス / 118分

画像リンク先:amazon.co.jp - 国内仕様DVD

「ラプソディ」と「二羽の鳩」というアシュトン作品のダブルビルがDVD/Blu-rayになりました。確かこれもライブシネマで上映しましたよね。


商品情報

海外|DVD(Opus Arte:OA1187D)

FORMAT:NTSC / REGION:0

[国内仕様盤] Release: 2016/11/11

[海外盤] Release: 2016/09/30

海外|Blu-ray(Opus Arte:OABD7180D)

[国内仕様盤] Release: 2016/11/11

[海外盤] Release: 2016/09/30

クレジット

指揮
バリー・ワーズワース Barry Wordsworth
演奏
小ヴェントガーデン王立歌劇場管弦楽団 Orchestra of the Royal Opera House
撮影
ロス・マクギボン Ross MacGibbon

収録

「ラプソディ」 Rhapsody

音楽:セルゲイ・ラフマニノフ Sergey Rachmaninoff
振付・装置:フレデリック・アシュトン Frederick Ashton
オリジナル衣装:William Chappell
衣装:Natalia Stewart
照明:Peter Teigen
演出:クリストファー・カー Christopher Carr

ソロピアノ:Robert Clark

ナタリア・オシポワ Natalia Osipova
スティーヴン・マックレー Steven Mcrae

Olivia Cowley / Elizabeth Harrod / Meaghan Grace Hinkis / Emma Maguire / Yasmine Naghdi / Beatriz Stix-Brunell / Luca Acri / Tristan Dyer / Nicol Edmonds / Benjamin Ella / Kevin Emerton / Marcelino Sambe


「二羽の鳩」 The Two Pigeons

音楽:アンドレ・メサジェ Andre Messager
編曲:ジョン・ランチベリー John Lanchbery
振付:フレデリック・アシュトン Frederick Ashton
美術:Jacques Dupont
照明:Peter Teigen
演出:クリストファー・カー Christopher Carr

The young girl:ローレン・カスバートソン Lauren Cuthbertson
The young man:ワディム・ムンタギロフ Vadim Muntagirov
A Neighbour:エリザベス・マクゴリアン Elizabeth McGorian
A Gypsy Girl:金子扶生 Fumi Kaneko
Her Lover:平野亮一 Ryoichi Hirano
A Gypsy Boy:マルセリーノ・サンベ Marcelino Sambe

The Young Girl's Friends:Elizabeth Harrod / Meaghan Grace Hinkis / Chisato Katsura / Mayara Magri / Emma Maguire / Yasmine Naghdi / Romany Pajdak / Leticia Stock
Gypsies, Sightseers:Artists of The Royal Ballet


感想

さて、アシュトンのダブルビルです。「ラプソディ」は1980年、エリザベス皇太后の80歳を祝うガラ公演のためにアシュトンがレスリー・コリアとミハイル・バリシニコフに振りつけた作品ですね(YTで検索するとその時のpddが見られると思います)。2013年の「バレエの饗宴」で都さん着用された衣装が、その初演でレスリーが着たものだったはず。その後1995年に衣装が変更になり(Kバレエの映像になってるのと同じタイプかな)、この2016年の上演で、またオリジナルのアシュトンデザインを踏襲したものに戻ったそう。

男性のソロから始まるこの舞台、マックレーはエレガントでした。もっと外連味を加えることもできたと思うけれど、そうしないところがマックレーの美学なのでしょう。とはいえ火が出そうな高速ターンは彼の面目躍如。そんな彼を持ってしても若干音楽に遅れ気味に見えてしまうの、これ本当に鬼振付なのですね。オシポワは頭か上半身の使い方、なのかなあ…。でもリーズの時よりはずっと良かったし、あの細かい足さばきを流れるように踊れてしまうのは流石でした。

初演がロシアン(ラトヴィアだけど、旧ソ連でキーロフ出身ということで)ヴィルトゥオーゾのバリシニコフとアシュトンスタイルの達人コリア、というペアだったことを考えると、女性がロシアン・ヴィルトゥオーゾ(かつコリアが指導している)のオシポワと、アシュトンスタイルの名手マックレー、という男女のスタイルが反転する形で上演されたのは面白い、とも。

コール・ドも音楽性重視かつテクニック満載の振付、よく踊っていました。充実のダンサーたちですよね。


「二羽の鳩」はロイヤル・バレエでは1985年以来の再演だったそう。結構意外でした。日本では数年に1回くらい見られる印象がありますしね。可愛らしい恋人たちを二羽の鳩になぞらえたこの作品は、確かにお話としては現代には少しそぐわない面もあるのかもしれません。ただ、主演のペアのやりとりが少々子供っぽい分ジプシーガールが映えるわけで、この映像でも扶生さんの艶やかな美しさとくっきりした踊りはとても目をひきます。

ローレンがこのヤングガールを踊ると、逆に彼女の現代性が際立ってしまうのが面白いと思いました。恋人たちの可愛いやりとりはローレンが演じるには幼すぎる感じがしたのだけど、踊り始めると違和感は消えるし、ジプシーガールに恋人を取られまいとする演技は流石に上手くていじらしい。ワディムの持つクラシカルで端正な持ち味は絵描きの青年にぴったり。ローレンとも扶生さんとも踊りの相性は良いと思うし、ジプシーたちとのダイナミックな踊りも際立っていて、この役に必要なものが全て揃っているのでは。ローレンとの最後のpddは夢見るように美しかったです。

そして扶生さんは大輪の花。ヤングガールとジプシーガールはある意味オデットとオディールのように青年を挟んで存在するけれど、ローレンのヤングガールに負けないどころか青年が心を奪われるのも納得よね、という存在感でした。素晴らしい。恋人役の平野さんもダークな怒りの表現がよく、またあの高身長で踊られるダイナミックなダンスも眼福。ジプシーボーイズも充実のソリスト陣で目が幾つあっても足りない…。ヤングガールの友人たちとジプシーガールズは、後者の方が踊りに見応えがありますね(ダンサーは両方兼任+αでジプシーの方が人数多し)。ジプシーボーイのサンベくんの、あの食えない感じとあの柔らかい背中とバネも美しい宝石のようでした。

それと、さすがロイヤルだと思ったのが鳩ちゃんたちのお行儀のよさ。これが上手くいかないとハラハラしてダンサーどころじゃなくなるので(笑)、よく訓練された鳩ちゃんたちにもブラヴォーを。


この映像を含んだ商品

英国ロイヤル・バレエ「ザ・コレクション」BOX(ロイヤル・チャーター60周年記念,15枚組)(更新日:2016/09/15)

海外|DVD(Opus Arte:OA1222BD) Release: 2016/09/30

FORMAT:NTSC / REGION:0

[国内仕様盤] Release: 2016/11/11

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海外|Blu-ray(Opus Arte:OABD7210BD) Release:

[国内仕様盤] Release: 2016/11/11

[海外盤] Release: 2016/09/30


Official Trailer

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この記事の更新履歴

  • 2018.08.16 - 感想書きました
  • 2018.01.15 - HMV & BOOKS online 店名変更による差し替え