LAC / Les Ballets de Monte-Carlo

Tchaikovsky: LAC | After Swan Lake [DVD] [NTSC]

振付:ジャン・クリストフ・マイヨー
出演:ベルニス・コピエテルス、アニヤ・ベーレント 他
収録:2013年1月 グリマルディ・フォーラム / 95分

画像リンク先:amazon.co.jp - 海外盤DVD

NHK プレミアムシアターで放映されたものを録画。マイヨーがついに「白鳥の湖」を手がけると知った時のワクワクは今も覚えています。2011年初演のこの作品が、映像作品として観られるのはとても嬉しい。グリマルディ・フォーラムで収録されたという事だけれど、公演の収録ではないハズ。映像ならではの視覚効果が使われているので、実際の舞台ではどうなるのかな〜と想像する楽しみも。
(2014.09.26追記)Opus Arteより海外盤DVD/Blu-rayが2014年9月に発売になります。


商品情報

特典映像:A cast gallery

海外|DVD(Opus Arteナクソス ミュージックストア:OA1148D)

FORMAT:NTSC / REGION:0

[国内仕様盤] Release: 2014/11/26

[海外盤] Release: 2014/09/29

海外|Blu-ray(Opus Arteナクソス ミュージックストア:OABD7154D)

[国内仕様盤] Release: 2014/11/26

[海外盤] Release: 2014/09/29

クレジット

音楽
P.I.チャイコフスキー P.I. Tchaikovsky
振付
ジャン・クリストフ・マイヨー Jean-Christophe Maillot
台本
ジャン・ルオー Jean Rouaud
美術
エルネスト・ピニョン・エルネスト Ernest Pignon-Ernest
衣装
フィリップ・ギヨテル Philippe Guillotel
照明

ジャン・クリストフ・マイヨー Jean-Christophe Maillot
サミュエル・テリー Samuel Thery

音源

指揮:レナード・スラットキン Leonard Slatkin
演奏:セントルイス交響楽団 Saint Louis Symphony Orchestra
追加音楽:ベルトラン・マイヨー Bertrand Maillot

映像
Denis Caiozzi

キャスト

夜の女王:ベルニス・コピエテルス Bernice Coppieters
白鳥:アニヤ・ベーレント Anja Behrend
黒鳥:エープリル・バール April Ball
王子:ステファン・ボルゴン Stephan Bourgond
王:アルバロ・プリエト Alvaro Prieto
王妃:小池ミモザ Mimoza Koike
王子の腹心:イェルン・フェアブルッヘン Jeroen Verbruggen

感想

予想通りといいますか、それ以外ありえないけどロットバルトにあたる「夜の女王」がキャストの一番最初に来てコピエテルスが演じています。全く裏切らない見事なディーヴァ振り。

近年のマイヨー作品としては私の中では一番好きかも。マイヨーの全幕振付作品で私のお気に入り不動の1番は「ロミジュリ」なのですが、「LAC」は今の時点では「La Belle」や「シンデレラ」と並べてもいいくらいに気に入りました。誰が踊るかが大きいマイヨー作品なので、キャスト違いで見るまでは判断保留としつつも。


お話の大きな流れはもちろん「白鳥の湖」。王子は白鳥を愛しているけれど、だまされて黒鳥に愛を誓ってしまい、、という悲恋。夜の女王の王家への執拗な干渉は、邪魔者である白鳥を自らの強大な支配下に封じ込め、王子と王を誘惑し(…ているのかしら…)自分の娘を王子に嫁がせようとする。女王は最初は泣きながら耐えてやりすごすのだけど、最後には別の強さを見せ…。この時のミモザさんを見た時に、ああ、この2人の女王の愛と嫉妬、あるいは強さがマイヨー版の特徴なのだと。

夜の女王は王家にちょっかいを出すけれど、王や権力に興味があるようには思えず、娘を王家に嫁がせる為だけとも納得しにくい。でも、これが女王に対する嫌がらせ、と考えると腑に落ちる。でもコピエテルス演じる夜の女王とミモザさん演じる女王が対峙する場面は多くないので、私の勘ぐりすぎかも(笑)。いっそ王妃と夜の女王の2人に焦点を絞ったらもっと凄いものができそう←もはや白鳥の湖ではなくなってしまうけれど。

曲も相当入れ替えたり切り貼りしたり。通常私はそういうの全く受け入れられないのですけれど、ここまで来るともう別物(笑)。印象的な使い方をしている事もあって「そうくるか」と楽しんでしまいました。最近のマイヨー作品(で放映等で観る機会があったもの)はちょっとドギツさが勝っているものが多かったけど、これは面白い。


ダンスの見応えも十分。まずは白鳥役のアーニャ・ベーレントの脚が圧倒的で見惚れてしまいます。マイヨーの好きそうな脚だよね〜と。「シンデレラ」タイトルロールなんかも踊っているらしく、マイヨーの作品は彼女を得てリフレッシュされているのでは、とワクワクさせられます。元々ハンブルク・バレエにいて、そのあとエリック・ゴーティエのカンパニーに移り、モンテカルロに来たのだとか。清楚で長身でドラマティック。ぜひとも他の作品でも観てみたいです。

主要キャストは踊れる人が揃っているので、そちらも十分にエネルギッシュで見応えあり。いいキャラで踊りまくるイェルン・フェアブルッヘンって聞いた事ない名前よねーと思ったら、今までNHKのモンテカルロ・バレエ作品では「ジェローン・ヴェルブルジャン」と呼ばれていたダンサーでした(笑)。ダフニスとか妖精パックとかを踊っている人。個人的には、夜の女王のお付き、アシエお二人さま(Asier Uriagereka / Asier Edeso、言うまでもなく、特にウリアゼレカね…)から目が離せず。もっと映れーと念じながら見ておりました。


群舞の振付も、王子の友人たちや貴族たちの踊りにしても、鳥たちの踊りにしても単純に面白かったし好みだとも思う(私は基本マイヨー愛に溢れている人間なので、そうでもない方は割り引いてお読み下さいまし)。ここのカンパニーは男性も女性も陽性オーラに溢れていて、色香もあるし楽しそうに踊るのが大好きなのです。女性の友人たちの中には田島香緒理さんも。彼女も素敵なダンサーさんですね。

鳥たちのダークな踊りも好み。揃う事でなくランダムに踊らせて野生の凶暴性を感じさせるのは手ですよね。白鳥が他の鳥たちに攻撃される様子なんかは、「La Belle」でバルーンの中にいるオーロラが男性たちに取り囲まれるところを思い出してしまいました。強い愛と悲劇と暴力的なところとユーモア(花嫁候補はみんな個性的だけどしょうもないコばかりだったり・笑)と…そういう様々な要素のバランスが好みなんだろうと自分でも思います。

時代も場所も特定しないシンプルな装置と、フィリップ・ギヨテルにしては過剰でない衣装(笑)もよかったです。王子のベストの胸に白鳥のアップリケ(ふふふ)も、花嫁候補や友人たちの衣装の色遊びも好き。面白かったわー。


Official Trailer

この記事の更新履歴

  • 2018.01.15 - HMV & BOOKS online 店名変更による差し替え
  • 2014.09.26 - Opus Arte DVD/Blu-ray情報掲載
  • 2014.08.15 - Opus ArteのYTオフィシャルチャンネルよりトレイラー追加
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