- 2008/02/01 18:04|
- Category: 他 ロシア系|
Raymonda / Kirov Ballet
振付:コンスタンチン・セルゲイエフ
主演:イリーナ・コルパコワ、セルゲイ・ベレジノイ
収録:1980年 / 131分
画像リンク先:amazon.co.jp 海外版
コメント
1980年収録の、コルパコワとキーロフ(現マリインスキー)バレエのライモンダ。コルパコワの盤石なライモンダには威厳すら感じます。セルゲイエフ版「ライモンダ」が全幕でDVDになったのは初めてですから、その点でも貴重だと思います。
商品情報
<北米向け>DVD(Video Artists International:VAIDVD4447)
フォーマット:NTSC、リージョン:0、画面サイズ:4:3、音声:Mono
クレジット
アレクサンドル・グラズノフ(Alexander Glazunov)
原振付:マリウス・プティパ(Marius Petipa)
振付:コンスタンンチン・セルゲイエフ(Konstantin Sergeyev)
美術:シモン・ヴィルサラーゼ(Simon (Suliko) Virsaladze)
指揮:Viktor Shirokov
音楽:キーロフ劇場管弦楽団
キャスト
ライモンダ:イリーナ・コルパコワ(Irina Kolpakova)
ジャン・ド・ブリエンヌ:セルゲイ・ベレジノイ(Sergei Berezhnoi)
アブデラクマン:ゲンナディ・セリュッキー(Gennadi Selyutsky)
シビル伯爵夫人:Angelina Kabarova
Rene de Brienne:Yuri Potempkin
Herald:Alexander Matveev
ヘンリエット:Olga Iskanderova
クレメンス:Nina Soldun
ベルナール:Valentin Onoshko
ベランジェ:Vitaly Afanaskov
第1ヴァリエーション:Nina Sakhnovskaya
第2ヴァリエーション:Ludmilla Kovalova
サラセン人ソリスト:Aliza Strogaya、Murat Kumisnikov
スペイン人ソリスト:Irina Gensler、Nikolai Ostalsov
マズルカ:Anelina Kashirina、Vladimir Lopukhov
チャルダッシュ:Evgenia Ipatova、Vladimir Kolesnikov
ヴァリエーション:Olga Vtorushina
感想
DVDのクレジットには主役3人のみ役名が明記され、それ以外はダンサーの名前だけが順に登場します。上の役名との組み合わせはBalletTalkのポストから引用させて頂きました。ありがとうございました。
さて。この映像はまさに"コルパコワの『ライモンダ』"と言っていいのではないでしょうか。最初から最後まで存在感も踊りも他のダンサーとは格が違っています。1980年というとコルパコワは47歳。踊りの衰えも目につかない事はありませんが、それよりも1つ1つの動きの美しい事。そしてあたりをはらうような風格と威厳があります。もうね、ハンガリーの令嬢というより女王でしょって感じ。踊りの比類のなさが、余計にそう思わせるのでしょうかねぇ。
「ライモンダ」というとボリショイのアブデラクマン=タランダが凄すぎるので、同じ見応えを期待する向きもあると思いますが、この映像のアブデラクマンには踊りの見せ場はほとんどありません。セリュッキーさんはサポートは盤石だし軸のずれない芯の細いピルエットも見せてくれるのですが、振付自体がボリショイとは違いますからね。セリュッキーさんは演技派のアブデラクマン。ライモンダによせる想いが表情から伺えて、敵役とはいえ感情移入してしまいます。決闘前に剣に念じるところなんて、見ているこちらが切なくなってしまうもの。ライモンダではなく別の女を愛したならば異国で命を落とさずとも幸せに暮らせたのにねぇ。
ベレジノイは空気のようにふわっと軽い跳躍を見せるし、キーロフらしいノーブルでよいダンサーだと思います。ただ、コルパコワの燦然とした輝きの前では冴えない青年に成り下がってしまって、夢のシーンでは少々頼りなげ。戦から戻ってアブデラクマンと対決するところはかっこ良かったなー。なのに、恋敵を倒してライモンダに対峙するとまたしおらしい青年に戻ってしまう(笑)。この版は夢の場までジャンの出番がないので、そういう意味ではキャラを打ち出しにくい損な役どころではあるかもしれません。カメラもコルパコワ重視だしね。
あとは全般にキャラクターダンスの方が盛り上がってましたね。ソリストでは3幕のヴァリエーションを踊ったOlga Vtorushinaがよかったです。
全体にキーロフらしい典雅さがあって私はとても楽しめましたが、古風だと感じる人もいるかもしれません。それでもなお、コルパコワのライモンダは見れば見るほど凄い、ですよ。
