The Nutcracker / K-Ballet Company

熊川哲也 くるみ割り人形

振付:熊川哲也
出演:康村和恵、熊川哲也、中平絢子、スチュワート・キャシディ
収録:2005年12月 東京文化会館 / 100分(+特典33分)

画像リンク先:amazon.co.jp - DVD

熊川版の演出はとても筋が通っていてわかりやすい。衣装も豪華でまさに夢の世界。


商品情報

特典映像:熊川哲也の新たなる挑戦と舞台裏

国内|DVD(ポニーキャニオン:PCBX-50844) Release: 2006/04/26

クレジット

演出・再振付
熊川哲也 Tetsuya Kumakawa
原振付
レフ・イワーノフ Lev Ivanov
オリジナル台本
マリウス・プティパ Marius Petipa
音楽
ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー P.I. Tchaikovsky
美術・衣装
ヨランダ・ソナベンド Yolanda Sonnabend
レズリー・トラヴァース Leslie Travers
照明
足立恒 Hisashi Adachi
指揮
磯部省吾 Shogo Isobe
演奏
Kバレエ・シアター・オーケストラ K-Ballet Theater Orchestra

キャスト

マリー姫
康村和恵
くるみ割り人形 / 王子
熊川哲也
ドロッセルマイヤー
スチュアート・キャシディ Stuart Cassidy
クララ
中平絢子
雪の女王
松岡梨絵
雪の王
輪島拓也

感想

制作費10億円!と話題になったKバレエの「くるみ割り人形」。熊川哲也の演出も大きな話題になったので、DVD化を楽しみにしていました。いつも通り(というか、いつもよりも更に)価格が高いのですが、その分ディスクが2枚(特典映像が別ディスクになっている)だったり、いつもより更に写真が多くあらすじもきっちり解説してある小冊子がついていました。この辺の美意識にはいつも感心します。でも、あと少し安いと大勢の人に見てもらえるとも思うんだけどな。

この「くるみ」、とーっても素敵です。まず熊川哲也の演出が見事。上手く出来てると思うピーター・ライト版でも金平糖の精がいきなり登場して見せ場を踊ってという部分は唐突すぎる印象は確かにあるし、それをE.T.A.ホフマンの原作を取り込んで「ネズミに変えられたマリー姫」とすることでストーリーを動かして行くのは見事です。クララを従来よりずっと芯の強い女の子として描いているところも好感が持てるし、感情移入もしやすいと思う。それに、ドロッセルマイヤーのキャラも秀逸だわー。見事なプロダクションだと思います。

お金の掛け方を知っている人がつくった衣装と装置は品がよくてゴージャス。特に雪の精たちのチュチュは本当にきれいでした。花ワルのダンサーたちはクリームイエローで所々浅葱色のグラデーションが入った生地のたっぷりしたフレアースカートなのですが、これはちょっと地味だったかも。民族衣装の類いも好みが別れるかもしれません。チュチュ系衣装の素材やデザインはホントに私のツボなんですが。「時」が大きなキーワードにもなっているので舞台のあちこちに時計があり、それも雰囲気をもり立てています。装置はね、生で見た方が絶対によかっただろうと思います。1幕のガラス張りの客間は映像ではわかりにくいし(でもガラスに映るツリーのライトがとてもゴージャスなのよ)、ツリーが大きくなって舞台転換するところもほとんど映ってなかったりで、非常にもったいない気が。

クララ役の中平絢子さんがとてもキュートでした。表情豊かでかわいいの。そしてキャシディ!このプロダクションはドロッセルマイヤーにもそこそこ踊りの見せ場が用意されているので「キャシディの無駄遣い」度は低めだったかな。主役をたっぷり踊ってほしいダンサーではありますが、Kバレエにとってはバイ・プレイヤーとして欠かせない人になってしまいましたね。また、人形劇(マリー姫とくるみ割り人形のお話)はKバレエスクールの生徒さんたちが踊っていました。パーティの子役を付属スクールの生徒さんに踊らせるところは多いけど、人形劇というのは珍しいですよね。

グラン・パ・ド・ドゥは映像になってるロイヤルのライト版準拠で多少アレンジが入っていたかも。これはねー、康村さんも好きなタイプのダンサーではありますが、吉田都さんの完璧な踊りを見てしまっているので点が辛くなってしまいました。もっと伸びやかに踊る人だと思うので、もしかしたらあまりコンディションがよくなかったのかもしれません。マリー姫のヴァリエーションと王子のヴァリエーションの間にドロッセルマイヤーの短いソロとクララとドロッセルマイヤーのパ・ド・ドゥが入ります。この時の曲は初めて聴いた気がする。熊川さんはジャンプの高さ等相変わらず見事ですが、踊りの正確さと気品が加わって見事でした。

特典の制作過程ドキュメンタリーもとても面白かったです。特に衣装好きテクスチャー好きの私としては、衣装合わせの時に至近距離から衣装をじーっくり見られたのが嬉しかった。関わったスタッフのインタビューやそれぞれの打ち合わせなども見られるので、こだわりの舞台は本当に自信作なのねーというのもわかります。


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熊川哲也の「くるみ割り人形」指揮:井田勝大/演奏:シアターオーケストラトーキョー(更新日:2009.05.18)

この記事の更新履歴

  • 2018.01.15 - HMV & BOOKS online 店名変更による差し替え
  • 2009.12.09 - セブンアンドワイ→セブンネットショッピングに変更
  • 2009.05.18 - 熊川哲也監修「くるみ割り人形」CDについて追記
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