- 2007/04/17 18:21|
- Category: 白鳥の湖|
Labodje Jezero(Swan Lake) / Slovensko Narodno Gledalisce Maribor

振付:ヴィクトル・リトヴィノフ
主演:アレンカ・リビッチ・ラウフェル/アントン・ボゴフ
収録:2005年 マリボール歌劇場 / 118分
http://www.sng-mb.si/index.php?id=640
録画
コメント
CSで録画。改訂振付のリトヴィノフは元キエフ・バレエの芸術監督だそうです。
クレジット
音楽:P.I. チャイコフスキー(P.I. Tchaikovsky)
原振付:マリウス・プティパ(Marius Petipa)、レフ・イワノフ(Lev Ivanov)、ワレリー・コフトゥン(Valery Kovtun)
振付:ヴィクトル・リトヴィノフ(Viktor Litvinov)
振付補佐:Iraida Lukasova
装置・衣装:Marija Levitska
照明:Andrej Hajdinjak
指揮:Aleksej Baklan
演奏:マリボール歌劇場管弦楽団
キャスト
オデット / オディール:アレンカ・リビッチ・ラウフェル(Alenka Ribic Laufer)
ジークフリート王子:アントン・ボゴフ(Anton Bogov)
ロットバルト:セルジュ・モガ(Sergiu Moga)、マトヤーシュ・マリン(Matjaz Marin)
道化:エドワード・クルグ(Edward Clug)
パ・ド・トロワ:Galina Cajka、Jevgenija Koskina、Matjaz Marin
王妃:Klavdija Cerimagic
家庭教師ウォルフガング:Slavco Stoleski
式典長:Marin Turcu
感想
衣装や装置は「くるみ割り人形」よりはずっとよかったです。花嫁候補より1幕の村娘たちの衣装の方が素敵に見えるのはどうなのか、などの突っ込みどころも存在しますが、全体的に好感が持てるものでした。
リトヴィノフ版の特色として一番ユニークだったのは2/4幕の白鳥たちのフォーメーションかしら。元になったコフトゥン版も見たことがないので、どれくらい彼の手が入っているかはわからないのですが。
他には、1幕で王妃から王子の授けものが弓矢とメダルのようなもの(ジゼルかと思ったぜ〜)の2つであるとか、3幕の各国の花嫁候補と踊り手たちが一緒に登場する演出(他の版にもありますが)とか、3幕で騙されたとショックを受ける王子にオディールが羽ばたきながら進んでいって嘲笑する、などでしょうか。「演じる」ことに対して全体的に淡白で、かつロットバルトとジークフリートの対決もぬるかったので、ハッピーエンドもなんとも薄味。この映像で一番こわかったのはおどけずに踊る道化でございました〜。
見る前はロットバルトに2人クレジットされているのがミソなのかな、と思っていたのですが、どうも使い分けの意図がよくわかりません。セルジュ・モガが2幕と3幕を担当し、4幕はマトヤーシュ・マリンが踊っていました。そのマトヤーシュ・マリンは1幕ではパ・ド・トロワ、3幕では(たぶん)スペインとフル稼働なので、わざわざ4幕を彼に踊らせるのが不思議なんですよね。しかも2/3幕はかなり存在感も薄め。
王子役のアントン・ボゴフはプロポーションがあまり綺麗ではなくサポートも演技も少々難があるようにも思うので、このマトヤーシュ・マリンの方がジークフリート向きなような気がするのですが、他のダンサーは彼ほど器用に(体力的にも)いろいろ踊り分けることはできないのかもしれませんね。
オデット / オディール役のラウフェルは、たぶんこのカンパニーでは一番古典の主役にふさわしい技術を持ったダンサーなのでしょう。2幕、登場した時から若い女性らしい無防備さを讃えた人間的な様子で、その運命を哀しむでもないようだし(要は淡白?)ちょっと不思議な感じでした。彼女はオディールの方がずっとよかったと思います。周囲の白鳥たちもなんだか呑気でねー(笑)。静止した白鳥たちは溜め息が出る程綺麗なのに動きだすとバラバラで、あまり悲劇の感じがしてこない。キミたち白鳥生活そんなに嫌いじゃないんじゃないの?と少し笑ってしまいました。
ダンサーたちは素材がいいのに身体の隅々まで神経が届いてないような印象を受けました。「白鳥」はそれが顕著にみえる作品ですね。踊りのキメとかタメとかが物足りなくて流れてしまっているし、揃えて踊る意識も足りない気がする。もったいないなー。ロパートキナとマリインスキーの呪縛から未だ離れられない為の辛めの感想だと自分でも思いますけども。
いずれにしても、珍しい映像が見られたのは面白かったです。でもこういうのを見ると日本のバレエ団の水準もそう悪くないのではないか、と思えてきます。与えられたプロポーションはかなわないにしろ、ショーとしての水準は高いと思うんですよね。
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