New Year's Eve in Saint Petersburg

New Year's Eve in St Petersburg

出演:ワレリー・ゲルギエフ、ウリヤーナ/ロパートキナ、エカテリーナ・オスモールキナ、アンドリアン・ファジェーエフ
収録:2006年12月31日 / 本編70分 + 特典56分

画像リンク先:amazon.co.jp - 海外版DVD

ゲルギー指揮マリインスキー管の「眠り」間奏曲から始まるこのジルヴェスターコンサート、私は満足でございます。DVDが割高なので、その辺の満足度は人によるかもしれませんね。私はファジェーエフの王子が拝めるだけで大甘な採点となってます。


商品情報

特典映像:a visit of St Petersburg, of Mariinsky back stage, artists interviews...

海外|DVD(Bel Air Classiques:BAC030) Release: 2007/11/26

FORMAT:NTSC / REGION:0

クレジット

指揮
ワレリー・ゲルギエフ Valery Gergiev
演奏
マリインスキー劇場管弦楽団 Mariinsky Theatre Orchestra
照明
ウラジーミル・ルカセーヴィチ Vladimir Lukasevich

演目

「眠れる森の美女」抜粋 The Sleeping Beauty

音楽:P.I. チャイコフスキー P.I. Tchaikovsky
振付:マリウス・プティパ Marius Petipa
改訂:セルゲイ・ヴィハレフ Sergei Vikharev
美術:Matvei Shechkov
衣装:Ivan Vsevolozhsky

オーロラ姫:エカテリーナ・オスモールキナ Ekaterina Osmolkina
デジレ王子:アンドリアン・ファデーエフ Andrian Fadeyev
ダイアモンドの精:ヴィクトリア・テリョーシキナ Viktoria Tereshkina


「瀕死の白鳥」 The Dying Swan

音楽:カミーユ・サン=サーンス Camille Saint Saens
振付:ミハイル・フォーキン Mikhail Fokine
ウリヤーナ・ロパートキナ Ulyana Lopatkina


歌劇「ランスへの旅」フィナーレ Il Viaggio a Reims

音楽:ジョアッキーノ・ロッシーニ Gioacchino Rossini
出演:マリインスキー劇場アカデミーの若手アーティストたち

感想

本編70分は意外に短い印象なのですが、趣向をこらしたジルヴェスターコンサート、これはこれで「あり」でしょう。現地まで見に行く事ができない公演が映像になるのは歓迎です。

構成としては、「眠れる森の美女」間奏曲(オケ)→オーロラの目覚め(バレエ)→第1幕ワルツ(オケ)→第3幕デフィレ/ディヴェルティスマン/グラン・パ・ド・ドゥ→ゲルギーのオケピからのご挨拶→ロパートキナ「瀕死の白鳥」→「眠れる森の美女」フィナーレ/アポテオーズ→「ランスへの旅」(アンリ4世万歳)→ゲルギーとロパートキナが登場して乾杯!、という流れです。「瀕死」の挟みかたとフィナーレについては慌ただしい感じが拭えませんが、うん、ホントに惜しいです...

まず「眠り」ですが、マリインスキーの復元版「眠り」は長大な作品らしいですが見た事がなかったので、ここで抜粋が見られたのは嬉しい。何よりマリインスキーの間奏曲で始まるオープニングが素晴らしくて、この時点で涙が出ます〜。3幕だけの収録かと思っていたのですが、やっぱりゲルギーは考えることが違いますね。バレエも抜粋とはいえ、衣装も装置も手抜きはありません。装置も衣装については賛否両論あるだろうと思いますが「くるみ」に比べたらずっと素晴らしい!と思えます(笑)。オーロラの目覚めでのファジェーエフ王子は金髪縦ロールの少女漫画から抜け出たような王子スタイルで一瞬怯みました(笑)が、3幕は地毛に戻っていました。エスコートも踊りも完璧な王子っぷりに見ている私のテンションは上がりまくりです。ああ、彼の王子全幕映像がほしい...

