Les Sylphides / Giselle
出演:アリシア・マルコワ、スヴェトラーナ・ベリオゾワ、ナディア・ネリナ 他
収録:1953年, 1958年 / 94分
画像リンク先:amazon.co.jp - DVD
ICA ClassicsレーベルがBBCの古いアーカイブよりバレエ映像をリリース。古いモノクロ/モノラル映像です。「レ・シルフィード」の前にはこの作品の初演を踊ったタマラ・カルサヴィナのイントロダクションもあり。ニジンスキーと一緒にこの作品を踊った時の写真まで見られてしまいました。
商品情報
- 海外|DVD(ICA Classics/ナクソス・ジャパン:ICAD-5030)FORMAT:NTSC / REGION:0
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「レ・シルフィード」 Les Sylphides
振付:ミハイル・フォーキン Mikhail Fokine
音楽:フレデリック・ショパン Frederic Chopin
編曲:ロイ・ダグラス Roy Douglas
指揮:エリック・ロビンソン Eric Robinson
演奏:スタジオ・オーケストラ
1953年4月3日放送
The Program introduced by Tamara Karsavina
Dancers:
アリシア・マルコヴァ Alicia Markova / スヴェトラーナ・ベリオソヴァ Svetlana Beriosova / ヴィオレッタ・エルヴィン Violetta Elvin / ジョン・フィールド John Field
「ジゼル」 Giselle
原振付:ジャン・コラリ Jean Coralli / ジュール・ペロー Jules Perrot
音楽:アドルフ・アダン Adolphe Adam
指揮:ヒューゴー・リゲノールド Hugo Rignold
演奏:王立歌劇場管弦楽団 Royal Opera House Orchestra
1958年11月3日放送
ジゼル:ナディア・ネリナ Nadia Nerina
アルブレヒト:ニコライ・ファジェーチェフ Nikolai Fadeyechev
ヒラリオン:ニルス・ビョルン・ラーセン Niels Bjorn Larsen
ジゼルの母:リディア・ソコロヴァ Lydia Sokolova
ミルタ:マーガレット・ヒル Margaret Hill
バチルド:ユリア・ファーロン Julia Farron
クーランド卿:アルフレッド・ロドリゲス Alfred Rodrigues
ウィルフリード:ピーター・ライト Peter Wright
感想
50年代のBBCアーカイブより「レ・シルフィード」と「ジゼル」を収めたDVD。PCでトレイラーを見た時は「綺麗にレストアしたのねー」と感心したのですが、特に「レシル」は動きがブレて見えるところもあって、じーっと見つめていると目がつらかったです…。「綺麗になっているようですよ!」ってプッシュしちゃって、購入してがっかりなさった方がいらしたら本当にごめんなさい。
このDVDにはカンパニーの名前は出ていないのですが、基本はサドラーズウェールズなのかしら、それともこの収録のためのテンポラリーなのかな。DVDの冊子などを読んだ限りではわかりませんでした。ダンサーの履歴などそれぞれ検索したところ、ジゼルにゲスト出演しているニコライ・ファジェーチェフ以外は、この時期はサドラーズウェールズまたはツアーリングカンパニーにいたっぽいのですが…。
「レ・シルフィード」はBBCが全編収録したバレエで最古のものだそうです。つまりそれはバレエ撮影のノウハウがほぼゼロ、という事でもありましょう。昔のテレビカメラですから画角が今よりずっと狭いでしょうし、小回りがきかない事も想像がつきます。コール・ドたちがカメラに収まるような場所に立つと、中央の踊れるスペースがすごく狭くなっていました。そのせいでソリストのダンサーたちは横より縦の動きを強調しているような…そしてその為にカメラの近くで踊るダンサーが手をあげたりジャンプしたりすると見切れてしまう…という。
仕方のない事ですが、そんな訳で少々興ざめなところもありました。歴史的アーカイブを見る!と割り切って楽しむのが吉、なのでしょう。でも、とっても印象に残ったのがヴィオレッタ・エルヴィンの人を惹きつけてやまない佇まい。愛らしいダンサーでした。
「ジゼル」の撮影は「レ・シルフィード」の5年後。カメラワークがもう全然違います。「ジゼル」が筋書きのあるバレエだという事もあると思いますが、演劇の国の技術って感じがします。こちらにはボリショイからニコライ・ファジェーチェフが客演。この頃20代半ばだったようで、言われてみれば確かにベテランダンサーの緻密に構築されたアルブレヒトたちと比べると、細部の詰めは甘い気がします(笑)。でも、そんなところも含めてぼんぼんって感じがするのですけれどね。手をアンオーからふわっと広げてジャンプするところなんて(すみませんねー、相変わらずバレエのパはわからん…)、ウヴァーロフとよく似てるなーって…(ウヴァーロフの先生ですものね)。
ウィルフリード役でピーター・ライト卿が出演しているのですが、良家のご出身といった風采で、もしやこのウィルフリードがご落胤なんじゃないの?と思いたくなる(笑)。ジゼルの死に取り乱すアルブレヒトをなだめるところは見ものですよー。正直私は、1幕はファジェーチェフそっちのけでピーター卿に釘付けでした。そんなピーター卿はこの演出にどれくらい関わられたのでしょうね(クレジットにはバレエ・マスターとしても記載)。後のピーター・ライト版「ジゼル」と比べて見る、という楽しみもあります。
ナディア・ネリナの狂乱シーンはマイムが細かくて、今彼女に何が見えているのかがよくわかる。ヒラリオンの事は避けるし、今この瞬間から母親を捜してきょろきょろし始めた、というのも判る。母の胸に飛び込んだあと、アルブレヒトの事も真っ直ぐに振り返って彼を見つけるのではなく、まずはきょろきょろ探すのです。ダンサーとしてはアレグロタイプなのかしら?
DVD全体で90分ちょっとの尺なので、「ジゼル」もかなりコンパクトにまとまっています。1幕のペザントのパ・ド・ドゥ(またはそれに準ずる踊り)はありませんし、2幕もドゥ・ウィリがほぼ省略。このあたりはテレビ収録の都合なのかもですが。歴史的な資料といった位置づけの映像だと思いますし、研究者またはコレクター向け映像でしょうね。
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