Tamara Rojo’s Swan Lake

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出演:タマラ・ロホ
制作:2014年 / 60分

録画

BBC制作のドキュメンタリーがクラシカで放映されました。本当にありがたや。そして、非常に面白い番組でしたよ。ロホの魅力炸裂。


クレジット

案内役
タマラ・ロホ Tamara Rojo, Artistic Director, ENB
ダンサー
マシュー・ゴールディング Matthew Golding
ジェームズ・ストリーター James Streeter
ワディム・ムンタギロフ Vadim Muntagirov
ローレッタ・サマースケールズ Laurretta Summerscales
アリオネル・ヴァルガス Arionel Vargas
出演
デレク・ディーン Derek Deane, Choreographer
ロイパ・アラウホ Loipa Araujo, Associate Artistic Director, ENB
ジェニファー・ホーマンス Dance Historian
ギャヴィン・サザーランド Gavin Sutherland, Music Director, ENB
マリナ・ワーナー Mythographer
アリーナ・コジョカル Alina Cojocaru, Lead Principal, ENB
マシュー・ボーン Matthew Bourne, Choreographer
監督
ドミニク・ベスト Dominic Best

感想

見応えたっぷりのドキュメンタリーでした。ロホにこの作品を語らせるBBCは流石だと思うし、それを日本語字幕つけて放映してくれたクラシカジャパンも素晴らしい。

その成り立ちからボリショイ初演、1893年ペテルブルクでの再演、そして帝政ロシアと20世紀ソ連でも生き残ってきた『白鳥の湖』の歴史、チャイコフスキーの音楽分析、ストーリー解説、オデットとオディールのキャラクター分析、コール・ド・バレエの重要性など、ダンサー視点からみた『白鳥の湖』の解説に最後まで目が離せません。

タマラ・ロホと『白鳥の湖』|CLASSICA JAPAN

上に引用した通りの内容なのですが、ロホが自らの生きた言葉で解説する「白鳥の湖」は、語り尽くされたこの名作にあっても、新鮮に染みいりました。オディールを演じるのは大好き、オデットに対しては運命を受け入れて嘆くだけではなく「Do Something!」と思ってしまうと言うところに惚れる。オディールが王子を陥落するところを、スタジオでムンタギロフ相手に踊りながら解説してくれるのも、心底楽しそう。またワディムが素敵王子だからなぁ。

コジョカルとロホが並んで、ガリーナ・ウラノワ(1956年)とナタリア・マカロワ(1979年)のオデットを見ながら語るところは、何十回と世界中でこの役を踊ってきた二人が、ウラノワとマカロワのどのムーヴメントに目を惹かれて語るのか、というのにハッとさせられました。

ENB期待の若手サマースケールズ(パートナーはアリオネル・ヴァルガス)にオデットを指導するロホの言葉も現代女性との共通点を示しながらというのが興味深いし、サマースケールズの踊りっぷりは今後大いに楽しみでもあります。ウラノワ、マカロワ、アラウホから、ロホ、コジョカル、そしてサマースケールズの世代へ、という流れも意識させられる作り。

リハーサルとゲネ映像のお相手はゴールディング(ロットバルトはストリーター)なのですが、二人の王子を相手に踊るロホが見られるのもよいですね。あと、ディレク・ディーン版のロイヤル・アルバート・ホールでの白鳥たちがよいコンディションで見られたのも嬉しい。ENB音楽監督のギャヴィン・サザーランドによる音楽解説も、もっとたっぷり聞いていたい程に面白かったです。