オスモールキナのオーロラは好みが分かれるところだと思いますが、私はオスモールキナは好きなダンサーなので割と微笑ましく見ていました。でも、ファンの目からでもオーロラとしてはまだ発展途上という気がします。3幕には場を支配する存在感が欲しいし、歯切れのよいゲルギーの音のテンポに遅れるところが気になる。でも踊りの質は、私はやっぱり好きですねー。

テリョーシキナがダイヤモンドの精という贅沢なキャストで、あれだけ安定したダイヤモンドというのもめったに拝めないのでは。プリマの風格のある踊りに感嘆しました。本当に素晴らしいダンサーです。なお、クレジットにはフロリナ王女はパヴレンコと記載されていますが、実際の舞台は降板して代役はボリシャコワがつとめたそうです。(BalletTalkより)配役についてもBalletTalkを参考に記載しました。ディヴェルティスマンの配役は一部しか記載されていませんが、上記の他に「赤ずきんと狼」「シンデレラと王子」「親指小僧(と人喰)」のディヴェルティスマンもありました。

そこまでの展開が(ワタシ的に)完璧だっただけに、グラン・パ・ド・ドゥの後にゲルギーがご挨拶してロパートキナの「瀕死」が始まった時は「えー、それはもったいないのでは...」と。しかし彼女のパフォーマンスは揺るぎません。日本では彼女の「瀕死の白鳥」映像としては3つ目になると思いますが、それぞれ違う味わいがあります。気高さと暖かみが共存する、稀有な白鳥でした。

「瀕死」の後はまた「眠り」の世界に戻ってフィナーレ/アポテオーズ。ここにいつしか「ランスへの旅」が重なって歌手の方たちがシャンパン片手に登場して歌い始めます。この部分、どちらも「アンリ4世万歳」という伝統歌を元になっているそうですから、重なっても全く違和感がないんですねー。このプログラムを知った時は「全部バレエでいいのにー」と思っていましたが、人の声が入るとやはり華やかになるとは思いました。ダンサーたちにもグラスが配られて、既に飲んじゃってるコたち多数。

そして最後の最後に手に手をとって舞台に登場したゲルギーと黒のエレガントなドレス姿のロパートキナは、正にマリインスキー劇場の頂点に君臨する王と女王のようでした。最後の最後まではフェードアウトで幕まで映っていなかったのですが、あのあとゲルギーはマイクでご挨拶したのでしょうか。マイクと原稿を片手に、もう片手にシャンパングラスを持ったゲルギーはステージ上の団員たちとご挨拶しながらピットのオケを指揮していたのですが、あの状態では原稿を持ってマイクで話すのは無理!と気になって仕方ありませんでした...


特典映像にはマリインスキー劇場の舞台裏やリハーサルなどの様子が映し出されました。本公演のリハだけでなく、ワガノワバレエアカデミーの「くるみ割り人形」(こちらはセルゲイエフ版なんですよね)のリハや普通のクラスレッスンなども。英語字幕が選べるのですが、ほとんど字幕なんてつかないんですよ。ブロンフマンとMariinsky3でオケとリハしてる時のゲルギーの指示とロパートキナの「瀕死の白鳥」についてのコメントだけ。いやいや、それらが英語の字幕つきで見られるのは本当に嬉しい事なんです。でもねー、ファジェーエフがリハーサルの前にオスモールキナと何か言葉をかわしているところは「何何?何ていってるのー」状態でした。くすん。

まぁそれでも、私はたぶん今年のクリスマス過ぎから年末までの1週間は少なくとも、これをヘビーローテで見る事間違いなしです。


この映像を含んだ商品

隔週刊バレエDVDコレクション 2013年 1/15号(2012.12.05記載)

国内|DVD BOOK(デアゴスティーニ:第34号)

Official Trailer


この記事の更新履歴

  • 2018.01.15 - HMV & BOOKS online 店名変更による差し替え
  • 2017.06.28 - リンクメンテナンス
  • 2014.03.08 - リンクメンテナンス
  • 2012.12.05 - デアゴスティーニ 隔週刊バレエDVDコレクション 情報初出
  • 2012.08.09 - BelAirのYTチャンネルよりトレイラーを追加
  • 2011.09.12 - Bel Air Classics 個別URL記載
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