Beyond 40: The Australian Ballet 40th Anniversary Gala

The Australian Ballet - Beyond 40: Anniversary Gala [2002] [DVD]

出演:リサ・ボルト、ルシンダ・ダン、ロバート・カラン、スティーヴン・ヒースコート 他
収録:2002年2月 The State Theatre Victorian Arts Centre / 84分

画像リンク先:amazon.co.uk - 海外版DVD

1962年設立のオーストラリア・バレエ団が40周年を迎えた2002年に上演した記念ガラの映像。カンパニーにゆかりの人々の映像や作品が並んでいて、非常に興味深く楽しかったです。


商品情報

海外|DVD(Quantum Leap:QLDVD6015)

FORMAT:PAL / REGION:0

クレジット

案内役
デヴィッド・マカリスター David McAllister
監督
デヴィッド・マカリスター / エイドリアン・バーネット Adrian Burnett
指揮
Mark Summerbell
演奏
Orchestra Victoria
ピアノ
Stuart Macklin

演目

  • The Sleeping Beauty - Act1 Garland Dance
    • 振付:Peggy Van Praagh after Marius Petipa
    • 音楽:Piotr Ilyich Tchaikovsky
  • Beyond Twelve - First Movement
    • 振付:Graeme Murphy
    • 音楽:Maurice Ravel
  • Swan Lake - Act 4 Pas de Deux
    • 振付:Anne Woolliams
    • 音楽:Piotr Ilyich Tchaikovsky
  • Checkmate - Red Pawns, Black Queen's solo
    • 振付:Ninette de Valois
    • 音楽:Arthur Bliss
  • Don Quixote - Act3 Grand Pas
    • 振付:Rudolf Nureyev after Marius Petipa
    • 音楽:Ludwig Minkus, Arranged by John Lanchbery
  • Beyond Twelve - Pas de Trois
    • 振付:Graeme Murphy
  • Gemini - Pas de Deux
    • 振付:Glen Tetley
    • 音楽:Hans Werner Henze
  • Alchemy - Lead
    • 振付:Stephen Page
    • 音楽:David Page
  • The Deep End - "Swimming" excerpt
    • 振付:Meryl Tankard
    • 音楽:Hanging Upside Down. David Byrne
    • 演奏:Balanescu Quartet
  • Nutcracker, The Story of Clara - Act2 Farewell Pas de Deux
    • 振付:Graeme Murphy
    • 音楽:Piotr Ilyich Tchaikovsky
  • At The Edge of Night - Pas de Deux
    • 振付:Stephen Baynes
    • 音楽:Preludes, Opus 23 No.4, Sergei Rachmaninov
  • Suite en Blanc - Finale
    • 振付:Serge Lifar
    • 音楽:Edouard Lalo, Arranged by Serge Lifar
  • Beyond Twelve - Pas de Deux and Solo
    • 振付:Graeme Murphy

感想

芸術監督デヴィッド・マカリスターの案内で始まるこのガラは、オーストラリア・バレエにゆかりのある人々を映像で紹介するとともに特徴あるレパートリーを見せることでカンパニーの歴史を立体的に見せています。とにかくレパートリーが豊富で興味深い。登場する作品の振付家だけ見てもそのヴァラエティに富んだチョイスには目を丸くしてしまいますよ。

中核をなすのは「Beyond Twelve」というグレアム・マーフィー振付の作品で、いろんな作品の合間に登場します。この作品は1980年にオーストラリア・バレエが初演したもので、一人の若者がダンサーとして成長し成熟していく中での人生と愛を描いたもの、だそう(Australia Dancing - Beyond Twelve (1980 -))。"Beyond Twelve", "Beyond Eighteen", "Beyond Twenty-Five", そして"First Love"という3人の男性ダンサーと1人の女性ダンサーがメインキャストで、はじける若さから円熟と悟りまで目が離せません。全部ちゃんと見たいなぁと嘆息。

ガラは初代芸術監督のペギー・ヴァン・プラーグ振付の「眠れる森の美女」ガーランド・ダンスから。マーフィー作品を挟んで、これまた元芸術監督Anne Woolliams振付の「白鳥の湖」。いずれも見慣れたプティパ版とは少し変わった振付だけど、嫌ではない。「白鳥」はマーフィー版ではないので、チュチュを着たルシンダ・ダンが新鮮。リネット・ウィリスが黒のクイーンを踊る「チェックメイト」に続いてヌレエフ版「ドン・キホーテ」では何とロバート・カランのバジル(!)。ガラでバジルを踊るには何かが足りない感じがするものの、キトリ役のNicole Rhodesとぴったりシンクロする踊りが心地よい。

面白かったのはステファン・ペイジ振付の「Alchemy - Lead」とメリル・タンカード振付「The Deep End - "Swimming" excerpt」。レパートリーのユニークな一面を見られて満足でした。でも、も少し長く見たかった。そういう意味ではその後に続くマーフィー版「くるみ割り人形」もあっという間に終わってしまって。クララを踊っていたのはたぶんエリーシャ・ウィリスだと思うけど、彼女はバネの効いた素晴らしい身体能力。今年の秋の新国立劇場トリプルビルも期待できそう。BRBでも活躍しているけれど、ABのレパートリーももっと見たかった気がする。

圧巻だったのがStephen Baynesがリサ・ボルトに振り付けたという「At The Edge of Night」。一緒に踊ったのはロバート・カランで、こちらの作品はドラマティックで本当に素敵でした。バレリーナの人生に捧げられた作品という印象を受けたけれど、実際のところはどんな作品なのだろう...。

「白の組曲」のフィナーレが見られたのは新鮮な驚きでした。パリ・オペが踊るこの作品はルグリ・ガラでちらっと見ただけなのだけど、やっぱりポーズの美しさなんかはパリオペが勝っているような印象。それでも、オーストラリア・バレエの様々な面の一つとしてとても楽しく見ることができました。チュチュものはそう多くないガラだったので、最後にコール・ドまで出てくるこの作品を持ってくるのは良かったんじゃないかな。

ということで、AB好きの私にとっては、とても面白かったです。昔から買おうかどうしようかと悩んでいたタイトルだったのだけど、もっと早く買えばよかったよ。


なお、DVDには各作品をどのダンサーが踊ったかというクレジットはありませんでしたので、分かる範囲で本文中で言及しましたが、間違っている可能性も大いにあり。お気づきの点があったらご指摘頂けると嬉しいです。