Ravel with Ballet Vlaanderen - Cherkaoui & Verbruggen

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振付:シディ・ラルビ・シェルカウイ、イエルーン・フェアブルッゲン
収録:2016年6月3、4日 フランドル歌劇場 / 77分

録画

NHKプレミアムシアターで放映。このプログラムが見られたのは本当に嬉しかったのですが、残念ながらトリプルビルのうちベジャール「ボレロ」は放映されず。ちなみに収録日の公演ではヴィム・ヴァンレッセンとドリュー・ジャコビーが1日ずつ踊ったみたいです。ドリュー・ジャコビーがここのプリンシパルになったの知らなかったので、踊ってるのを見て驚きました。


クレジット

指揮
ヤニス・プスプリカス Yannis Pouspourikas
演奏
フランダース・オペラ管弦楽団 Symfonisch Orkest Opera Vlaanderen
撮影
Andreas Morell

収録

「展覧会」 Exhibition

振付:シディ・ラルビ・シェルカウイ Sidi Larbi Cherkaoui
音楽:モデスト・ムソルグスキー Modest Mussorgsky
編曲:モーリス・ラヴェル Maurice Ravel
振付補佐:Jason Kittelberger
ドラマトゥルク:Koen Bollen
舞台美術/衣装:ティム・ヴァン・スティーンバーゲン Tim Van Steenbergen
照明:ファビアナ・ピッチョーリ Fabiana Piccioli

Frau im langen Kleid:Drew Jacoby
Mann auf dem Stuhl:Yevgeniy Kolesnyk
Der Maler:Acacia Schachte
Das Mädchen im Rahmen:Nancy Osbaldeston
Mann im Spiegel:Alexander Burton
Die Besucher:Fiona McGee / Philipe Lens
Der Museumswärter:Sebastian Tassin
Frauen aus Berezka:Cristina Casa / Lara Fransen / Virginia Hendricksen / Anastasia Paschali / Emmi Pennanen / Nini de Vet / Nicola Wills
Husaren:Tom de Jager / Georgios Kotsifakis / Raymond Pinto / Teun van Roosmalen / James Vu Ahn Pham
Pianistin:Albina Skvirskaya


「マ・メール・ロワ」 Ma Mere L’Oye

振付:イエルーン・フェアブルッゲン Jeroen Verbruggen
音楽:モーリス・ラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ」「マ・メール・ロワ」 Maurice Ravel - ”Pavane pour une infante defunte” ”Ma Mere l’Oye”
舞台美術/衣装:ティム・ヴァン・スティーンバーゲン Tim Van Steenbergen
照明:ファビアナ・ピッチョーリ Fabiana Piccioli

王妃:ナンシー・オスバルデストン Nancy Osbaldeston
王:アレグザンダー・バートン Alexander Burton
アルマ:ドリュー・ジャコビー Drew Jacoby

”Queenies”:Joelle Auspert / Cristina Casa / Lara Fransen / Klaudia Gorozdos / Virginia Hendricksen / Fiona McGee / Ana Carolina Quaremsa / Aiko Tanaka
”Kingies”:Brent Daneels / Philipe Lens / Alexander Kleef / Glen Lambrecht / Gary Lecoutre / David Jonathan / Ilya Manayenkov / Arne Vandervelde

感想

「展覧会」はシェルカウイの振付。”人間の目で見えるものと目には見えない内面とをフレームを使って巧みに表現した作品”とのこと。一番目を引いたのはやはりドリュー・ジャコビーなのですが、それはカメラが彼女を捉えることが多かったせいもあるかも。

冒頭、シェルカウイ独特の腕のムーヴメントをしながら、まるでロシア民族舞踊ベレズカみたいに滑るように動く女性ダンサーたちが美しかったです。でも、何度見てもカメラワークがちょっと…で気が散ってしまい、まとまった感想になりません。私、撮影監督のAndreas Morellとは本当に相性が悪いなのです。カメラの切り替えが頻繁で、踊っているダンサーの腰から上のショットが多用されてて足が見えないとか、辛すぎる。今回もストレスがかなりありました。

もう1つの「マ・メール・ロワ」はイエルーン・フェアブルッゲン振付。モンテカルロ・バレエにいたベルギーの…今はもう振付専任なのかなあ。モンテカルロの前はロイヤル・フランダース・バレエに在籍していたそうですね。”亡くなった王を愛し続ける王妃の話をロマンチックに描いた”とのこと。こちらは装置の都合上?下から舞台上の方まで入れるカメラアングルが多かったので、割とストレスは低めでした(でも舞台真上からのカメラは最小限にして欲しいー)。

何度か見直した時に気付いたのですが、王女達のスカートにプリントされているのは先々代のベルギー王妃ファビオラ(及びボードゥアン1世)だったようなのですよね。ボードゥアン1世とスペイン出身のファビオラ妃の間には子供がおらず、王が先になくなっている、また彼女に寄り添う黒装束のアルマとはスペイン語で魂の意味とのことなので、おそらくはこのロイヤルカップルを(そのまま描くというよりは)イマジネーションの源としているのではないでしょうか。

最初に「亡き王女のためのパヴァーヌ」で王が亡くなるまでの二人の愛を、「マ・メール・ロワ」で悲しみの王妃が心の旅の末に王のもとで心の平安を得る、、みたいな話なのかなあ(確信はありませんが)。主要キャストを演じた3人は前半の「展覧会」でも主要キャストだったと思うのですが、それぞれに魅力的。小柄で女性的な体型のナンシー・オスバルデストンと対照的に大柄なドリュー・ジャコビー、王役のアレグザンダー・バートン、それぞれにダンスに強度があって、目が喜ぶの。いいカンパニーだなあ。ドリューがいるうちに一度見に行きたい…。

両作品共美術はティム・ヴァン・スティーンバーゲン、照明はファビアナ・ピッチョーリが担当していまして、どちらも美しいのですが、「マ・メール・ロワ」の繊細さはとても好みでした。あの薄い素材はスーパーオーガンザかなあ…。上から下がる円形の紗幕カーテンが外れると、ノイマイヤーの「ニジンスキー」のように光る円が背景になったりも。2作品とも美術スタッフが同じなので、どこか連続性が感じられるのも良いですね。もちろん「ボレロ」も見たかったですけど。

この2作品でフルに踊った上に「ボレロ」もドリュー・ジャコビーの日があったそうですから…本当にスーパーウーマンだわ。


Official Trailer


この記事の更新履歴

  • 2018.08.25 - 感想書きました
  • 2017.03.04 - オフィシャルトレイラー追加