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「白鳥の湖」サンクトペテルブルク・バレエ・シアター(2006)

  • Posted by: ゆう
  • 2007/05/08 16:10|
  • Category: 白鳥の湖

Swan Lake / Konstantin Tachkin's St. Petersburg Ballet Theatre

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振付:コンスタンチン・セルゲーエフ
主演:イリーナ・コレスニコヴァ/Dmitry Akulinin
収録:2006年4月2日 The Sourth African State Theatre - Pretoria / 135分

画像リンクなし

コメント

通称タッチキン・バレエ(Konstantin Tachkin's St Petersburg Ballet Theatre)の「白鳥の湖」。バレエショップ店頭で購入。

商品情報

クレジット

音楽:P.I. チャイコフスキー(P.I. Tchaikovsky)
振付:マリウス・プティパ(Marius Petipa)、レフ・イワーノフ(Lev Ivanov)
改訂振付・演出:コンスタンティン・セルゲーエフ(Konstantin Sergeyev)
装置:シモン・パストゥフ(Simon Pastukh)
衣装:ガリーナ・ソロヴィヨワ(Galina Solovieva)
指揮:アレクサンドル・カントロフ(Alexander Kantorov)
演奏:ヨハネスブルク・フェスティバル・オーケストラ(The Johannesburg Festival Orchestra)

キャスト

オデット / オディール:イリーナ・コレスニコヴァ(Irina Kolesnikova)
ジークフリート王子:Dmitry Akulinin
ロットバルト:ディムチク・サイケーエフ(Dimchik Saykeev)
道化:ドミトリー・シェフツォフ(Dmitry Shevtsov)
パ・ド・トロワ:Andrey Yakhnuk、Olga Ovchinnikova、Sabina Yapparova
小さな白鳥:Olga Suvorova、Lilia Ahmetshina、Olga Ovchinnikova、Sabina Yapparova
大きな白鳥:Olga Rudakova、Olga Shinkar
王妃:Anastasia Habarova
家庭教師:Pavel Kholoimenko

感想

基本はマリインスキーと同じセルゲーエフ版ですが、3幕(最終幕)で王子が湖のほとりに登場する前にロットバルトがオデットへの執着心を示す場面が強調されています。それがこのカンパニーの版の特徴でしょうか。2004年の来日公演にも「ジークフリードよりもオデットを愛した者がいた!?」というキャッチフレーズがありましたね。衣装や装置も来日時と一緒ではないかと思うですが(少なくともクレジットは同じ)、鑑賞時の装置や衣装の細かい記憶は既に抜け落ちているので確かなところはよくわかりません。

南ア公演を収録したものですが、カメラワークはあまりよくありません。クローズアップは最近の主流かもしれませんが、意味のないものはやめてほしいです。光量が足りない分をぐぐっとコントラストを強くしたのか、白鳥たちの衣装の白が綺麗に補正されず白飛びしているので、ちょっと目が疲れる。舞台セットはとても美しく、衣装もマリインスキーに準じたもので新しめかつ豪華。それだけにちょっともったいないと思える編集です。指揮者は自前ですが地元オケの演奏は少々がさつ。クラリネットやフルートあたりがちょっと...でした。

コレスニコヴァは数えきれないほど「白鳥」を踊っている(であろう)ダンサーだけあって自分のオデット / オディールをしっかり作り上げていると思います。1幕2場のオデットの出からアダージョあたりは極端な溜めやスローテンポで唄い上げ、オディールは挑発的に。見せ場を心得た非常に伝わりやすい役作りです。正直言って多少演歌の世界が入っているような気もしなくはないのですが...それが本人の意図か演出家の意図かはわかりません。その辺が好みの分かれるところだと思いますが、バレエに縁遠い人にもわかりやすいのは間違いなさそうです。

オデットでも割と妖艶さが漂っているので、その魅力がロットバルトをも魅了してしまったと受け取ることに違和感もありません。私はオディールの方が彼女に合っていると感じました。踊りはワガノワ出としては荒れてきているような印象があり、少々もったいないと感じました。

王子役のサイケーエフはプロポーションのよいダンサーで、私が来日公演で見た時の王子よりずっとよいと思いました。おっとりお坊ちゃまタイプで、いつ見てもちゃんと王子を保っているのは好感が持てます。踊りは、腕がふんわり動くタイプのせいか2幕舞踏会のヴァリでのメリハリとか恋の喜び!みたいな感情の爆発は見つけにくいかな。あくまでおっとり。サポート中も気持ちが全部そちらにいっちゃうみたいで(笑)そういう辺りから、「愛情表現」というより「尊敬の念」というか。まあ、こういう王子を騙すのはきっと容易いだろうな、という感じ(笑)。コレスニコヴァの演技が濃密なので、王子の印象が薄くなってしまうのは仕方ないのかしら...

ロットバルトの般若メイクはすごいことになっていますが、コレスニコヴァの濃厚な演技に応えているのはロットバルトだけと言えます。いっそこの2人を軸にオリジナルの「白鳥」を生み出しても面白いのでは?もっと見せ場をつくってあげたらいいのに。

コール・ドも意外に(といっては失礼ですが)綺麗です。プライベート・カンパニーとはいえ、さすがロシア。完璧とはいいませんが、美しいと感じました。それを堪能できるカメラワークなら更によかったのに。3幕の民族舞踊もボリショイやマリインスキーと比べなければ満足できる範囲だと思います。たぶん、このカンパニーの課題はソリスト級の育成なのでしょうね。主役/ソリスト/コール・ドと見た時に、ソリスト級が一番手薄に感じます。

と、いろいろ並べ立てましたが、平均点は割と高めの映像ではないでしょうか。もっと気軽にいろんなところで買えるようになるといいですね。

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