- Created: 2008/08/25 14:11|
- Last Modified: 2010/03/08|
Spirit of the Arts: William Forsythe, The Darwin of Dance

2008年8月23日/BBC World News/21分
URL : http://www.bbcworldnews-japan.com/detail/main.asp?TV_ID=5078
URL : http://www.bbcworldnews.com/Pages/Programme.aspx?id=205
コメント
ROLEXの協力で製作された全2回シリーズの「アートの真髄」。第1回目はロランド・ヴィラゾンで、2回目がフォーサイスでした。2人ともROLEXのテスティモニー(証人といった意味合いの言葉ですが、たぶんROLEXのクラス感に見合った超一流のユーザー、でしょうか?)なんですね。バレエ関係だとシルヴィ・ギエムやヤンヤン・タンもリストに入っていて、よくダンスマガジン裏表紙のROLEX広告に出ていますよね。
合間に入ったロレックスのCMはこのテスティモニーたちのコラージュで、ギエムが踊るところがいくつか含まれていて素敵でした。
日本のBBC World Newsで放映された時の副題は「コンテンポラリーダンスの巨匠 ウィリアム・フォーサイス」ですが、原題の「William Forsythe - The Darwin fo Dance」こそ言い得て妙。フォーサイス自身と評論家やダンサーのインタビュー、それと作品やリハなどのダンスシーンから構成されていました。
撮影は2006-07シーズン終了後のアテネからとの事で、安藤洋子さんはたっぷり映りますし、2006年にカンパニーに入団した島地さんが踊っているところもチラリと。作品としては、200以上の振り子を使った「Nowhere and Everywhere at the Same Time」と「HETEROTOPIA」の断片を見る事ができました。
フォーサイスの話で面白かったのが、子供の頃はフレッド・アステアこそが世界一のダンサーだと思っていて、よく真似て踊っていたのだが、アステアのダンスを見た事がなかったカスパーセンがある時アステアのダンスの名シーン集のビデオを見ていたら「あら、あなたもこう踊っているじゃない」と言ったとか(笑)。フォーサイスのダンスがアステアに繋がっているなんて、ちょっと思いつかないですよね。
また、フォーサイスのパの再構築に関する話で、ダンサーがグリッサードをやって見せて「この動きの中には足と手と身体それぞれがこう動いているのだけど、では『グリッサード』の『リ』の字を取ってしまったらどんなステップになるか考えるんだ」という実演が面白かったです。
トム・ウィレムスの姿を初めて見た!とか、振付家として活躍するウェイン・マクレガーがインタビューに答えているところも。
さて、ロレックスとフォーサイスといえば、ロレックスによる新進芸術家支援プログラム「メントー&プロトジェ・アートプログラム(The Rolex Mentor and Proteje Arts Initiative)」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。フォーサイスはその第1回目のダンス部門のメントーでした。(ちなみに、第2回メントーは勅使川原三郎、第3回はアンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケル、第4回はイリ・キリアン)
番組中でもこのプログラムについて触れられていて(といっても”ある支援プログラム”という言い方でしたし、”師匠と弟子プログラム”という訳を使っていました)、その時に彼のプロトジェだったSang Jijiaも登場しました。彼はフォーサイス・カンパニーに入団してフォーサイスから指導を受ける事になったそうですが、チベット族である彼は最初英語が全くわからなかったので、フォーサイスがダンサーに望む事を言葉ではなく見るだけで感じとらなければならなかったのだとか。フォーサイス曰く、言葉に邪魔される事なく見る事に集中した結果、他のダンサーたちより理解が深かった、のだそうです。
その彼も現在は退団し、振付家/ダンサーとして活躍している様子。お名前で検索したら色々ヒットしました。ブログもお持ちのようです(http://sangjijia.blogbus.com/)。発売中のフォーサイス・カンパニーのDVD「One Flat Thing, Reproduced」にも出演していますよ。
20分程のドキュメンタリーでしたが、非常に興味深いものでした。ROLEXのテスティモニーはたくさんいる訳ですから、その方たちについても同様のドキュメンタリーが製作されるとよいですねー。
- Category: 振付家のドキュメンタリー
- Newer: 「真夏の夜の夢」リンゼイ・ケンプ・カンパニー(1984)
- Older: 「アッシャー家の崩壊」ブレゲンツ音楽祭(2006)