Don Quichot / Datch National Ballet

オランダ国立バレエ「ドン・キホーテ」(ラトマンスキー版プロローグ付全3幕) [DVD]

振付:アレクセイ・ラトマンスキー
出演:アンナ・ツィガンコーワ、マシュー・ゴールディング 他
収録:2010年2月 Amsterdam Music Theatre / 本編122分 + 特典30分

画像リンク先:amazon.co.jp - 海外版DVD

オランダ国立バレエによる、アレクセイ・ラトマンスキー版「ドン・キホーテ」。鮮やかで楽しいプロダクション。


商品情報

特典映像:出演ダンサー&役者のインタビュー/ボディカム・カメラで撮ったリハーサル映像[Interview with Anna Tsygankova & Matthew Golding / Interview with Peter De Jong & Karel de Rooij / Behind the Scenes(Filmed witha Bodycam)]

国内|DVD(日本コロムビア:COBO-6152) Release: 2011/12/21
海外|DVD(Arthaus Musik:109266)

FORMAT:NTSC / REGION:0

[国内仕様盤] Release: 2016/09/27

[海外盤] Release: 2016/09/30

海外|Blu-ray(Arthaus Musik:109267) Release: 2016/09/09

[国内仕様盤] Release: 2016/09/27

[海外盤] Release: 2016/09/27

海外|DVD(Arthaus Musik/ナクソス ミュージックストア:101561)

FORMAT:NTSC / REGION:0

[国内仕様盤] Release: 2011/05/18

[海外盤] Release: 2011/03/28

海外|Blu-ray(Arthaus Musik/ナクソス ミュージックストア:101562)

[国内仕様盤] Release: 2011/05/18

[海外盤] Release: 2011/03/28

クレジット

音楽
ルードヴィヒ・ミンクス Ludwig Minkus
追加音楽

Anton Simon / Volodymyr Shishkov / Cesare Pugni / Yuli Gerber / Eduard Napravnik / Riccardo Drigo

コンセプト/ドラマツルギー
ユーリ・ブルラカ Yury Burlaka
原振付

アレクサンドル・ゴールスキー Alexander Gorsky
マリウス・プティパ Marius Petipa

演出・追加振付
アレクセイ・ラトマンスキー Alexei Ratmansky
美術
ジェローム・カプラン Jerome Kaplan
照明
ジェームス・F.インガルス James F. Ingalls
指揮
ケヴィン・ローズ Kevin Rhodes
演奏
オランダ・シンフォニア Holland Symfonia

キャスト

キトリ
アンナ・ツィガンコーワ Anna Tsygankova
バジル
マシュー・ゴールディング Matthew Golding
ドン・キホーテ
ペーテル・デ・ヨング Peter De Jong
サンチョ・パンサ
カーレル・デ・ローイ Karel de Rooij
メルセデス
ナタリア・ホフマン Natalia Hoffmann
エスパーダ
モイセス・マルティン・シンタス Moises Martin Cintas
ピッキリア
マイコ・ツツミ Maiko Tsutsumi
ジュアニッタ
ナディア・ヤノウスキー Nadia Yanowsky
キューピッド
マイア・マッカテリ Maia Makhateli
森の女王
サーシャ・ムハメドフ Sasha Mukhamedov

感想

こちらの「ドン・キホーテ」はキホーテとサンチョ・パンサ役を喜劇俳優さんが演じています。このお二方、「mini & maxi」という人気コンビでいらっしゃるようで、そのせいか、プロローグがかなり長いです。タイトルの頭から陽光溢れるバルセロナの広場の幕が上がるまで14分。でもまぁ、これも特色ですかね。愛すべきコンビですから。

ラトマンスキーは先に手がけた「海賊」や「パリの炎」のように原点回帰を目指して資料を当たったのだそうですが、プティパのオリジナルやゴールスキーが手を加えたところがどこなのか、などの具体的な資料が見つからなかったとのこと。その為、このオランダ国立バレエのバージョンを原典版とする事は叶わなかったようです。

結果、このバージョンは慣れ親しんだ振付や場面を生かしつつも独自な物を盛り込んだものとなっています。長いプロローグに続く第1幕は従来のものとほとんど変わらないように思いますが、続く2幕1場ではジプシーではなく旅芸人一座の野営地へと辿りつくキトリとバジル。旅芸人たちの手引きでジプシーに扮してパ・ド・ドゥを踊るのは目新しい。人形芝居を演じて見せるのが旅芸人たちというのも自然です。

