- 2007/03/09 20:40|
- Category: ジゼル|
Giselle / The Tokyo Ballet

振付:レオニード・ラヴロフスキー、ウラジーミル・ワシーリエフ
主演:アリーナ・コジョカル/マニュエル・ルグリ
収録:2006年8月15日 東京文化会館 / 115分
録画(NHK教育)
コメント
NHKで放映。前年夏のバレエフェス全幕を撮影したもの。生で見た時、感動で泣きました。
クレジット
音楽:アドルフ・アダン(Adolphe Adam)
原振付:ジャン・コラリ(Jean Coralli) / ジュール・ペロー(Jules Perrot) / マリウス・プティパ(Marius Petipa)
振付:レオニード・ラヴロフスキー(Leonid Lavrovsky)
改訂振付(パ・ド・ユイット):ウラジーミル・ワシーリエフ(Vladimir Vasiliev)
美術・衣裳:ニコラ・ベノワ(Nicola Benoit)
指揮:アレクサンドル・ソトニコフ(Alexander Sotnikov)
演奏:東京フィルハーモニー交響楽団
キャスト
ジゼル:アリーナ・コジョカル(Alina Cojocaru)
アルブレヒト:マニュエル・ルグリ(Manuel Legris)
ヒラリオン:木村和夫
バチルド姫:浜野香織
公爵:後藤晴雄
ウィルフリード:森田雅順
ジゼルの母:橘静子
ペザントの踊り(パ・ド・ユイット):小出領子、高村順子、長谷川智佳子、佐伯知香、古川和則、中島周、平野玲、大嶋正樹
ジゼルの友人(パ・ド・シス):大島由賀子、西村真由美、乾友子、高木綾、奈良春夏、田中結子
ミルタ:井脇幸江
ドゥ・ウィリ:小出領子、長谷川智佳子
感想
この日の公演は生で見ていました。生で見た公演の感動は、どうしても映像になると数割減ってしまいますね。この撮影ではストーリーが判りやすいように要所要所でダンサーのアップが入るのでドラマティックではありましたが、例えばヒラリオンの木村さんはかなりオーバーアクションに見えてしまったかも。舞台で見るとキャラ立ちが絶妙で大好きなのに、この映像だと普通にストーカー(笑)。それでも、自分の目線がいってなかった部分に「そうか!」と再発見できるのがよいところ。いつも前の方のドラマに集中していてぼんやりとしか見られない東バ村人たちの個々の演技もじっくりと見てしまいました。
コジョカルのジゼルは役作りがとても丁寧で好きです。ドラマの隅々にまで気を配るので目が離せず、その小さなドラマの積み重ねが大きな感動を招く、とでも言いましょうか。結果的に思い切りジゼルに感情移入。背が高くないのも東バとのバランスが取れていてよいんですよね。正直言って彼女の踊り自体は好みではないのですが、彼女が作り出すドラマは何度でも見たいと思えます。
ということで1幕はさすがのルグリさまにもなかなか目がいかず。ルグリのアルブレヒトはプレイボーイ系で、例えばルジマトフやマラーホフのように独自の「アルブレヒトのドラマ」を作り上げる人ではないので、この濃い役作りを見慣れていると比較的あっさりめに見えてしまうのかもしれません。でも、2幕はルグリに目を奪われっぱなしでした。若い頃程踊れてはいないのだろうと思いますが、ルグリの踊りはやっぱり特別。美しかったです〜。
ヒラリオン役の木村さんは前述の通り映像だとかなり濃いめですが、今回の映像でのツボは、狂乱の場で他の人が近づけないジゼルの細い腰をがしぃっと掴み「しっかりしろ!ほらお母さんだよっ」とやるところ。無骨だけど愛に溢れていてよいのだわ。この、コジョカルのドラマにおいての木村ヒラリオンは最初から望みのない恋をしているように見えて、切ない。
井脇ミルタをはじめとする2幕のウィリたちも美しく揃って、ひんやりした空気を醸し出しています。井脇さんも生で見た時の方がずっとよかったですが、男どもに踊りを命じる姿は鳥肌ものに素晴らしい。
でもこの「ジゼル」はコジョカルに尽きるんですよね。最後にアルブレヒトをほのかな悲しさと愛に満ちた表情で抱き上げるところ、そっと野の花を手渡すところ。何度も言いますが、私は彼女がつくりだすジゼルのドラマがとても好きです。
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