キホーテの夢が最初は悪夢でそこからお馴染みの夢の場に移るのもユニークだし、夢の場に続く酒場の場面では、キトリとバジルを追い掛けてきたロレンツォとガマーシュがキトリを連れ戻してしまうという驚きの展開。だから、第3幕も最初はガマーシュとキトリの結婚式として準備が進むのです。そこでバジルが現れて狂言自殺、という流れ。これは意表を突いていますね〜。居酒屋の場面にはエスパーダやメルセデスの踊りもないし、野営地の場面もそうでしたが、いわゆるキャラクターダンスはかなりカットされています。だから、血湧き肉躍るキャラダン!を愛する方は求めるものがこの版にはないかもですが…その代わりとなるお楽しみが見つかるのでは。

なんといっても主演のツィガンコーワとゴールディングは非常に魅力的なキトリとバジルです。演技からも演出からも2人のラブラブっぷりがよく伝わってくるし、2人とも技術面でも全く不足がないどころかおつりがくるぐらい余裕たっぷりで踊っていて、ドンキに望む爽快さが満載。ツィガンコーワはバランスも見事だし、勝ち気さもほどよい可愛らしいキトリでした。ドゥルシネアにも気品があって、平均点が非常に高い。ゴールディングはなんと言っても回転の軸が細くて全くぶれない。よく回りよく飛んでも踊りは美しさを保っているのに惚れ惚れします。それに、「俺が俺が」にならないところも好ましい。アンヘルのバジルを見て育ったって感じのするヴァリを踊っていたのが、ちょっと嬉しかったです。プロポーションにも恵まれていますよね。小顔で長身で手脚が長くて手が大きい。

夢の場ではキューピッドがマイヤ・マッカテリ、森の女王はイレク・ムハメドフのお嬢さん、サーシャ・ムハメドフが登場。サーシャ・ムハメドフは若く伸びやかなダンサーですね。ジュテが高く、踊りにも彼女が持つ甘い雰囲気があって魅力的でした。


マイヨー版「シンデレラ」「ロミオとジュリエット」などの美術や衣装を手がけているジェローム・カプランによる美術も鮮やかな印象を残します。ヴィヴィッドカラーを使いつつも装置や衣装のベースがアースカラーなので派手に傾きすぎない。夢の場の白い衣装も素敵です。1幕の広場が青空を背景にしている一方で3幕の広場は真っ赤な夕焼けを背にしているのも気に入りました。


プロダクション、ダンサーはとても平均点の高い、お勧めできるものです。
ただ、非常に残念な事に映像のクオリティがよくありません。私が見たのはBD版でDVDがどうかはわかりませんし、もしかしたら私の再生環境とディスクの相性が悪いのかもしれませんが…少なくとも私の環境では、ブルーレイは動きが速いところは画像のブレがひどく、じーっと見つめているのは辛く、頭痛の元になっています。これではどんなに素晴らしいプロダクションでもバレエを見るにはキツい。これは大きなマイナスです。

特典映像はツィガンコーワ/ゴールディングとMini & Maxiのインタビュー。Mini & Maxiの方にはラトマンスキーによるリハーサルの様子や別キャストのドレスリハーサルなども映っていました。それと闘牛士役のダンサー Mathieu Gremilletが胸部にカメラを付けて撮影したリハーサルの映像。試みは面白いですけど、このボディカム映像は、本編の比じゃなく酔います(笑)。でも、臨場感はありますね。できればラトマンスキーのインタビューも見たかったな。


この映像を含んだ商品

隔週刊バレエDVDコレクション 2013年 10/8号(2013.09.03記載)

国内|DVD BOOK(デアゴスティーニ:第53号) Release: 2013/9/10

Official Trailer


この記事の更新履歴

  • 2018.01.15 - HMV & BOOKS online 店名変更による差し替え
  • 2016.07.28 - Arthaus Musik 再リリースDVD/Blu-ray追加
  • 2014.03.08 - リンクメンテナンス
  • 2013.09.03 - デアゴスティーニ 隔週刊バレエDVDコレクション 情報初出
  • 2013.02.27 - Arthaus Musik URL変更
  • 2012.08.30 - Arthaus MusikのYTチャンネルよりトレイラーを追加
  • 2011.11.05 - Arthaus Musik URL変更
  • 2011.10.06 - 国内版情報初出
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